由紀視点
「今日も学校楽しかったなぁ。」
片手にガラスが割れている窓の額縁を持ちながら、私はそう言った。
…これが現実だったらいいのに。
1週間前、ある出来事が街を襲った。
学校の生徒、いや市全体の半数の人間がゾンビ…もとい「彼ら」になってしまったのだ。
「彼ら」にならなかった人たちはほとんどが「彼ら」の餌となってしまい、傷があっただけで時間が経てば「彼ら」になってしまうというバイオハザードが発生してしまった。
幸いにも私と学園生活部の皆は屋上にいたため、誰も「彼ら」になってはいなかった。
でも、この学校から離れられないという選択を受け入れるしかなかった。
学校にいた「彼ら」は胡桃ちゃんとみーくんとけーくんの三人が全員始末し、校外にいる「彼ら」が入ってこれらぬように門も頑丈にしたため、「彼ら」の心配はしばらくなくなったものの、それでもいつ来るか分からない「救助」と「恐怖」が私達の精神をガリガリ削る。
中でも、私は他人から見ても分かる程、怖がっていた。
そんなある日、めぐねぇからこんな言葉が発せられた。
「授業をしましょう。」
この言葉を聞いた私は当初、何を言っているのと思っていたが、あることが脳裏に浮かんだ。
それは、私が「この出来事をなかったことにして学校生活を楽しんでいる幻想に囚われている」という風に演じればいいのではないかということ。
こうすれば、皆は私に合わせるようになり、精神を安定することが出来る。
もちろん名案とは言いづらいし、皆に迷惑がかかるし、自分の精神を更に負担させるものでもある。
それでも私は実行し、授業を受けた。
皆を救いたいから。
ただ、それだけである。
貴依視点
親友が漏れた本音を聞いた貴依は悔しく感じた。
どうして由紀があんな風にならなければならないんだ。
そんなことをさせた自分に苛立っていた。
私からしたら由紀はかけがえのない親友。
子供っぽい見た目、優しく接したい存在。
だからこそ、由紀がほかの女子に虐められた光景を目撃した時、その女子を容赦なく腹に蹴りを入れ、由紀を救った。
以来、授業では一距離離れながらも、部ではかなり仲良く楽しんでいた。
だからこそ、この出来事で怖がっていた由紀を慰めたし、慈の意見を他が反対する中、唯一その意見に賛同した。
由紀を救いたかったから。
しかし、それが達成出来なかったどころか、由紀に余計な責任を持たせてしまった。
確かに由紀がああなったことにより、一番警戒していた悠里の精神は安定していた。
だが、これでは由紀が人柱であるゆえに、自分から望んだ結果である。
救いたくても救えない。
こんなジレンマをどうやって断ち切ればいいんだ。
美紀視点
自分のやっていることは上手く行かない。
それどころか、他人からしたら大迷惑と罵られる。
一体、何がいけないのか。
そもそも授業の件に関しては、嫌な予感がしたからだ。
由紀先輩が更に深い闇へと落ちるのではないかと。
そして、その予感は当たってしまった。
能力を使っているところを目撃しているから狂ってないとは言え、結果論からしたら狂ってしまったのだ。
だから、元に戻れない前に由紀先輩を戻したかった。
なのに、貴依先輩が余計なことをするなと警告するのだ。
能力を使って近づこうとしても、あの人の能力の前ではバレてしまう。
かと言って、二人っきりになった時に本題に入ろうとしようとした時に由紀先輩の会話に夢中なってしまい、喋ることが出来なかった。
それどころか圭に相談したところ、「放っておくのがいいと思うし、美紀はおせっかい過ぎるよ」と言われたのだ。
親友ですら、私のやり方に反対するのだ。
何故?どうして?
その答えは未だに分からない。
初めまして。リパー・ルーミアと申します。
数多くのがっこうぐらし!のSSを見てきましたが、カゲプロねぇなと思い、なら自分が作ればいいかと思って作りました。
クロスオーバーも考えていましたが、登場人物が多すぎる故に、設定を忘れてしまう恐れがあったため、パロディにしました。
また、原作改変に関しては物語を完結しやすいようにしました。
それとチョーカーの子が生存しているSSがほぼ無かったため、彼女は生存させます。
ただし、それと引き換えに他の原作に出てくる人はこのSSには多分、出てきません。
つまりリーダーどころか先輩ですら登場しません。
許せ、カツオ…。