感想待ってます
≪2日に分けて行われた若獅子タッグマッチトーナメント。優勝はカオスチームに決定いたしました!!≫
ワアアアアアアアアアアアアアア!!
≪優勝したお2人に今の気持ちを聞いてみたいと思います≫
田尻がマイクを向けてくる。
≪今回優勝したのは私たちですが、みな本線に進んだだけあってなかなかの実力の持ち主でした。しかし若獅子という名の通り、まだまだ若いのでこれからまだまだ伸びるでしょう。私も慢心せず修行したいと思います≫
≪勝って兜の緒を締めるということですな。素晴らしいコメントありがとうございます。さて、もう一方にも伺ってみましょう≫
今度は俺の方にマイクを向ける。
≪優勝したのは素直に嬉しく思う。今回参加した人たちもこれから修行して高みを目指してくれればと思う≫
≪やはり少年少女たちのこれからに期待ですかな?≫
≪ああ、若いというのはそれだけ可能性があるということだからな≫
≪こちらも素晴らしいコメントありがとうございました。最後にエキシビジョンへの意気込みをお願いします≫
≪満足のいく戦いをみせよう≫
≪ありがとうございました。エキシビジョンは15分後です。みなさましばしのお待ちを≫
舞台から控え室にもどる。
エキシビジョンはアルトリアと相談して俺がすることになった。
今回あわせて戦ってもらっていたので、自由に戦ってほしいらしい。
断ったのだが押し切られてしまったので、どうやって戦おうか考えていると燕と大和が話しかけてきた。
「紫苑さん、次百代ちゃんですけど勝てそうですか?」
「ああ、勝てるよ」
「え?でも姉さんは今まで負け無しで、ほとんど一撃で倒してきたんですよ?」
「俺から言わせれば井の中の蛙だ。ぶっちゃけていえば俺に勝てる可能性があるのは1人しかいない」
「誰です?」
「秘密だ。さて、そろそろ時間だ。行ってくる」
そういって控え室を後にし舞台に行く。
≪さあ!!まもなくエキシビジョンの開始です!!お2人とも準備はよろしいですか?≫
「おう!!」
「ああ」
≪では若獅子タッグマッチトーナメントエキシビジョン!!レディィィゴォォォォ!!≫
開始の合図とともに、百代は構えを取るが俺は棒立ちで立つ。
「おい、構えないのか?」
「構えっていうのは次に行動するための準備だ。構えを取ることで大体の行動が予測できる。故に次の動作を悟らせないこの立っている状態が俺の構えだ」
これまで抜刀の構えを見せていたのはワザとだ。本来はこのスタイル。
「くくっ、いいじゃないか。これなら十分楽しめそうだ」
「一つ言っておく。だんだんとギアをあげるなんてことはせず、最初から―――」
一瞬で百代の後ろを取り、刀に手を置く。
「全力で来い」
「なっ!!」
百代が振り向く前に刀を抜き、16の斬撃を放ちながら駆け抜ける。
反応できなかった百代は直撃をもらい吹っ飛ぶも、すぐに体制を建て直し再び構える。
「やっぱり、見るとくらうとじゃ全然違うな。かろうじてだが見えた」
「ほう、さすがは武神といったところか。それにさっきの最後の一撃の後に瞬間回復を使ったな」
「ご名答。見切れなかったのは誤算だったがな」
「この太刀筋はお前には見切れん」
「この試合中に見切れるさ!川神流【無双正拳突き】!!」
十分な威力を持った拳を繰り出してくる。それを半身になって避け、空いた腹に膝蹴りを繰り出すも左手で押さえられる。が、そのまま力任せに振り切り左手ごと腹に当て中に浮かし、跳躍し回し蹴りを放つ。両腕で防がれるも、衝撃までは消せず後方に吹き飛んだ。
着地した百代はすぐに蹴りを出してくるも鞘で防ぎ、次々に繰り出される拳という名の弾幕は紙一重で全て避ける。大きく振りかぶったスキを逃さず、最小限の動きで刀の柄を腹に当ててひるませ、【月輪脚】で蹴り上げ跳躍し、【流星脚】で顔面を蹴り自分ごと舞台に叩き落す。
そこから離れ間合いを取る。落とした衝撃で煙が立ち込めるが、煙の中から飛び出してきた百代の拳を左手で受け止める。百代の顔は喜悦に歪んでいた。
「楽しそうだな」
「ああ!まだこんなに強い奴が隠れてるんだからな!早く世界を回ってみたいぞ!!」
「自分の感情も抑えられない小娘が世界を回ったところで得るものなんぞない」
「なんだと」
「お前はただの獣だ。他より多少力があるだけのな」
「どういう意味だ」
「自分の中の獣を理性で持って飼いならしてこそ人は人たりえる。強者と見れば誰彼構わず喧嘩を売り、満足しなければ気落ちする。そんな奴を人間とは言わん」
百代は言葉を聞きながら拳の弾幕を繰り出してくるが、全て回避する。
「お前になにがわかる!!私はただ満足のできる戦いがしたいだけだ!!」
「相手の意向を無視し、さらにそれが相手を殺す可能性があるとしてもか?」
百代の動きがピタッと止まる。
「なに?」
「お前は自分の持つ力をきちんと把握することだ。俺やお前が持つ力は一般人をたやすく屠れるものだということを」
「私はそんなことはしない!!」
「するしないではなく、そういった力を持つことを自覚しろといっている。例えばお前と互角の実力の対戦者だとしよう。お互い手加減などできず全力の攻撃。それは一歩間違えばお互い簡単に死ぬ」
「……だがそうならないために、試合という形式を取り、立ち合うものがいるんじゃないか」
「当たり前だ。そうでもしないと死ぬという可能性があるんだからな」
「…………」
「そもそも武術とは、戦国時代に武器を持たない時にどうやったら相手を殺すことができるかと考案されたものだ。今でこそスポーツとして広まっているが、お前が使うのは川神流。武術という名の殺人術だ。それを理解せず、所構わず振るうお前は武術家でも武道家でもない。己が欲望のままに力を振るう、ただの『獣』だ」
「私は獣なんかじゃない!!」
百代は叫ぶと共に拳を繰り出す。それをまた受け止めてきっちり掴む。
「そろそろお前の相手も飽きてきた。まずは面倒な瞬間回復を封じさせてもらう」
「なに!」
百代が本能的にまずいと感じたのか蹴りや拳を出してくるが、掴んだ手を離さず片手で攻撃を抑える。そして百代の胸に手を置く。
「【龍氣掌・封縛氣孔殺】」
『龍氣掌・封縛氣孔殺(りゅうきしょう・ふうばくきこうさつ)』
掌から自分の氣を相手に流し込み、相手の氣の流れを不規則にする。流されたものは氣を感じることができなくなったり、思うように体が動かなくなったりする。マスタークラスではこの程度だが、一般人に使うと一瞬で気絶したり、記憶の改竄などができる。しかしこの技は陰と陽に分かれており、上記を陰とするならば、『龍氣掌・氣孔掌仙(きこうしょうせん)』は陽となる。同じく相手に氣を流すが、こちらは体の氣の流れを正し促進し、怪我の治癒の効果をだす。しかしこれらには緻密なコントロールが必要でおいそれとできるものではない。
技をくらい吹っ飛んだ百代はすぐに立ち上がり、こちらを睨む。
「……お前本当に」
「ああ、封じさせてもらった……お前に必要なのは敗北だ。そして今一度自分を見つめ修行に励め。お前からの挑戦を待とう」
「……そのときまで首洗って待っていろ」
「じゃあな……【次元斬】」
空間を切裂く斬撃は一直線に百代に向かい斬った。そのまま百代は気絶し、起き上がることはなかった。
そして勝者が宣言される。
≪勝者カオスチーム、神上紫苑選手!!!≫
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!
さて、勝ったのだがもう一つやることが残ってんだよなあ。
すげえこっち見てるし。
はあ、メンド。
次で若獅子は終わると思います。
相変わらずのクオリティの低さ。泣けるぜ……