作者が感想を待っていますよ?
杏の前には、据置型のCADがある。授業みたいなものだ。周りでは、昼休みにあったことについて話している。とりあえず、今は魔法に集中しよう。サイオンを制御するコツも仕入れた。つまり、上手くいかないはずがない!
「……今日は調子が悪かった……」
下から数えたほうが早い。ノイズ混じりの起動式に驚いてしまい、手間取ってしまったのだ。次は上手く行くはずだ。達也たちはその間に話を終えていたが。
放課後、生徒会室へ向かう。杏と達也は自由に生徒会室に入れるようになっていた。真由美と摩利が押し切ったのだ。
入った途端、敵意が向けられる。昼休みには居なかった生徒だ。あれが副会長だろう。
杏はこんな視線には慣れていた。敵意も、罪の一つと言える。大雑把に言えば『傲慢』だ。それに、他の悪魔から殺気を向けられる、いや、殺し合いになることもある。獲物を盗った、盗られたという諍いだ。……心臓を貫かれても、悪魔は死なないが。
敵意はいつのまにか霧散していた。いや、関心が深雪に移っただけで、敵意自体は向けられたままだ。
「副会長の服部
彼はそのまま、席へ戻った。達也と杏には何の挨拶もなしに。深雪の背からは、一瞬だけ『憤怒』が立ち上った。
すぐに、摩利と真由美が挨拶してくる。凄くフランクに。
「じゃあ、あたしらも移動しようか」
あーちゃんことあずさによって、深雪が案内されたあと、摩利は達也たちを風紀委員会本部に案内しようとした。生徒会室の真下にあり、非常階段で行き来できる。消防法はどうした。
「渡辺先輩、待ってください」
案の定、副会長が止めに入る。
「何だ、服部刑部
何だその名前。確かに、真由美は彼のことを「はんぞーくん」と呼んでいたが……
「フルネームで呼ばないでください!」
「じゃあ服部範蔵副会長」
「服部刑部です!」
「そりゃ名前じゃなくて官職だろ。お前の家の」
そんな言い合いが、数分続いた。
「渡辺先輩、お話ししたいのは風紀委員の補充の件についてです」
「何だ?」
「その一年生二人を風紀委員に任命するのは反対です」
「おかしなことを言う。二人を生徒会選任枠で指名したのは七草会長だ。たとえ口頭であっても、指名の効力に変わりはない」
「本人は受諾していないと聞いています」
「古木杏くんの方は受諾したが?」
「それでもです。過去、
「ほう、君は摘発されたいようだな。それは禁止用語だ。そして、前例とは作っていくものだぞ?」
「二科生では実力で劣ります。彼らには風紀委員は務まらない」
「達也くんが展開中の起動式を読み取り、発動される魔法を予測する目と頭脳を持ち、杏くんの方は『風牢』を使える実力があるとしても?」
「……会長、私は副会長として、司波達也、古木杏の風紀委員就任に反対します。確かに、この二人は有能でしょう。しかし、二科生に校則違反者の鎮圧が務まるとは思えません。この誤った登用は必ずや、会長の体面を傷つけることになるでしょう。どうかご再考を」
「待ってください!」
大声。深雪が我慢できなくなったのだ。そして、なぜか、服部vs達也、服部vs杏の模擬戦をすることになった。
次回、バトル描写(上手く書けるといいなぁ)。