知識の悪魔の高校生活   作:零崎妖識

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皆さん今日はー♪前書き担当になったメフィストフェレスです。そんなこんなで二話目ですが、『地底アパート入居者募集中!』の原作突入は、少なくとも夏休み編までありません♪ま、それがどうしたと言う事ですけどね。それではお楽しみくださいませ。


入学式その一

国立魔法大学付属第一高校。そこが、ダンタリアン(偽名:古木(ふるき) (あん))の通う学校だった。しかし、生徒の制服は二種類ある。一科生と二科生だ。エリートと出来損ない。本命とスペア。花輪(ブルーム)雑草(ウィード)。胸に八枚の花弁の意匠があるかないかは、この学校においては差別の対象となっている。

 

さて、ダンタリアンは知識を司る悪魔。当然、魔法の使い方も知っている。では、なぜ二科生なのか。それは、悪魔ウァサゴの予言もあるが、彼女が人の魔法をよく知らなかったからと言う側面もある。引きこもりをしていて外のことを知らなかった弊害である。それでも、本気になれば一科生になれるだろうし、知識だけなら、誰にも負けないほど身につけてきた。

 

 

生徒会室。とある少女は、何枚かの紙を見ていた。

 

「へぇ……今年は面白い子が多いのね。新入生総代は実技一位、筆記三位……筆記の一位と二位は、二人とも二科生なのねぇ。ええと、二位が総代の兄の司波達也くん、一位が、古木杏さん……この子たちを生徒会に誘いたいわね」

 

生徒会長、七草(さえぐさ)真由美。入学前から、ダンタリアンは面倒な人に目をつけられていた。

 

 

高校の前。ダンタリアンーー古木杏は戸惑っていた。

 

(……どう、しよう……早く、来すぎた……)

 

杏は知識を司る。つまりは知識欲の塊であり、それゆえにテンションを上げてしまい、早く来すぎたのである。彼女はコミュ症ではないが引きこもり。目立つのは苦手であった。周りから、「なぜウィード(雑草)がこんなに早く来ているのか」と噂されているのである。

 

(は……早く、落ち着ける場所……)

 

「君、ここに座るか?」

 

いきなり声をかけられて、杏は飛び上がった。振り向くと、二科生の男子がベンチに座っていた。一年生のようだ。

 

「……あ、ありがとう……」

 

「どういたしまして。俺は司波達也。君は?」

 

「……古木、杏……よろしく……」

 

「よろしく」

 

達也と名乗った男子生徒は、平凡な容姿ではあるが、どこか人を惹きつける感じだった。ベンチの端と端に座った二人は、そのまま本を読み始めた。達也は携帯端末で、杏は紙媒体の本で。

 

本に没頭していて、時間を忘れていた。そろそろ、入学式の時間だ。

 

「新入生ですね?開場の時間ですよ」

 

本をしまい、立ち上がろうとした時に、頭上から声が降ってくる。達也と杏、二人に言ったようだ。

 

声をかけてくれた人は、腕にブレスレットをつけていた。いや、ブレスレットではない。術式補助演算機、CADだ。悪魔を召喚するときに使う魔道書や魔法陣と同じ役割を持つ。そして、学校内でCADの携行を認められている生徒は、生徒会の役員と、一部の委員会だけ。つまりそれは、相手が一科生である証拠である。

 

「感心ですね、スクリーン型と紙媒体ですか」

 

だが、彼女はそんなことは関係ないようだった。

 

「当校では、仮想型ディスプレイ端末の持込を認めていません。ですが、仮想型を使用する生徒は多くいます。でも、あなた達は違うんですね」

 

「仮想型は読書に不向きですので」

 

「……紙の方が、好き……」

 

明らかに先輩である相手にタメ口で答える杏も杏だが。実際には杏ーーダンタリアンの方が年上なのだが。

 

「申し遅れました。私は第一高校の生徒会長を務めています、七草真由美です。ななくさと書いてさえぐさと読みます。よろしくね」

 

杏にとっては、役立つ接触だろう。彼女の目的は知ること。それならば、より魔法に詳しい権力者に近づけばいい。それには、七草家は好都合だった。

 

一から十まであった魔法師の研究所。そこで、合計二十八の家が生まれた。数字付き(ナンバーズ)と呼ばれる、姓に数字を持つ家。その中でも、一から十の数字はエリートであり、七草と言う家は、エリート中のエリートと言える。ーーこんなちんちくりんだとは思わなかったが。

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