インフィニット・ストラトス 光焔の御子   作:まもる

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ようやく、入学試験の手前まで来ました。


流れ行く月日

 Side シャルロット

 

 あれから、一月が流れ、あたいは毎日、地下アリーナでクロエちゃんと訓練している。相棒は馴染む様で、あたいが動きたい様に動いてくれる。高機動を生かし、クロエちゃんの暮椿の懐に入り込む。

 

 「ハァァァァァ裏拳!上段蹴り!バックステップからの正拳付き!」

 

 「キァァァァァァ」

 

 クロエちゃんの暮椿はクリティカルヒットでアリーナの壁まで吹き飛ぶ。

 

 「じゃあ、止め行くよ!単一仕様発動!蹴り飛ばしてやんよ!武焔脚!」

 

 獄焔を纏った脚撃を飛ばす技。流石にやり過ぎかな?

 

 「ヒッ!シャルロット様!ルーンと単一仕様の併用は・・・・」

 

 クロエちゃんも命からがらブーストを吹かし上空に避ける。炎は激突してアリーナの壁を砕いた。それを見たクロエちゃんは顔が真っ青のまま逃げ回る。束さんからプライベートチャンネルで文句が来た。

 

 「くーちゃんイジメちゃ駄目だよ~シャルル・・・調整するまではルーンと単一仕様の併用は避けてって言ったよね?」

 

 「ごめんなさい・・・・」

 

 「じゃあ、シャルルに判ってもらうためにこんな物を用意しました~ぱちぱち・・・」

 

 通信に飽きれながら、振り向くと無人機が十体ほど、私に狙いを定めていた。

 

 「えっ!マジ?」

 

 「シャルル、本気と書いてマジと読むよ~レッツ、チャレンジ!後、言い忘れたけど、能力的にくーちゃんと変わらないから~よろしこ~」

 

 「そんな、殺生な~」

 

 「な、訳でルーンと併用で本気でやっちゃって~」

 

 仕方ない・・・・・殺るしかないか・・・・

 

 「単一仕様発動!」

 

 ルーンとの併用で一気に光焔は獄焔を纏った。見たら、燃えてるのでは?と思える。

 

 「お~シャルル凄いね~攻撃力が半端なく上がってるよ~!最大出力で殴ってね~」

 

 一気に炎を拳に集め溜めた。

 

 「ウォォォォォ!燃えろ!武焔衝!」

 

 拳から放った炎の渦は無人機を飲み込んだ。無人機は飴が溶ける様に脚を残して溶けてしまった。事実、その技は生身でティアマトの頭を吹き飛ばしたのだから・・・・・

 

 「あちゃーやり過ぎかな?」

 

 「良いデータ取れたよ~!シャルル、判ってくれたかな?」

 

 「すいませんでした・・・・・」

 

 「大丈夫だよーじゃあ、残りも倒してね!」

 

 「あはは・・・・」

 

 乾いた笑いしか出なかった。だったら・・・・・残り九機をあれで・・・・

 

 「束さん、本気の焔舞光掌破見てないですよね?」

 

 「何々!?観たい!」

 

 「クロエちゃんは巻き込むかも知れないから、アリーナの外に避難してね」

 

 「わかりました。」

 

 クロエちゃんは足速にピットに退避した。再び、ルーンと単一仕様を併用で炎を纏った。

 

 「ぶん殴ってやんよ!燃えろ!焔舞光掌破!」

 

 拳と蹴りの連続攻撃。アッパーで上空にあがり、上昇した獄焔の渦が九機を飲み込むと急降下して拳をアリーナの地面に叩きつけた。アリーナの地面は砕け、炎を纏い飛び散った。九機無人機はその砕けた岩が突き刺り、爆炎を上げた。

 

 爆炎が消えると無人機の残骸しか残って無かった。

 

 それを観ていた、束さんとクロエちゃんは

 

 「「・・・・・・」」

 

 言葉も無かった。

 

 

 結論として、リミッター無しでは、絶対防御は意味がなく非常に危険である事がわかり、束さんは光焔にリミッターをかけるらしい。他にも、ルーンの力が恐ろしいのだとあたいは身を持って証明してしまった。確かに、大戦時は自分のルーンで敵の大部隊を灰にした事もあり、束さんの判断は正しかった。

 

 12月に入り、リミッター調整と訓練の他に、分厚い参考書を渡された。どうやら、あたいをIS学園に入学させるらしい。束さん直々にクロエちゃんと講義を受けていた。

 

 「あっ・・・う~休み欲しい・・・・」

 

 「シャルロット様・・・・大丈夫ですか?」

 

 「・・・・まだ・・・余裕だし・・・」

 

 「説得力がありませが・・・・」

 

 あたいは机に沈んだ。 

 

 

 夕飯をクロエちゃんと作っていると、束さんが走って来た。

 

 「シャルル、くーちゃん!テレビ付けてー」

 

 クロエちゃんがテレビを付けるとニュースが流れた。

 

 『臨時ニュースです。試験会場にて、織斑一夏君がISを機動させました。これは、世界初の男性との事です。』

 

 「いっくんISを・・・・」

 

 いっくんって、確か束さんの妹の箒ちゃんの幼なじみだったかな?一度、あたいは箒ちゃんと会っている。ここで、保護されてから秋に三人で束さんの実家の篠ノ乃神社で出会った。そこで、三日ほど箒ちゃんと過ごしている。束さんは篠ノ乃流剣術の師範代であり、道場で剣の稽古をした記憶もある。あたいも束さんと打ち合ったけど、あたいは王国式剣術をマスターしてるから、箒ちゃんからしたら剣道を馬鹿にしていると思われた。

 

 「シャルル!真面目に構えぬか!」

 

 「これが、王国式剣術の構えだし」

 

 剣を両手で構え、束さんと対峙した。確かに、ネットで言葉を探したら、日本式と洋式剣術の違いもある。あくまでも、あたいの剣術は洋式なのだ。

 

 あの時の束さんと稽古は久しぶりに充実したが、妹の箒ちゃんは一分も持たなかった。構えが綺麗過ぎる事で読みやすかった。そこは、流石に姉だなと思った。剣の流派も違うのだから、構えも変わって来る事を妹に優しく教えていた。改めて、あたいは箒ちゃんと稽古した。マスタークラスのあたいに負けじと食らいついたから、あたいとしても、可愛い妹だった。

 

 「シャルル!」

 

 束さんの呼び声で思い出から現実に戻った。

 

 「ほぇ?」

 

 「束さんは倉持技研に行くから、後よろしくね」

 

 「束様、クロエは?」

 

 「くーちゃんはシャルルを任せるね」

 

 「わかりました。」

 

 束さんが出掛けた後は二人で夕飯を済ませ、二人仲良くベッドに入った。クロエちゃんはいつも、あたいの胸を抱きしめ眠っている。それは、ここに来てから変わっていない。クロエちゃんの寝顔は孤児院の子供達の寝顔を思い出させていた。だから、あまり淋しいとは思わなかった。

 

 あたいはクロエちゃんを抱きしめ眠りに着いた。

 

 

 翌朝、束さんが帰って来た。帰って来た一言目には二人は驚いた。

 

 「グッドモーニング!束さんのお帰りだよ~これから、引っ越すよ~」

 

 「「えっ?」」

 

 どうやら、テレビを見たら倉持技研を買収したらしく、束さんはそこの社長になって来たらしい。あたいは荷物があまり無いからバッグひとつだった。クロエちゃんも同じようだった。束さんは・・・・・えっ?手ぶら!!どうやら、拡張領域に仕舞ったらしい。

 

 その後は研究所の側の高級住宅に引っ越した。セキュリティは束さん特製だから安全らしい。

 

 研究所に三人で向かうと、紅、白、紫の同型のISが並んでいた。

 

 そして、あたいとクロエちゃんのISを並べたら五機の同型機が並んだ。

 

 「シャルルのISとくーちゃんのISも整備しちゃうね~」

 

 「束さん、同じ機体が・・・」

 

 「それわね、五機共、紅椿型だからだよ。シャルルとくーちゃんのは先行試作機で、残りの三機は完成型だから。特に、シャルルの光焔は元は先行試作機だけど、全くの別の機体なんだ。」

 

 「完成型はまさか・・・・」

 

 「うん、箒ちゃんは紅椿、いっくんは白椿、まーちゃんは蝶椿だよ。それも、三つコアは最初から三人の専用コアなんだ」

 

 「何で、倉持技研を買収したの?」

 

 一番の疑問だった。束さんは他の研究室に入ると、二機のISが並んでいた。

 

 「シャルルは鋭いね。理由は、これだけは渡したく無かったから、この白式のコアだけは・・・」

 

 多分、意味があるのだろう。白式はまだ未完成でコアとフレームだけだった。もう一機は打鉄弐式と束さんが教えてくれた。

 

 「言い忘れたけど、シャルルとくーちゃんは企業代表のテストパイロットだからよろしく!」

 

 自宅に帰ると束さんから分厚い参考書を渡された。「企業代表だから勉強してね。」らしい

 

 あたいは入学試験まで訓練と勉強が続いた。

 

 「マジで休み欲しい・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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