ハリエットさんの転生生活   作:しかぞく

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秘密の部屋編
兄妹の再会


私ハリエット・ポッターが、ジェームズパパとリリーママが殺され、ハリーお兄ちゃんと離ればなれになり、ウィーズリー家の養女となりハリエット・ウィーズリーとなってからもう11年が経過してしまった。

 

今、フレッド、ジョージ、ロンの3人がプリベッド通りにハリーお兄ちゃんの救出のために向かっているらしい。ロンが夏休みに入ってハリーお兄ちゃんに連絡がつかないって騒ぎ出して、ハーマイオニーからもハリーお兄ちゃんと連絡がつかないのっていう手紙が届いたのだ。それから、ロンはフレッド、ジョージに相談して車を飛ばすことになったらしい。

 

私は今までハリーお兄ちゃんに会いに行こうかと何度も思ったが、ペチュニアおばさんにとって私の姿はリリーママを思い出させるらしく前世でひどい目にあったため、私が不用意にハリーお兄ちゃんに会いに行っておばさんに私の事が見つかったときに、ハリーお兄ちゃんに何をされるかと考えると恐ろしくて、どうしても会いに行けなかった。

 

ウィーズリー家の皆は私を本当の家族のように扱ってくれている。だから、前世と違って幸せな幼少期を送れている。もっとも、パーシー、フレッド、ジョージ、ロンの4人は私の本当の親がパパや、ママではないことを知らないのだが。

 

ちなみになんでウィーズリーおじさんやおばさんの事をこのように呼んでいるのかというと、私がまだ言葉が発しづらい時にパパ、ママって呼んだら大喜びされたからだ。それ以来ウィーズリーおじさんやおばさんの事をパパ、ママって呼ぶようにしている。

 

何より嬉しかったのは、ジニーとまた会えたことだった。私とジニーでパパとママに頼み込んで部屋も同じにしてもらっている。だって私達双子だもん!ジニーとは、既に結婚しようねって約束もしている。子どもは2、3人は欲しいよねって事も話している。

 

前世では、ジニーと幸せな家庭を作るという目標の目前で私が死んでしまったから、今世では私もハリーお兄ちゃんもそうならないように、私は密かに魔法の訓練をしている。その結果、杖なし無言呪文まで使えるようになってしまった…やり過ぎたかも…

 

 

私の今世での目標は、ヴォルデモートの犠牲者を一人でも多く減らすことだ。ジェームズパパとリリーママで最後にしたいのだ。そのためにどうするべきか今色々と考えている。

 

最初の難関はセドリックだ。ヴォルデモートがハリーお兄ちゃんの血を使って復活しようとするのはこっちが逆に利用するつもりだが、セドリックはあそこで死んでもらいたくない。どうするべきなんだろう。セドリックは対抗試合のホグワーツの正式な代表だったからなぁ。

それに何より、スネイプ先生にも幸せになってもらいたい。リリーママへの贖罪から自分の命を懸けて私を守ってくれたあの人には、できたら自分の幸せを掴んでもらいたい。いつかリリーママへの想いに区切りが付けられ、他の人に恋をするようなことがあれば、私はそれを全力で応援したい。

 

ただ、スネイプ先生は私がリリーママに似ていたから私に甘かったみたいだけれど、ハリーお兄ちゃんは確かジェームズパパに似ていたはず… どうも嫌な予感がする。

 

シリウスには申し訳ないけど、あと一年ほどアズカバンで我慢してもらう予定だ。シリウスがでてきたら、これでもかっていうぐらいの肉料理を用意しようと思っている。

 

ちなみに、隠れ穴にいるネズミには私はしょっちゅう呪いをかけている。この11年間暇だったからスネイプ先生に触発されてオリジナル魔法を作るときの実験台にもしている。え?そんな事をしてもいいかって?ネズミに人権なんてないんだからいいでしょw

 

 

「ハリエット大丈夫?」

 

ジニーが声をかけてきた。ちなみに今私達は、私達二人の部屋にいる。

 

「うん…」

 

「お兄さんの事が心配なの?」

 

「うん。それに、 私はこんな幸せに暮らせているのに、ハリーお兄ちゃんはこの11年間あの家で辛い生活を送ってたんだよ…」

 

そう。ロンから聞いたがペチュニアおばさんは、ハリーお兄ちゃんにも辛く当たっていたようなのだ。

 

「ハリエットのせいじゃないよ」

 

「それは分かってるけど…どうしても考えちゃうの。なんで今まで会いに行かなかったのかなって。私、ハリーお兄ちゃんに嫌われてしまうのかなって。」

 

私がそう言うと、ジニーは私を抱き締めてくれた。

 

「きっと、お兄さんも分かってくれるよ」

 

「本当に?」

 

「きっとね。それに、これからはここでもホグワーツでもいつもお兄さんと会えるんだよ。もし、嫌われてしまったとしても仲直り出来るはずだよ。」

 

「そうよね。ジニーありがとう。」

 

「うん。じゃあそろそろ寝よっか。明日起きれば、きっとお兄さんに会えるよ。」

 

「うん!おやすみジニー」

 

「おやすみハリエット」

 

今日はいい夢見れるかな。私はそんな事を思いながら寝ることにした。

 

 

 

次の日、私は雄鶏の鳴く声…ではなくママの怒鳴り声によって目覚めた。どうやらジニーも同じようだ。

 

「おはよう、ジニー」

 

「おはよう、ハリエット」

 

「ねぇジニーこれって…」

 

「フレッド達がママに見つかったんだと思う。」

 

「やっぱり?」

 

「うん。」

 

「ハリーお兄ちゃん無事に来てるかな?」

 

「下に行けば分かるさ。」

 

「ジニー、私変じゃない?」

 

「大丈夫。いつも通りだよ」

 

私は、ママの説教が終わるのを待ってから、期待に胸をふくらませてジニーと共に下に降りていった。

 

 

 

ハリーside

 

プリベッド通りにある家から、フレッド、ジョージ、ロンによって助け出され、僕は今彼らの家へやって来た。

 

彼らの家は昔は大きな石造りの豚小屋だったのかもしれない。至るところに部屋をくっ付け、数階建ての家になっているように見えた。まるで魔法によって支えられているみたいだ。

 

「さぁ、みんな、そーっと静かに二階へ行くんだ。」

 

「お袋が朝食ですよって呼ぶまで待つ。それから、ロンが下に跳び跳ねながら降りていって言うんだ。『ママ、夜の間に誰が来たと思う!』そうすりゃハリーを見てお袋は大喜び、俺たちが車を飛ばしたなんて、お袋は知らないで済む。ハッピーエンドだ。」

 

フレッド、ジョージが言った。

 

「了解。じゃ、ハリーおいでよ。僕の寝室は…」

 

ロンがいきなり青ざめた。目が一ヶ所に釘付けになっている。フレッド、ジョージと共にゆっくりとそこに目を向けると、ウィーズリー夫人が鶏を蹴散らしながら、こっちに来るのが見えた。鋭い牙を向いた虎にそっくりなのはなかなか見物だ。

 

「アチャ!」 「こりゃ、だめだ」

 

フレッド、ジョージが揃って、呻き声を出した。

 

ウィーズリー夫人は、僕たちの前で止まると一人一人ずぃーと睨み付けた。コワイ

 

「それで?あなたたち、母さんがどれだけ心配したのか分かってるの?」

 

フレッド、ジョージ、ロンの三人は彼らの母親よりも背は高かったはずなのだが、怒りの爆発した母親の前では三人とも小さくみえた。

 

そこから、ウィーズリー夫人は声が枯れるまで怒鳴り続け、それから僕の方を向いてきた。

 

「まぁ、ハリーいらっしゃい。家へ入って、朝食をとりましょう。ここはあなたの第二の家だと思って過ごしてちょうだいね。」

 

ウィーズリー夫人は、未だにフレッド達三人を睨めつけながら、料理を作っていた。

 

「あなたのことは責めていませんよ」

 

そう言いながら、何本ものソーセージを皿に入れてくれた。まともに何日も食べていなかったため、本当にありがたかった。

 

だいぶ朝食を食べ進んだあと、みんなの気を逸らすことが起きた。

 

「おはよう、母さん」

 

「おはよう、ママ!」

 

赤毛の小さなイケメンの男の子と、こちらも赤毛の小さなかわいい女の子が、互いに手を繋ぎながら台所に表れたのだ。

 

女の子の姿を見ると僕は自分の目を疑った。

 

なぜなら、女の子の方がママにそっくりだったのだ。ただ、目だけが僕やママと同じ緑色の目ではなくてハシバミ色だったが。それでも女の子の姿はみぞの鏡や、ハグリッドからもらったアルバムの中のママにそっくりだった。

 

女の子が、じっと僕を見つめてきた。

 

僕はそのときなぜだか分からないが、どこか懐かしい感じがした。

 

「ハリーどうしたんだい?」

 

「いや、ちょっとね。ねぇロンあの子達は?」

 

「ジニーと、ハリエットだ」

 

ロンがそう教えてくれた

 

「弟と妹だ。ハリエットの方は夏休み中ずっと君の話を僕らから聞こうとしてた。」

 

「ハリー、あの二人は我がウィーズリー家の末っ子の天才の二人だ。どうにも二人はお互いに結婚したがっているがな」

 

「愛の前では血など意味をなさぬそうだ。天才の思考は我ら凡人とはどうも違うようでな、ダースで吹っ飛んでいらっしゃる」

 

「我ら凡人二人はジニーとハリエットにいつ子供が出来るのか賭けをしてるのだが、ハリーも参加するかい?」

 

「ちなみに俺は後五年の間に出来るに懸けてる」

 

「俺は十年だ」

 

それ大丈夫なのだろうか。ロンを見てみると、どこか遠い目をしていた。

 

「ねぇ、あの二人の間に子供が出来ないっていう選択肢ないの?」

 

フレッド、ジョージに一応聞いてみる。

 

「あぁ、ない」

 

「というか、いつできてもおかしくないな」

 

大丈夫じゃないよね、それ…

 

「それからハリー、ジニーに名前のことでちょっかい出すなよ。」

 

「そんなことすれば、ジニーに絞られちまうからな。」

「あぁそれから、ハリエットは間違いなく君のサインをほしがるぜ。」

 

フレッドとジョージはニヤニヤしながら話してたが母親に睨み付られると黙り、皆黙々と食べ続けた。

 

 

 

「ハリー君どうしたんだい?なんか変だぞ?」

 

今、僕はロンの部屋にいる。先程まで庭小人駆除の手伝いをして、帰ってきたウィーズリーおじさんに挨拶をしていた。ウィーズリーおじさんのマグル好きは本当のようだった。けれども、僕はハリエットと出会ってからどうにも頭のどこかでずっと彼女のことをずっと考えていた。

 

「そう?」

 

「うん。なんていうか、心ここにあらずみたいな?」

 

ロンにまで心配されてるなんて…

 

「ハリーまさか、ダーズリー達が恋しくなったの?」

 

「まさか!そんなんじゃないからね!」

 

「じゃあ、もしかして僕たちの家が気に入らなかった?」

 

「ううん。僕この家最高だと思うよ。」

 

そう言うとロンはちょっと安心したような顔をした。

 

「ハリー何があったのか言ってごらんよ。誰にも言わないからさ。」

 

「ハリエットのことなんだ」

 

「妹がどうかしたのか?」

 

「ううん。君の妹はなにもしてないよ。ただね…」

 

僕は、ロンにハグリッドにもらった両親の写真の貼られたアルバムを見せることにした。

 

「これってアルバムかい?」

 

「うん。ハグリッドからもらったやつなんだ。僕のパパとママの写真が貼られたアルバムなんだ。」

 

「これとハリエットになんの関係があるんだい?」

 

「いいから見てみて」

 

僕が差し出したアルバムを開いた瞬間、ロンの目が丸くなった。

 

「マーリンのひげ!」

 

ロン、今なんって言ったの!?ロンはそんなこと気にすることなくアルバムをめくっていっている。

 

「いやー、ハリーが色々考えるわけだ。ハリエット、ハリーのお母さんにそっくりじゃん!」

 

「やっぱ、ロンもそう思う?」

 

「うん。これ、ハリーがハリーのお父さんに似てるのと同じレベルじゃん。おどろき桃の木」

 

もし僕に妹がいればハリエットみたいな子だったのかな?そんなことを考えていると、部屋の扉がいきなり開いた。

 

そこにはウィーズリーおばさんがたっていた。それを見るとロンはいきなりあわてだし

 

「うわぁ!ごめん、今片付けるから!」

 

と言って部屋の掃除を始めた。

 

「ハリーちょっと来てくれるかしら?」

 

ウィーズリーおばさんに優しく声をかけられた。ロンを見ると頷いて、大丈夫だよって言ってくれた。

 

「はい。分かりました」

 

「ロン、ちゃんと掃除しとくのよ」

 

ウィーズリーおばさんは、ロンに注意をして僕を連れておじさん・おばさんの部屋の前に来た。

 

「あの?なんでしょうか。」

 

「ハリー、なにもそんな心配しなくてもいいのよ。ただ、あなたには知る権利があると思うの。ーーーあなたに残されたたった一人の家族について」

 

僕はその瞬間頭が真っ白になった。

 

「あなた、ハリーを連れてきましたよ。入りますよ」

 

「あぁ、入っておいで」

 

ウィーズリーおばさんが、部屋の扉を開けた。

 

 

私は今、パパとママの部屋にパパと二人だけでいる。パパはさっきからずっと私の手を握ってくれている。今からママがハリーお兄ちゃんを連れてくるらしい。ハリーお兄ちゃんは、ジェームズパパに目以外はそっくりだった。

 

私は、今から前世も含めて初めてお兄ちゃん ーーー生きている血のつながった家族 と話すことができるのだ。嬉しさや不安など様々な感情が湧き出てくる。

 

コンコンっと扉を叩く音がした。いよいよだ。

 

「あなた、ハリーを連れてきましたよ。入りますよ」

 

「あぁ、入っておいで。」

 

部屋の扉が開くとそこには、ママと目を見開いて私を見ているハリーお兄ちゃんがいた。

 

ハリーお兄ちゃんが落ち着くのを待ってから、パパとママはあの11年前のハロウィンの日から今までの事を話した。話の途中で、私は自分が今までかいたことがないぐらいの相当な量の汗をかいていることに気づいた。パパもそれに気づいたのか、それから今までよりも強く手を握ってくれた。

 

パパとママが話終えると暫く誰も声をあげなかった。私にはその間の時間がとてつもなく長く感じられた。

 

最初に声をあげたのは、ハリーお兄ちゃんだった。

 

「ねぇハリエット、ハリエットは本当に僕の妹なの?」

 

お兄ちゃんの声も震えている。

 

「うん、そうだよ。久しぶり だね。私の事覚えてないよね?」

 

なんとか私は返事をすることが出来た。

 

「うん。ごめんね」

 

「いや、いいよ。あの時ハリーお兄ちゃんはまだ1才だったんだから。」

 

私がそう言うと、ハリーお兄ちゃんは語り始めた。

 

「僕、もう自分には家族は誰もいないって思ってたんだ。去年、クリスマスにホグワーツで人の最も奥底にある望みを見せてくれる鏡を見たんだ。そこには、パパやママそれに、たくさんの僕の家族が写っていたんだ。僕にとっての望みは家族はなんだ。さっき、ウィーズリーおばさんに僕にはたった1人だけ家族がいるって聞かされた時は本当に驚いたけど、とっても嬉しかったよ。」

「本当に?私を嫌わないの?」

 

「なんでハリエットの事を嫌わないといけないの?」

 

「だって、私ハリーお兄ちゃんがあの家で辛い生活を送ってるとき、ここで、自由に暮らせてたんだよ?」

 

「そんなのどうだっていいよ。僕にとって、ハリエットはたった一人の大切な妹なんだから。」

 

私は、ハリーお兄ちゃんに大切な妹と言われた時に自分の涙腺が崩壊するのを感じた。

 

良かった。たった一人の血のつながった家族に私は嫌われなかったんだ。私は、ここ数日ハリーお兄ちゃんに、嫌われるんじゃないかと考えていたため、ハリーお兄ちゃんに、大切な妹と言われ緊張の糸が一気にきれたようだった。

 

 

それから暫くの間、私はハリーお兄ちゃんの腕の中でなき続けた。気づけばパパとママはもうこの部屋にいなかった。気を利かせてくれたのだろう。

 

「これから、よろしくね。ハリエット」

 

「うん。こちらこそよろしくね。ハリーお兄ちゃん!」

 

 

 

「ねぇ、ハリエットあのジニーていう子と付き合ってるの?」

 

「うん。もう結婚の約束もしてるよ!」

 

「いくらなんでもそれ早くない!?」

 

「ううん。早くないよ。子供も2、3人欲しいよねって話もしてるよ。」

 

「そうなんだ…」

 

「あっ、そうだ。ハリーお兄ちゃんさ、私とジニーの子供が出来たら名付け親になってくれない?」

 

「えっ!?いいの?(もう、これ絶対に結婚する気だね…)」

 

「お願いね!約束だからね!」

 

「分かったよ。(どうやら僕は妹の上目遣いのお願いに逆らう術は持ち合わせていないようだ…)」

 

 

これ以降ハリエットがハリーをハリーお兄ちゃんと呼ぶのに対し、ロンがハリーに対して対抗心を燃やすのはまた別の話

 

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