お待たせしてすみません。
短いですが、どうぞ。
「なんと!『武神』と言われる川神百代を下し、エキシビジョンマッチを制したのは神上紫苑選手だあああああーーーーーーー!!」
百代が気絶し担架で運ばれていくのを見ながら、田尻がそう叫ぶ。田尻はこちらに近づき話しかけてくる。
「見事に勝利を収めましたね神上選手。今のお気持ちは?」
「勝てたのは素直にうれしく思う。ただ彼女もまだ発展途上。この敗北を機により高みを目指してくれればと思う」
「今後に期待ということですな。これからは挑戦者から迎え撃つ側になりましたが、そういった勝負は今後受けるのですか?」
「気分しだいだ。基本的に面倒臭いからやりたくないがな。しかしこれからやることはどうも回避できんらしい」
「というと?」
「あんたも気づいているだろう?」
「はて?なんのことやら」
惚ける田尻に苦笑しながら言う。
「上がって来いよ。川神鉄心」
その言葉に会場がザワザワとし始める。鉄心の名は誰もが知っている。もちろんその武の強さも。だからこそ会場は騒然となる。もしかしたらあの川神鉄心の戦いが見れるかもしれないからだ。
「ふぉっふぉ。ようやく出番じゃの」
そういって、その場で跳躍し舞台に降り立った。
「なにがようやくだ。最初から俺にだけ分かるようにうっとうしい闘気むけてたくせに」
「ふぉっふぉお前さんが気づいておるのに無視するからのう」
「なんど途中でワザと負けようと思ったか」
「しかし勝ち続けたのには理由があるんじゃろう?」
「まあな。さて、話はこれぐらいにしてそろそろやるか?……(ボソッ)というか、早く終わらせて帰りたい」
「そうじゃのう。わしもあれから随分と強くなったと思っておる。しかし、強くなったと感じるたびにお主の顔が浮かぶ。あのときの敗北をお主に返そう」
「寝言は寝て言え。悪いが田尻、このままエキシビジョン2回戦だ。もうすでに話は通っているんだろう?」
会話を黙って聞いていた田尻に話を振る。
「はい。川神百代が敗れた際には鉄心殿が出る手はずになっています。神上選手限定ですが」
「用意が良過ぎるな、まったく……では田尻、合図を」
「かしこまりました。ご来場の皆様!もはやお気づきかと思いますが、ただいまより川神鉄心対神上紫苑選手のエキシビジョンマッチを執り行いたいと思います!!」
ワアアアアアアアアーーーーーーーーー!!!!!!
田尻の宣言とともに会場が沸いた。あの川神鉄心の試合が見物できるのだ。沸かないほうがおかしい。
しばらくして歓声も収まりつつある中、鉄心が構えた。俺は自然体のままで鉄心を見ている。
「お二人とも準備はよろしいですか?」
「ああ」
「うむ」
「それでは…エクストラエキシビジョンマッチ、レディィィゴオオォォォォーーー!!」
開始の宣言と同時に、お互いに疾走した。
リアルが忙しい。休みを、休みをください。