今のは痛かった……痛かったぞーーーーー!!!!!!
誰のセリフでしょう?
昼休憩を挟んで2回戦が開始される。というかもう始まってもうすぐ俺達の番だ。
《それでは2回戦第4試合カオスチーム対桜ブロッサムの試合を開始いたします!!》
まあ、分かってると思うが1~3試合はダイジェストだ。
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2回戦――第1試合『無敵童貞軍対知性チーム』
鉢屋が燕の父親を人質に取るも、福本の説得を受け無敵童貞軍が棄権し、知性チームの勝利。
第2試合『アーミー・ドッグ対大江戸シスターズ』
亜美がクリスと戦い、クッキーがマルギッテと戦闘。両者互角の戦いを演じるも、クッキーが稼動限界に達し、スリープモードに移行したところで、亜美が戦力不足を察し棄権。大江戸シスターズの勝利。
第3試合『チャレンジャーズ対源氏紅連隊』
一子と忠勝は奮闘するも、義経の剣術で一子は封じられ、忠勝は京の弓の連射と速射で近づけず、義経の方にも援護射撃をするのでまったくスキがなかった。そのまま押し切られ、源氏紅連隊の勝利。
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こんな感じで現在俺達の番だ。もうね、試合が進むごとにまだあんのかよって感じでちょっとずつイライラしてきちゃったんだよね。そりゃあもう、物凄い勢いで。これ以降の試合も瞬殺しようかと思ったけど、アルトリアのために長引かせないといけないという、この終わらせたいけど終わらせられないジレンマ。
もうめんどくさいから与一の撃った矢だけ切裂くか。そのあいだに終わらせるだろ。
《それでは2回戦第4試合!!レディィィゴォォォォォォ!!》
開始と共に与一が矢を撃ってきた。それを俺が全て切裂き、アルトリアに目線で合図し、清楚のほうに向かわせた。清楚もアルトリアとぶつかり、アルトリアが優位に進めている。与一もアルトリアと俺の方に矢を撃ってくるがまた切裂く。
「悪いが飛び道具は斬らせてもらう」
「チッ!それでも向こうには行かせねえぜ!!」
「安心しろ。あいつが満足するまでは手をださん」
「なんでだ?」
「あいつが相手を見極めるまでは極力手を出す気はないからだ」
「そのセリフ……自分たちのほうが強いっていう風に聞こえるんだが」
「その通りだ。お前らごとき足元にも及ばない」
「……いってくれるじゃねえか。ッ!!」
すぐさま矢を射ってくるが、こちらも切裂く。
「何度やっても同じだ」
「これでも諦めが悪いんだよ!」
そういって何度も射ってくるがことごとく切伏せられる。いつも以上の連射で疲れたのだろう。息が上がっているのが見える。
「ハアッ、ハアッ」
「そろそろ向こうも終わるみたいだ」
「なに?」
アルトリアの方に目を向ければ清楚を追い込んでいた。素早い剣に、清楚は致命傷は避けているものの、満身創痍の姿だった。
「じゃあな」
そういって居合いの構えをとり、与一のほうに向かって突進。すれ違いざまに24の斬撃を与え、与一は倒れた。アルトリアのほうも清楚を倒していた。
《2回戦第4試合カオスチームの勝利です!!》
そして勝利宣言。これで残るは明日の準決勝と決勝、そして川神百代とのエキシビジョンのみ。鉄心とヒュームがどう動くか分からないが、十中八九鉄心は俺と戦うために動くだろう。向かってきたら会場の雰囲気的に断れない。めんどくさいが瞬殺しよう。それが手っ取り早い。あ~百代は目をキラキラさせちゃってまあ~。
ウザイ以外のなにものでもないがな!!
◇
Side 川神百代
私は解説席にて興奮を抑えている。この『若獅子タッグマッチトーナメント』はジジイが新たな武道四天王を決めようとしたことと、九鬼財閥の人材発掘という思惑が重なって実現したものだ。しかし私にはそんなものはどうでもよかった。
私は今まで一度も戦って負けたことがない。強すぎる故に。
強すぎる故に私は孤独になった。友達がいないとかそういう訳じゃない。
武術において並び立つものがいないということは、壮絶な虚無感を私に与えた。
試合で勝ってもひどくむなしく、しだいに強者に飢えていった。
もっと強い奴と戦いたい。もっと血湧き、肉踊る戦いがしたいと思うようになった。しかしジジイが見つけてくるのはどいつもこいつも私の一撃で沈む。
そんなことが何年も続き、一度も飢えは満たされなかった。
そんなときだ。この大会が決まったのは。
世界中から腕に覚えのあるものがやってくる。心踊らないはずがない。
私は優勝者とエキシビジョンをすることを了承し、解説席で試合を見ていた。
そして見つけた。
最高の戦いになりえるだろう対戦相手を。そいつらのチーム名は―――
『カオスチーム』
トーナメントのときに始めてみたが、1人は金髪の女性で、1人はこの前学校に来て義経と弁慶と一緒に川神水を飲んでいった奴だ。髪の色が茶髪から銀髪になっていたが間違いない。
1回戦の相手は弁慶のいるチームだった。金髪の女性は青髪のほうに行き、銀髪は弁慶を迎え撃つようだ。お互いに構え、先に仕掛けたのは弁慶だ。一瞬で移動し錫杖を振り下ろしたがそこには銀髪はおらず、空中に飛んで斬撃を放つも弁慶はそれを後方に飛ぶことで回避した。
一瞬の攻防だったがそれよりも私が驚いたのは銀髪が空中に浮かんでいたことだった。壁越えと言われるもの同士が戦えば、激突時の衝撃で跳んでいることはできる。しかしそれは『跳躍』であって、『飛行』ではない。私でさえそんなことはできない。
銀髪は地上に降りると、居合いを構えたと思ったら弁慶が倒れていた。
かろうじて見えたのは駆け出す瞬間だけ。
私は体中に鳥肌がたった。
あの人と戦いたい。
そして2回戦目も圧倒的な実力で勝ちあがった。1回戦と同じように構えたと思ったら与一が倒れていた。おそらくすれ違いざまに切伏せたということは分かる。しかしその速さが尋常じゃない。
私は内心で歓喜した。こんな人がまだいたのだと。
はやる気持ちを抑える。明日になれば戦える。おそらく他のチームでは止められないだろう。その実力は圧倒的すぎる。
明日はどんな戦いをするのか楽しみだ。
オラに元気をわけてくれーーーーーー!!!!!
誰かわかるよね?