それでは本編どうぞ!
【神秘の泉】
舞弥side
遠くの林檎はこの幻想的な中ですごく目立っていた。
それは異質と言うべきだろう。
だが何かが変だ。
(なんでかな?………呼ばれてる?)
「おい!」
ジュリウスは私の肩を掴んだ。
そこで私の意識は戻った。
脚のあたりが冷たい。
下を見ると私の膝辺りまで水が来ていた。
というより私が湖に脚を進めていたのだ。
「………私は…いったい?」
「自覚がないのか?」
「………わからないです。……………でも呼ばれた気がしました。何故かわからないのですが」
「呼ばれた?もしかして……………あれに触れてみないか?」
「あの林檎にですか?」
「あぁ俺もゲイルスラッシュ見た時呼ばれた気がしたんだ。そのあと手に取るとこいつなら応えてくれるって気がしたんだ。だからあれはおそらく………」
「帝具………それも文献には見たことない奴」
「だな俺も知らないからな」
私はそのまま黒い林檎のなる木へ近づいた。
近づけば近づくほど私を求めている感覚は強くなった。
あと5m……………1m
そしてようやく私は黒い林檎を手にとった。
すると頭の中に何かが流れてきた。
《闇黒創造シュヴァルツリーパー》
おそらくこの帝具の名前だろうと私は思った。
それにしても名前にこれでもかというほど黒い色が多い。
それに今から実行することを見ればたいていの人は驚くだろう。
そんなことを考えていると湖の向こう側から声が聞こえた。勿論だがジュリウスだ。
私は急いで戻り彼に話した。
「《闇黒創造シュヴァルツリーパー》ね、どんな帝具なんだろうね?使えないの?」
「いえ…………驚かないでくださいね」
「え?」
ジュリウスの返答も聞かず私は黒林檎を口の中に入れた。
ジュリウスは驚きの表情をみせて私に吐けとまで言ってくる。だがこの食べる行為が正しいのだ。
感覚でわかるがこれは食べて身体に寄生?する帝具なのだ。気になる味の方だが、メロンよりも甘く贅沢な味だった。いや、これこそが毒なのだろう。適合する者以外をこの毒で殺す。そんな感じがした。
だが私には適合した。体の隅々に毒が浸透し細胞を作り替えている感じだった。
「ふぅ、ご馳走様でした」
「お前なぁ、呑気な顔しやがって。こっちは冷や汗もんだぜ」
「そうでしょうか?文献の魔神顕現デモンズエキスとかいう帝具は血を飲むらしいですからそれよりマシだと思いますけど」
「あぁそうだったな、思い出したくもないがな」
ジュリウスはどこか疲れた表情を出していた。
だがすぐにその表情は代わり私を見てくる。
「そういえば帝具の能力はどんなのなんだ?」
彼の質問は最もだった。たがただ見せるというのは何故か私の心が許さなかった。
「そうですね、貴方の帝具の能力も見せてくれたらですね」
「あぁなるほどフェアな条件がいいと、オーケー。俺の帝具《絶風奮刃ゲイルスラッシュ》は簡単にいえば風を起こす帝具だな。勿論だが空も飛べる上に竜巻なども起こせる………だが範囲が大きければそれだけ発動も遅いし疲れる。こんなもんだ奥の手はまだ内緒な」
「はい構いません。奥の手は私自身まだわからないので。では、私の帝具《闇黒創造シュヴァルツリーパー》は影や闇を操る帝具です。といっても操るというのが正しいのかわかりません。影の形を変えて槍のように尖らせて攻撃もできますが一番のはやはり自分の影の形状を変えてカマにすることですね」
「カマ?」
「はい、これです」
私はそう言い自分の影を大きなカマへと変えた。
それは紫色をして所々は黒いいろをしていた。
「それか、それが本体なのか?」
「いえ、これは本体ではありません、本体はここです」
私はメイド服のボタンを解いて上の服を少しめくった。
このメイド服は上下にわかれているので全裸になる必要はないのだ。
私のお腹、正確にはへその上くらいに黒い林檎の模様があった。
「なるほどね。つまり君自身が帝具になったのか」
「そうですね。それにこの鎌かなり鋭いのですが他の武器を作ってもどうやら耐久力が半分にまで落ちるそうです。私の得意武器は刀なのでこればっかりは仕方ないですね」
「使えそうで使えないなその帝具」
「他にも影もしくは闇がない場所では能力が発揮できない上に生きている人や動物などの他人の影に触れないと能力が発揮できないらしいです」
「ますます使えないな」
「でもその場合奥の手が強そうですね」
「………それはそれでありえるから恐ろしいな。まぁとにかく帝具獲得おめでとう。それと早速だが勝負してみないか?」
突然のジュリウスの言葉に私は首を傾げる。
「勝負ですか?」
「あぁルールは簡単帝具を使って勝負。相手の武器………あぁ舞弥は鎌を出してくれ。んで相手の武器を弾き飛ばした方の勝ち、シンプルでいいだろ?」
「わかりました。実は私先程から使いたくてウズウズしていたんです」
「そりゃいい。俺もお前が帝具を持った瞬間に戦いたくなったからな」
第三者から見ればこの二人にバーサーカーという異名がついた光景だった。
だがそれを言われてもいいほど二人は目の前の強敵を相手にしたかったのだ。
「では」
「あぁ行くぜ」
ジュリウスはポケットからコインを取り出し指で弾いた。
落ちた時が開始の合図とは言わなくてもわかるだろう。
私は鎌を作り出し構える。
正直鎌は何度か使っている。刀の次の次に使いこなしていた位だ。
一応舞風神童流は鎌でも使える。
そして
地面に
コインが落ちたーーー
読んでいただきありがとうございます
明日で帝具入手編最終話になります
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