"H" and His kids   作:ハーメルンkpx

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満たされている者ほど保守派に傾倒し、既得権益を守るために盲従し、変革を恐れる。
自己保身のためには、手練手管を以って奔走する。

餓えている者ほど革新派に傾倒し、破壊と創造の先にある、権益を求める。


MISSION 01 ~ 白赤の面影 ~
Bullet 1


アメリカ、某所

 

 

??

「――人づてではたしかこの辺りと……」

 

 

 

―Heeelp!!

 

 

 

??

(!?)

「っ……」タタタタッ!

 

 

――――――

路地裏

 

 

スケアクロウ

「ゲヒャヒャヒャハッ!」

 

 

「ひっ! あぁっ……」

 

―グィッ

 

「ッ!?」

 

??

『ちゃんと立って。速やかに避難してください』

 

「あ……ああっ! アンタはッ!?」

 

??

『お構いなく。さぁ早く』

 

「…ッ! まさかあんたが最近噂になってるっ……!

 …ありがとよッ!助かったぜ!」タタタタタッ!

 

 

??

(噂……?)

「何のことかはわかりませんが……」

 

 

スケアクロウ

「ヒャヒャヒャハァ!」

 

 

??

「……先にこちらを片付けないといけませんね」

 

・・・・・・

 

スケアクロウ

「ヒャ…」ボロ…

 

 

??

「……Jackpot です」チャキッ

 

パァン…

 

・・・・・・

 

スケアクロウ

「」

 

ブシュー…

 

 

??

(頻度が増している……)

「……今ここで考えていてもわからないわね……。

 とにかく路地裏から抜けて、もう一度――」

 

―シュバッ

スケアクロウ

「ゲヒャア!」ブンッ!

 

 

??

「っ!?」

(伏兵っ…!)

 

 

「よいしょーっ」シュバッ

 

―ズバンッ

 

 

??

「…っ!」

 

 

????

「……よしっと。

 いやー、おねーさん、油断したねぇ」スチャ

 

??

(……!!)

 

 

 

くせ毛なのか、少しウェーブがかっている長い銀髪。そして、青い瞳の双眸。

ドクロが特徴的な、かつての見慣れた長剣。そして、へそ丸出しの格好。

 

病的なまでに白く見える肌であるのに、

さらにその上、全体的に白基調のファッションをしている。

 

 

どことなく懐かしい面影を感じさせる少女がそこにいた。

 

 

 

????

「銃の腕前はなかなかすごかったんだけどねぇ。

 考え事でもしてたかな?」

 

??

(……)

『あ、あの……助けていただき、ありがとうございます。

 ……貴女は?』

 

????

「ん、あたし?

 あたしはビアンカ。

 ……んー、便利屋かな。それやってますっ。 あとアルバイトっ!」

 

??

「!!」

(ビアンカっ……)

 

ビアンカ

(……ん?)

「おねーさんは?」

 

??

『っ……あ、あぁ……失礼しました。 私の名前は――』

 

 

――――――

道中

 

 

ビアンカ

「ふわーすごいっ!

 日本からなんてまたずいぶんと遠くからだねぇ」

 

??

「ええ……」

 

ビアンカ

「日本かぁ。 いろいろ聞いたことはあったけど、

 さすがにまだ行ったことまではないなぁ」

 

??

(……)

「……あの、突然なんですが、ご家族は……?」

 

ビアンカ

「いるよー?

 パパとママと、あと双子の弟っ! 名前はロッソって言うんだけどね。

 あたしが言うのも何なんだけど、これがまたかわいいヤツでねー♪」ニャハハ

 

??

「へぇ……」

(………)

 

 

――――――

事務所“????????”

 

 

ビアンカ

「――つまり人探しってこと?」

 

??

「ええ、そうなりますね……」

 

ビアンカ

「ふーむ」

 

 

 

立ち話も何だということで、少女の案内でとある事務所まで通された女性。

そこに、

 

 

 

―ガチャ

???

「ただい……あれ?お客さん?」

 

 

 

ビアンカ

「あ、ロッソ。 おかえりーっ」ヒラヒラ

 

??

「あっ……」

 

 

 

ロッソ

「……コーヒーくらいお出ししなよ、ビアンカ……」

 

 

 

こちらは短い髪の少年だった。しかし同じく青い瞳に銀の髪。

そして、姉とは真逆の落ち着いた格好。

その少年は全体的に深い赤色基調のファッションをしており、

その姿は女が知っていた、いつかの男を強く彷彿とさせた。

 

その少年は"彼"に非常によく似ていたのだ。

それ故に、確信してしまった。

 

 

 

??

「……っ」ズキ…

 

ビアンカ

「あ、忘れてたww。

 あたしのも淹れてー」

 

 

ロッソ

「まったく……」

 

 

??

「……あ……あの、私はお構いなくっ……」

 

 

ロッソ

「あぁいえ、くつろいでいてください。

 すみません、気が利かなくて」…スッ

 

 

ビアンカ

「えへへー」

 

??

「いえ、そんな…………っ!?」

(黒い布で覆われた、背中にある三日月型のあれは……!)

 

 

――――――

 

 

??

「――ですから、その……」

 

ビアンカ

(……これは…)

「……うーん、えっとね?」

 

??

「は、はい」

 

ビアンカ

「おねーさんさ、結局何しに来たのかなって」

 

??

「……え……?」

 

ロッソ

「……」

 

ビアンカ

「話を聞いてる限り、おねーさんの言う探してる人って

 もう間違いなくうちのパパのことだと思うんだけども、

 それで会ってどうするのかなーって」

 

??

「っ……そ、それは……」

 

ビアンカ

「お礼? それ言ったら帰るの?

 わざわざそれだけのために遠路はるばるここまで来てくれたんだとすると、

 それは娘のあたしからしてもほんとにうれしいなぁーって」

 

??

「……」

 

ロッソ

「……ビアンカ」

 

ビアンカ

「……んー、まぁ便利屋やってる身としてはさ、

 もちろん、お手伝いしてあげたいわけだけど、

 本人さんの目的がはっきりしないようじゃねぇ」

 

??

「ぁ……」

 

ロッソ

「……」

 

ビアンカ

「……なんてね。

 ま、黙って依頼をこなすっていうのも仕事ではあるわけなんだけどさ。

 おねーさんの依頼の場合、そう言うわけにも行かないんだよね」

 

ロッソ

(……)

 

??

「え……?」

 

ビアンカ

「うちのパパ、わけあって今は名前も変えてるからね。

 ……んー、おねーさん、悪魔のこと知ってるみたいだから、

 もうある程度教えてあげちゃうけどさ」

 

??

「……」

 

ビアンカ

「例えばさ、今日さっきあった出来事みたいに、

 誰かが悪魔に襲われてたとするでしょ?

 あの頭の悪い悪魔程度じゃ、まぁ無理なんだけど、

 言葉が理解できるくらい悪魔だったとしたらね、うちのパパの名前を出すの。

 …あ、本名の方ね」

 

 

ビアンカ

「それでまぁだいたい中ボス? くらいの悪魔なら、

 その名前を盾にするだけでわりと簡単に退けられちゃうんだよね」

 

??

「……」

 

ビアンカ

「……でも、いつだったかそれが続いて、

 ある時もっと強い悪魔を呼び寄せちゃったことがあってさ……。

 強力な悪魔だとパパと戦いたいってヤツ、まだいるにはいるみたいなんだよね……」

 

??

「……」

 

ビアンカ

「それで周りを巻き込みかけたことがあったから、

 もう本当に、かなり前から本名の方は隠しちゃってるんだよね。

 そういうこともあってさ、あんまりこう、表立って

 パパが動くことって少なくなっちゃって、

 今はもうほんと、影でお仕事してるんだよね。

 相手にしてるのはヘビーなのばっかりみたいだけど」

 

ロッソ

(……)

 

ビアンカ

「……な の で、残念だけど、

 おねーさんにもそう簡単には会わせてあげられないです……。

 おねーさんの身が危なくなっちゃう可能性があるからね」

 

??

「……そんな……」

 

ビアンカ

「便利屋の仕事を含めて、"そっち"系でも簡単なお仕事なら、あたしとロッソが。

 あたし達の手に負えないようなのはパパが、って形態を今は取ってるの。

 ……だから、おねーさんの依頼もさ、あたし達が受けるってことにして、

 あたし達からパパにちゃんと伝えておく、ってことでどうかな?」

 

??

「ぇ、ちょっと待ってくd」

 

ビアンカ

「あ、もちろんお代はタダだよ?

 だってお礼言いに来てくれただけだもんね☆」アハハー

 

??

「……私は彼に会うためにここまで来ました。

 彼に会えるまで、ここを動くつもりはありませんっ……!」ギュッ…

 

ビアンカ

(……)

 

ロッソ

(……えぇ……)

 

 

ビアンカ

「……プッフwww

 おねーさん、面白いねww」

 

??

「……え?」

 

ロッソ

「……」

 

ビアンカ

「や、だってさwww

 ふふっ………ごめん、なんか案外、子供みたいな人なんだなって」

 

ロッソ

(まぁたしかに見た目だけなら、明らかに年上だけど……)

 

??

「っ///

 な、何とでも言ってくださいっ! それでも私はっ……!」

 

ビアンカ

「すっごく美人なおねーさんなのにww」プススー

 

??

(っ!?)

「な、何とでもっ!////」

 

ビアンカ

「あははっ! おもしろーっ」ニャハハッ

 

ロッソ

「……ハァ」

 

・・・・・・

 

??

「……」ギュ…

 

 

ロッソ

「……」

 

ビアンカ

(……ふーむ)

「ちなみに言っとくと、パパはほんとしばらく帰ってこないよ。

 今はたまによくある出張中だから。 1~2ヶ月とか言ってたかも?」

 

 

??

「……待ちます」

 

 

ビアンカ

(……これはもうアレかねぇ)

「…んふふ、わかったよ。

 それじゃ、おねーさん、ここでしばらくあたし達のお手伝いをしてくれないかな?

 お仕事の報酬はお安い手間賃みたいなこともしょっちゅうだから、

 お給料はあげられないと思うけど、

 衣食住なら提供してあげられると思うし。 どうですか?」

 

 

??

「……え……? 置いていただけると言う事ですか?

 ……いいのですか?」

 

 

ビアンカ

「おねーさんがいいならね。

 その仕事っぷりでおねーさんがどれだけ強いのか、見せてもらおうかなーって。

 それで十分か、そうでないかも考えさせてもらおうかな?」

 

 

??

(!)

「……はいっ、これからよろしくお願いします!」

 

 

ビアンカ

「はい、こちらこそよろしくお願いします」ニハッ

 

ロッソ

「……ビアンカ」ボソ…

 

ビアンカ

「…まぁ、しかたないじゃん? あの人、多分ほんとに動かないよ」

 

ロッソ

(……)

 

ビアンカ

「…うーん? ロッソくんにはまだ少し難しい感じかなぁー?w」ニヤニヤ

 

ロッソ

「……huh」

 

 

 

 

 

 

 




-20年前-

日本、某鎮守府



ダンテ
「Hu-mm... コイツは本当に魔性のアイテムだな……」←in こたつ

陸奥
「ふふふっ。
 半人半魔さんでも魅了してしまうなんて、何かちょっと誇らしいわね」ムキムキ…


陸奥
「はい、剥けたわよ」つ○

ダンテ
「ん、おう」アー

陸奥
(っ!)
「……」ムシリ… ←小さくしてる


陸奥
「はいっ……」

つo

ダンテ
「thx」モグモグ

陸奥
「……///」

ダンテ
「これマジで旨いよな。 酸味がたまらねぇ。
 種もなくて食いやすいしな。 あっさりしてやがるからいくらでも入るぜ」hahaha
 
陸奥
「…あら? "そっち"でも食べるんじゃないの? オレンジくらいあるでしょ?」

ダンテ
「?
 いやオレンジはオレンジだろ。 こいつはサツマってやつなんだろ?
 ……あぁ、そうか。 TV-オレンジの方を言ったのか」ha

陸奥
「……え?」

・・・・・・

ダンテ
「しかし、退屈なもんだな。 この時期の日本てのは」

陸奥
「うーん、まぁそうかしらね。 はむっ」モグ

ダンテ
「ンー」ピッピッ ←ザッピング

―ピッ

ダンテ
「……ん?」


□<【さぁ、今年も始まりました! 紅白○合戦!】


陸奥
「あ、もう始まってたんだ」

ダンテ
「……なんだこりゃ?」

陸奥
「紅白…あぁ、えっと、赤チームと白チームの二組に分かれて、
 歌を歌って競い合うの。
 日本だとこの時期は恒例の番組なのよ」

ダンテ
「へぇ。
 ……ん? なんで赤と白なんだ?
 普通、赤なら青、白なら黒とで別れるもんなんじゃねぇのか?」

陸奥
「あぁ、なんだったかしら……えっと、たしか源平の旗色が……。
 あ、ちょっと待って。 たしか……」スッ ←立ち上がり

ダンテ
「……ん、どうした」


陸奥
「この時期、青葉の広報は正月特集になるのよね。
 書くネタが無くなってくるとうんちく枠が増えてくるから、
 何か書いてないかってね」ガサゴソ

ダンテ
「hm」

陸奥
「……んー………あ、ほんとにあった。
 えっと」パサッ

ダンテ
「……」

陸奥
「……あぁ~………へぇ…………ふぅ~ん」

ダンテ
「……それで?」

陸奥
「うん。
 えっと……ん……なんて言ったらいいのかしら……。
 ……あ、えっとね、昔日本で…あっ、本当に大昔の日本の話よ?」

ダンテ
「hum」

陸奥
「その大昔、日本では源氏と平家っていう二大勢力があって、
 その二つの勢力が主立って引き起こされた内戦があったの」

ダンテ
「hmm」

・・・・・・

ダンテ
「へぇ、ゲンペイねぇ」

陸奥
「――の旗色説っていうのが濃厚なんだって。
 他にも縁起物って意味もあったわね。
 祝いの席とか食べ物とかにもよく使われてるわ。
 あとは……へぇ、花嫁衣裳にも関係あったんだ。 ふぅ~んっ……」…

ダンテ
「……他には?」

陸奥
(……)
「……えーっと、"赤"ちゃんもそうなんだって。
 赤は出生を意味し、白は死装束の連想で死や別れを意味するところから、
 人の一生を表すという説、などなど。
 まぁ日本の認識なのかもしれないけど」

ダンテ
「ほぉ」

陸奥
「…………赤ちゃんかぁ~」

ダンテ
「……」

陸奥
「……」

ダンテ
「……まだ他はあるのか?」

陸奥
(……)
「……他は……あ、読み飛ばしてた。
 さっきの花嫁衣装の話なんだけど、そのときに頭に付ける白い布は
 自分は無垢であり、でもこれからは嫁ぎ先の色に染まります。
 もう実家には戻りません、という決意の現れを象徴したものでもあるんですって。
 ………ふ~ん。
 断然、ウェディングドレス派だったんだけど、これはこれでなんか結構素敵ね。
 ……白無垢かぁ……」

ダンテ
「……」

陸奥
「……ね、そうは思わない?」

ダンテ
(話が戻っちまったな……)
「……男の俺にはわかりかねるね。 huh...
 もう特にはないのか?」

陸奥
(……)
「……あともう一文くらいあるけど……。
 ……んー……他にも紅白の赤は女性のけいk……っ!?」

ダンテ
「……ン?」

陸奥
(白はだ、男性のっ!?)
「っ…////」

ダンテ
「なんだ、急に。
 なんて書いてあったんだ?」

陸奥
「っ……う、うるさいわねっ!」ビュン!

バササッ
―パシッ
ダンテ
「おっと。 投げんなよ……。
 ページも閉じちまったじゃねぇか……」パタッ…

陸奥
「ふんっ」

・・・・・・

ダンテ
「まぁいい。
 それじゃとりあえず、俺は赤にベットするぜ」ha

陸奥
「……あら、じゃあ私は白になるわけね。 賭けるものは何?」

ダンテ
「何でもいいぜ?」ha ha-

陸奥
「……言ったわね?」

ダンテ
(……)
「……おぅ」

陸奥
「いいわ、受けて立ちましょう」

ダンテ
「……huh, 上等だ」

・・・・・・

□<それでは第XX回N○K紅白○合戦OPスペシャルステージは紅組――


ダンテ
「……ん?」

陸奥
「あぁ、そっか。
 未成年が多いものね。 早い時間帯になるわよね」


□<……オネガイ♪ シンデレラ♪


ダンテ
「……」

陸奥
「……あら、どうしたの?」

ダンテ
「……huh.
 いや、なんでもねぇよ」

陸奥
「……?」


――――――
6駆の部屋



「――うっ……」ガクッ…


「電!? いきなりどうしたのっ!?」

暁・響
「?」


「うぅ……よくわからないのですが、いつかどこかで
 とんでもない名前の姉弟が生まれそうな気がするのです……」


「…………は?」


「たぶん、5年後のアメリカのどこかだと思うのです……」


「……電、大丈夫?
 明石さんの所、行く? 付き添ってあげるから……」ス…


「うぅ……」


「電っ……」ギュー…


「……なにこれ?」


「さぁ……?」





*賭けはダンテの負けでした。
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