遊戯王GNeX   作:杏任頭腐

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色々無理矢理な展開の第一話です。紅葉さんが登場しますが、一応アニメGXの世界の設定です。おそらくこの紅葉さんは十代くんとは面識あるくらいじゃないかな。その辺りは未定。
では、第一話始まります。



第一話 挑戦! 伝説のヒーロー使い

 昨日は結局あの後収穫もなく夜になり、この格安宿に泊まることになった。机も無い(小さい丸型の机はあるが)ので、床にカードを広げて"デッキ調整"をしていた。俺が元々使っているのはこの【岩投げブルブレ(自称)】というビートダウンデッキなのだが、悪い癖だ。この昆虫デッキを見た瞬間"混ぜたい"と思ってしまった。昔からの癖なのだ、何か違うテーマやデッキを見る度に「これ、岩投げエリアと合わせたら強いんじゃ……」と思ってしまう。一種の病気だ。

 

「……よし、できた」

明日はカードショップがあるか探してみよう。そう思いながら、少し固く感じるベッドに横になった。

 

 翌日、朝10時に起床しチェックアウト。まずは街の人に尋ねることにした。

 

「すみません、この辺りでカードショップってありますか?」

「あぁ、君観光客かね? ショップならほら、そこの駅前にデカいのがあるよ」

昼前には町の中心に着き、とりあえずただのおじさんに尋ねてみたが、早速情報が取れた。どうやらこの町は観光客に慣れているらしい。確か"デュエリストの聖地"だったか"……。

真新しい自動ドアを潜るとそこは、異空間だった。

 

ディスクを腕に着けた若い男二人が向い合い、ディスクを前方、相手方の方に向けながら睨み合う。凄い闘争心。素人目でもハッキリと感じ取れた。あれが、デュエリスト!!

 

「『E・HERO エッジマン』で『ゴブリンエリート部隊』を攻撃、エッジハンマー!」

 

『エッジマン』に攻撃された異形の騎士達が鏡のように砕け散り、対戦相手のライフポイントが0になる。

勝ったほうの男が、負けた男に手を差し伸べ、ギャラリー達に手を振る。周りから「キャァ! 紅葉様が手を!手を!」とか「あれがプロの実力か……」などと聞こえる。そうか、プロデュエリストか……

 

「残念ながらチャレンジャー勝利ならず! 三ヶ月に一度のプロデビュー権を賭けたデュエル大会。現役プロデュエリストの響紅葉(ひびきこうよう)選手の防衛により、今回も通過な「ちょっと待ったァ!!」

 

考える前に声が出た。非常識なのは分かるが、一か八か、プロデュエリストとやらになるチャンスだ。

「……君は?」

「俺は佐潟、佐潟輝栄。今からアンタをデュエルで倒し、プロデュエリストになる男だッ!!」

「良いだろう、受けて立つ」

「こ、紅葉さん!?」

 

予想外、期待していた答えが帰ってきた。主催者らしき男が紅葉を止めるが、紅葉本人がそれを片手で制した。

「感謝するぜ、てっきり堅物かと思ってたが、アンタ、案外話が分かる男だな。」

 

お互いに向き合い、デュエルディスクを構える。腰のデッキケースから昨夜組み上げたあのデッキをディスクにセットし、紅葉に確認をとる。

「先攻後攻はどうする?」

「先攻後攻はデュエルディスク同士が勝手に決めるはずだが、最新型のディスクは初めてかい?」

「すまない、何しろ買いたてでね。ろくに説明書も読んじゃいない」

そんな機能があるなんて知らなかった。まぁジャンケンは弱いので助かる。

 

「……流石に直接プロデュエリスト。と言ってしまうと不公平だ。君が勝てば、プロデュエリストになる試験への入試権利を与える。これでどうだ?」

「それで良いぜ、じゃあそろそろ……」

 

紅葉の赤いコートが冷風によりはためき、髪がなびく。そして、今まさに――デュエル開始のゴングが鳴った。

 

「「デュエル!!」」

 

佐潟 LP4000 手札5 先攻

紅葉 LP4000 手札5 後攻

 

「お、先攻は俺みたいだな。んじゃ、遠慮なく。俺のターン! まずは手札の『黄金の天道虫』を相手に見せることで、俺はライフを500回復する。」

 

LP4000→4500

 

「昆虫(インセクト)デッキか……変わったデッキを使う」

 

「メインフェイズ、俺は魔法カード『テラ・フォーミング』を発動。その効果によりデッキからフィールドカード『岩投げエリア』を手札に加える。そしてそのまま発動っとなァ!」

 

俺の後ろに時代錯誤の巨大な投石機と投石部隊が出現し、今まさに岩を投げんと準備している。

 

岩投げエリア

フィールドカード

①:自軍のモンスターが戦闘によって破壊される場合適用可能。代わりにデッキの岩石1枚を墓地へ送る。

 

「俺はモンスターを裏側守備表示でセット。ターンエンドだ。」

 

場:セットモンスター

伏:なし。岩投げエリア

LP4500 手札3

 

「オレのターン、ドロー!! 手札から『E・HERO エアーマン』を召喚!」

 

攻撃力1800 守備力300

 

「『エアーマン』は召喚に成功した時、デッキからエレメンタルヒーローを手札に加える。『オーシャン』を手札に。そして魔法カード『融合』を発動! 手札の『オーシャン』『フォレストマン』を融合。来い、『E・HERO ジ・アース』!!」

 

E・HERO ジ・アース

『オーシャン』と『フォレストマン』で融合可能。他のE・HEROを生贄に捧げることで、その攻撃力を得る。

攻撃力2500 守備力2000

 

「紅葉選手のエースモンスター!」「アイツ、終わったな」等と言った声がギャラリーから聞こえる。攻撃力は大したことないが、効果が強力なのか?

 

「『ジ・アース』の効果を発動!」

 

『ジ・アース』が『エアーマン』を取り込み、全身は真っ赤、両手には灼熱の剣を持った姿に変化する。

 

攻撃力2500→4300

 

「さらに装備魔法『メテオストライク』を装備する。これにより『ジ・アース』は貫通効果を得る!」

「や、やべ……」

「バトル、『E・HERO ジ・アース』でセットモンスターへ攻撃。地球灼熱斬!!」

 

ジアースの攻撃を受け、セットされていた『寄生虫パラサイド』が姿を表す。守備力は300。つまり4000ポイントのダメージが一度に来る。

「っぐ、あああぁァァ!!!!」

 

LP4500→500

 

あまりの衝撃に身体が浮き、三メートルほど後ろに吹き飛ばされる。その刹那、タイミングを逃さぬように、手でディスクにセットされたカードに触れ、その効果を適用させる。

 

「『岩投げエリア』の効果! 『パラサイド』の破壊を無効にし、デッキから岩石族モンスター『タックルセイダー』を墓地へ送る。さらに『パラサイド』はリバースした瞬間相手のデッキへと寄生する!」

 

場の『パラサイド』のカードを取り外し、紅葉に投げ渡す。

「(このコンボは……まさか!)」

「おっと、まだバトルフェイズは終わってないぜ。『タックルセイダー』の効果発動! 『ジ・アース』は裏側守備表示になるぜ」

「ッ!! ジ・アースが裏側守備表示になったことで、『メテオストライク』は破壊される……」

 

だが、さっきの『ジ・アース』の攻撃で優勢だったライフが一気に500。プロというのは伊達じゃないらしい。

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

場:セットモンスター(ジ・アース)

伏:2枚。

LP4000 手札0

 

「俺のターン! まずは『黄金の天道虫』でライフを500回復。」

 

LP500→1000

 

「さらに魔法カード『翡翠の蟲笛』を発動。翡翠の蟲笛は相手のデッキの昆虫モンスターを呼び起こす」

 

翡翠の蟲笛

通常魔法カード

相手のデッキから昆虫モンスター1体を呼び起こす。

 

紅葉がデッキから『寄生虫パラサイド』のカードを見せ、デッキをシャッフルした後一番上にもどした。

 

「そして『八つ手サソリ』を攻撃表示で召喚!」

 

八つ手サソリ

セットされたモンスターを攻撃する時のみ攻撃力が2400にアップ!

任意で裏側守備表示になることができる。

攻撃力300 守備力200

 

「『八つ手サソリ』はセットされたモンスターを攻撃する場合、その時のみ攻撃力が2400にアップする。バトルフェイズへ、『八つ手サソリ』でジ・アースを攻撃!」

 

攻撃力300→2400

 

ジアースが抵抗する間もなくサソリに貫かれ、破壊される。

 

「ッ……だが、 そのくらい読んでいる! トラップ発動『ヒーローシグナル』『針虫の巣窟』!」

 

ヒーローシグナル

通常罠カード

モンスターが破壊された時、デッキよりヒーローを呼び出す。

 

針虫の巣窟

通常罠カード

自分のデッキを5枚墓地に送る。

 

紅葉のデッキから

 

寄生虫パラサイド

撲滅の使徒

ヒーローバリア

フレンドッグ

ヒーロープレッシャー

 

が墓地へ送られ、紅葉の場に炭酸飲料のキャラクターを思わせる青い男性型モンスターが召喚される

 

「『E・HERO バブルマン』のモンスター効果。場に召喚された時2枚ドローできる。よってドロー!」

 

「な……パラサイドロックを解除した上に、手札まで補強するなんて……くそッ、自身の効果で八つ手サソリを裏側守備表示に。ターンエンドだ!」

 

場:セットモンスター(八つ手サソリ)

伏:なし。岩投げエリア

LP1000 手札2

 

「オレのターン! これで手札は3枚。手札消費を気にする必要はない。魔法カード『融合』! 場の『バブルマン』と手札の『沼地の魔神王』を融合。来い、『E・HERO セイラーマン』!!」

 

攻撃力1400 守備力1000

 

「へっ、なんだよ。融合した割に攻撃力たったの……」

それを無視して、紅葉がフィールドゾーンにカードをセットする。

 

「『セイラーマン』は魔法罠カードがセットされている場合、相手プレイヤーに直接攻撃できる。バトルだ、『セイラーマン』でダイレクトアタック、アンカーナックル!」

 

どことなく忍者を思わせるそのモンスターが、腕に巻きつけたアンカーをこちらに向けて放ち、貫いた。

ディスクがピー、という機械音を発し、デュエルの決着を知らせた。

 

LP4000対LP"0"。

圧倒的な差。あれだけのライフ、状況を一瞬でひっくり返された。絶望、敗北感……だが同時に

 

「すげぇ……すげぇよアンタッ!」

ただ"ワクワク"していた。感動と言ったほうが良いか。ともかく、俺はますますプロデュエリストになりたい、この人に追いつきたいと思った。

 

「楽しいデュエルだったよ。佐潟輝栄くんだったか、覚えておくよ。」

 

元々予定外だったからか、デュエルが終わってすぐに紅葉に黒服の男が耳打ちし、紅葉が頷く。もう時間らしい。結局大口叩いた割に惨敗だった。悔しい……でも

 

「ありがとうございましたッ!!!!!!」

 

紅葉は振り向かなかったが、その背中は「いつか、追いついてこい。」そう言ってる気がした

 

続く





【今回のエースカードッ!!】

E・HERO ジ・アース

『E・HERO』の融合モンスターの1体。仲間のヒーローの力を使いパワーアップするぞ! 『メテオストライク』で大ダメージを狙おう。
―――――――――――――――――――――
 さて、第一話は漫画GXから響紅葉プロが登場。ライフを削られることなく、かつ魅せるデュエルで勝利しました。佐潟くんは果たして彼のようなプロデュエリストになることが出来るのか……好ご期待です。
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