あ、それと物語に絡んで来る新規設定がいくつか追加してあるので、宜しければ元旦に投稿していた
【シンIS設定_Ⅱ「世界観(並行世界含む)」】
もご覧になって下さい。
IS学園第2アリーナ。
「Å⍲⍲––––––––––––!」
機械的な咆哮が木霊する。
––––––突如乱入し、唐突に敵意を露わにした
ひとつは千尋の
もうひとつは
玄龍円谷はそれを遮断するように振るわれて。
––––––刃と刃が交錯する。
––––––玄龍円谷と
荒々しくも剛直の大太刀。
小刃を回転させる二連装鎖鋸。
両者が激突し、宙に焔の花が咲く…‼︎
…確かな拮抗。
––––––しかしそれは。
「––––––––––––っ?!」
千尋は後ろに吹き飛ばされる。
––––––拮抗は一瞬と持たずに瓦解した。
––––––単純に、二連装鎖鋸…否、
それは操縦者の手腕では賄い切れぬモノであり、機体性能を持ってしても覆し様の無い程のアクチュエータの高出力。
…下手をしなくとも、明らかに先のゴーレムよりも強い––––––空中を吹き飛ばされながら、千尋は冷静に思考する。
焦燥は無い。ただ焦りという感情を知らないだけの彼は、やはり笑っているような表情を崩さない。
そして––––––体勢を立て直し、銀龍に再び顔を向けて。
「––––––あ」
目が、合った。
「Å––––––––––––!」
そこには二連装鎖鋸を振り被り、突撃しようと跳躍ユニットを蒸す銀龍が。
––––––それに、
「はあぁぁぁぁ––––––––––––ッ!!」
雄叫びを上げて––––––箒が突貫する。
銀龍もそれに反応し、迎撃に移る––––––だが突き進むは秒速4メートルという巡航ミサイルめいた速度にまで加速しながら斬りかかる
––––––がぎゃんっ、と音を立てて箒の近接長刀と銀龍の二連装鎖鋸が交差する。
…確かな拮抗。
だがこのままでは千尋の二の舞いに至る。
––––––それを理解しているからこそ。
「––––––凰!織斑!!」
叫ぶ––––––それに応えるように。
「はいはい!龍砲、最大出力!!」
「うおぉぉぉぉぉ––––––!」
一夏が雪片弐型を二連装鎖鋸––––––その、起点部分に叩きつける。
雪片弐型は零落白夜を発動しなければ、所詮は斬れ味の良い鈍器でしか無い。
だが敵武装––––––特に、複雑かつ脆弱な箇所を潰すだけに限ればどうという事は無い…!
––––––そも、チェーンソーとは鎖鋸と呼ばれる小さな刃を刀身のレールに走らせ、回転させる事で切断力を得る道具。
故に、そのレール、もしくは鎖鋸を回転させる機構を叩き割れば、それだけで致命的打撃に至る––––––!
それに気付いたのか、銀龍は虫を払うように2人を吹き飛ばす。
…だが遅い。
…直後、穿たれる最大出力の龍砲––––––圧縮空気の砲弾。
それは違える事なく、一夏の叩き割った部位たる––––––右腕の二連装鎖鋸を破壊する…!
「Å゛⍲゛⍲゛––––––––––––!」
––––––飛び散る鎖鋸。
––––––爆煙を上げる武装。
––––––機械的な呻き声を上げる銀龍。
…そこに。
「「2組代表、どいて/凰、左に躱せ!」」
––––––武装を破壊した余韻に浸る鈴へ静かに響く千尋の声と、有無を言わせない命令として言い放つ箒の声。
…直後に響く、レーザー照射警報。
「––––––ッ⁈」
それに鈴は反射的に飛ぶ。
直後––––––大気を焼き払うプラズマが奔る。
…狙いは胸部中央、ISコアがあると思われる部位。
…狙いは必中、威力は絶対防御を貫く光の矢。
…数十メートルの距離から光速で迫るソレを躱す道理は不能。
故に––––––陽電子の光矢が、
「やっ––––––」
––––––やったか、と箒が口にしようとして。
「やってない!」
––––––遮るように千尋が言う。
…それを証明するように、陽電子の光矢は直撃する直前––––––
「Å––––––––––––!」
––––––故に銀龍は健在。
無機質な咆哮が千尋達を嘲笑うようにアリーナに反響する。
「あれだけやって––––––片腕の武装しか破壊できんとは…。」
思わず箒は声を震わせる。
「…むぅ、
––––––
…つまるところ、同じく対消滅エネルギーを扱う零落白夜のビーム版である。
未だ改良が必要であるとはいえ、威力は零落白夜に勝らずとも劣らない。
そして、零落白夜は絶対防御の貫通を可能とする。
…つまり、通常のISであれば––––––この一丁のみで十二分に撃墜可能なのだ。
…だというのに、銀龍はそれを弾いてみせた。
ということは––––––あのISは、馬力のみならず絶対防御の出力さえ数次元上であると言える。
「アレを弾くという事は…零落白夜も…」
箒が思わず漏らす。
確かに単体威力は零落白夜が上である。
絶対防御を超えることは叶うだろう。
しかし敵は––––––銀龍は先の無人ISと同じ、
ここまで来て装甲だけは生易しいモノであるとは到底思えない。
…仮に主力戦車と同じ装甲であれ、近年の戦車も侮れない。
何しろ冷戦時代の時点で突っ込んできたAPFSDS弾をセラミックの硬さにより弾を貫通させつつ磨耗させて完全な貫通を防ぐ複合セラミック装甲をアメリカ軍が採用しており、20年前の自衛隊でさえ堅牢に固めた装甲ユニットで逆に弾を破壊し、普通のセラミック装甲では着弾時の衝撃でヒビが入ったり割れて防御力ががた落ちしてしまうところを、着弾時の衝撃と熱でセラミックが再焼結され亀裂が再び埋まるというわけのわからない現象を引き起こす複合セラミック装甲を90式戦車に採用している。
仮にあの銀龍の装甲が90式戦車やM1エイブラムス戦車と同じ複合セラミック装甲という
––––––つまりすっっっっっごく堅い!!
…どれくらいかと言うと、理論上は戦艦大和の46cm対地艦砲射撃による直撃弾を受けても貫通させない程の強度である。
––––––それが銀龍には全身に使われており、さらにはPICによる慣性操作と
さらに先の無人ISからの連戦であり、ただでさえ燃費の悪い零落白夜を一夏は1〜2度使用している。
––––––例え零落白夜で絶対防御を貫こうにも、通常のISより高出力のモノである以上貫けるか怪しい。
––––––仮に貫けたとして、機体を維持するシールドエネルギーが残っているのか。
––––––もし残っていたとして、貫き硬直した瞬間に放たれるだろう迎撃を受け止められるのか。
––––––仮に受け止められたとして白式が持つか。
––––––ではシールドエネルギーを再充填した場合はどうか?確かにエネルギー切れの問題は大幅に改善される。
––––––だが、白式に蓄積されたダメージによる不具合の発生があり得る。
––––––それに硬直時間中に迎撃を受け止められるかという問題は解決しない。
––––––私達全員が束になれば…可能性はある。
––––––だが…倒せるのか?
––––––いや、それ以前に織斑自身の体が持つのか?
…それらの要素を思考し取りまとめた上で、箒は「否」という答えを出した。
零落白夜を持ってしても、事態の解決には到達しない––––––と。
その隣で、思考などしてはいない––––––だが、本能的に無理であると感じ取ったのか。
「うん、そうだね。多分ムリ。」
やはり、何処と無く笑っているような顔で千尋は箒と同じ答えを提示した。
「なっ––––––や、やってみなくちゃ分からないだろ!?」
––––––それに織斑は驚き、若干歯を噛み締めながら2人に食って掛かる。
…直後、織斑が視界から消える。
––––––代わりにそこに立っているのは。
「Å––––––––––––……!」
––––––
◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎
第2アリーナ直下・電源室連絡通路
「……こいつは、マズイな。」
神楽を退避させたのち。
手に握るタブレット––––––に映し出された第2アリーナのLIVE映像へ視線を落としながら、橙子は思わず漏らす。
…これが単なる敵であれば問題は無かった。
だが––––––紫龍と同じ、G型装甲を有しているのだ。
さらに言えば、アレは無人ISを遥かに圧倒するだけの性能を有している。
––––––そしてアレだけの機体を【天災】や《天才》も含めて
…機体形状から察するに対人戦を想定していない。否、対人類戦も可能ではあるがそれはあくまで副次的だろう。
…何しろ、アクチュエータの出力が対ISにしては無駄に強力過ぎる。
例えるならば、アリを殺す為に足で踏み潰す程度で充分なのに、バズーカを使って殺すようなモノだ。
あまりに出力や馬力が無駄過ぎる。対人類戦では持て余すのは間違いない。
…つまり、アレは
––––––だが、何と?
自問し、自分の記憶にある限りの存在をもって『何』かを思考する。
しかし––––––思いつく限りでは何も無い。
あんな馬鹿げた出力、怪獣とでも戦う世界でも無い限り––––––––––––…今、なにを考えた?
––––––思わず、橙子は自らの思考の隅で呟いた言葉に目を見開く。
…怪獣、という概念は古来より台風や地震などの天災や戦災の具現として人に試練を課す存在である。
––––––なるほど、もしも怪獣が居ればあんな馬鹿げた出力の機体がいてもおかしくは無いだろう。
だがこの世界に怪獣はいない。
いるかも知れないが––––––それなら、もうとっくに現れているはずだ。
…白騎士事件後の全面核戦争。
…核爆発による地殻変動と環境汚染。
…核戦争の果てに頻発した地域戦争。
…核の冬による地球規模の寒冷化。
…カテゴリー5級台風の連続発生。
…寒冷化の反動による温暖化。
…南極の大規模溶解による海面上昇。
…高潮と津波による沿岸部の浸食。
…気候の激変と生物種の大量絶滅。
––––––これだけ人類が罰せられても不思議では無い大惨事が過去10年間で起きても尚、怪獣なんて物は現れていない。
…そう考えるとこの世界に怪獣はいないのだろう。
––––––だからアレはつまり。
「––––––
––––––蒼崎橙子は、その結論に至った。
…まぁ、並行世界の研究をしてるあの学者曰く、2015年以降並行世界のバランスが崩壊してるとか何とか…。
私の専門ではないが、アレが並行世界から到達して来た可能性も考慮するべきか。
…まぁ、どちらにせよ対処が先だ。
内心思うなり、橙子は予備のスマートフォンを取り出して通話ボタンを押した。
「––––––もしもし、神宮司将補?」
…電話はものの3分で終わった。
内容はただ借りを作っただけ。
––––––まずはあの
––––––そうした上で機体を強制停止させる武装があれば、事は解決に向かい得る。
そしてそれを可能とする装備として。
「…
そう呟くと、橙子は管制室に電話をかける。
「––––––ああ、千冬。…今忙しい?そんな事は知ってる。オルコットとかいう英国代表候補生の子がいただろう?その子に繋げ。あと、ピットに置いておいた【兵装コンテナ】を射出しておいてくれ。あと、在日国連軍横浜基地に救援要請––––––何?もうした?…うむ。追い詰められると有能だな。お前。」
◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎
第2アリーナ
「Å––––––––––––……!」
機械の咆哮を轟かせながら、振るわれる零落白夜。
それは、突如––––––振り下ろすのではなく横薙ぎに振り払われた。
直後––––––ががんっ、と。金属の弾ける音が鳴る。
「Å…………。」
銀龍の見つめる先、そこには。
「…全く。
––––––アリーナ観客席を覆う傘のような天井。
そこに、2丁の
「オルコット……!」
箒は驚いたように目を剥き––––––そしてハッとする。
そもそもアリーナが不調に陥っていたのは先の無人ISによるハッキングが原因である。
その無人ISを倒したのだから、アリーナにセシリアが乱入して来る事はおかしくなど無い。
––––––むしろ、新手に襲撃されているのだから乱入して来ない方がおかしい。
––––––だが、何故私達の装備を持っている……⁈
「少しお借り致しましたわ。ああ、ちゃんと開発者の方の許可は得ましたので。」
「てぇいッ!!」
その横で、銀龍に鈴が双天牙月を振るう。
しかし––––––
「Å––––––––––––!」
それは軽く去なされる。
「ッ、まだ––––––––––––!」
再び斬りかかる。
…今の私には、単騎で、もしくは一夏と共に倒したという実績が求められる…だけど一夏は––––––。
「––––––あら、織斑さんはイッてしまったのですね。」
「…ああ。まぁ、死んではいない。」
セシリアの視線の先。
そこには銀龍に吹き飛ばされたらしく、8の字で地面に突っ伏す織斑がいた。
「そう––––––まぁどうでも良いですわ。」
ふと––––––箒はセシリアのその発言に違和感を覚える。
" …セシリアはクラス代表決定戦以降、一夏にべったりだったハズだ。だというのに––––––この興味のなさはなんだ? "
思わず、箒は内心呟く。
「それよりも箒さん、黒坂さん。」
「「うん?/何だ?」」
––––––セシリアの呼びかけに2人は声がハモる。
いつもならここで箒は赤面してしまうが、状況が状況だ。
その2人にセシリアは。
「
––––––そう告げると共に、2人に作戦情報が送信される。
同時に––––––カタパルトより、2つの兵装コンテナが射出された。
「Å––––––––––––……!」
銀龍と甲龍の衝突は、40秒で完了した。
銀龍は近接戦を仕掛けてくる甲龍を鬱陶しく思ったのか、そのまま突撃––––––機体を用いた甲龍をアリーナの壁に叩きつけ、沈黙させた。
甲龍を仕留めた銀龍は––––––セシリア目掛けて飛ぶ。
セシリアはそれを紙一重で躱し––––––
「はッ––––––!」
15式
––––––炸裂する火薬の爆裂音。
––––––銃身で超電磁加速する弾丸。
マズルフラッシュと共に––––––弾丸は、銃口より獲物目掛けて飛翔する…!
「Å––––––––––––……!」
…銀龍を叩き伏せる、スコールのように撃ち付ける銃弾。
しかし、この程度で銀龍は止まらない。
鬱陶しい蝿を放つ根源を潰そうとセシリア目掛けて跳躍する––––––!
「––––––まぁ、はしたない。レディをそんな強引に攻めるだなんて…」
それに対し、セシリアは冷静にミサイルビットを射出する。
しかし止まらない––––––ミサイルはそのまま、吸い込まれるように疾走する銀龍に呑み込まれ、爆発を起こす。
––––––一瞬、銀龍の視界を遮断した爆煙。されど銀龍はセシリアへの疾走をやめず、爆煙を突き抜け、
「––––––イケない人。母親に
声と共に––––––パレットライフルによる脚部への集中砲火。
数十発もの35mm弾の連鎖着弾により、銀龍は自らのバランスを崩す。
––––––塵も積もれば山となる、とはこの事か。
…セシリアは口を開き、
「
口頭で告げられる直接思考操作。
同時に––––––定められた座標。
銀龍を取り囲むよう、拡張領域から投影され、3次元に銀龍を包囲するビット。
「––––––
––––––少女の一声で穿たれる
その振る舞いはまるでおとぎ話の魔法使いのような優雅で––––––銀龍を貫き穿つ…‼︎
––––––しかし。
銀龍は、
否––––––
「––––––
セシリアはその光景を見て、事象の原理を理解する。
––––––なるほど、確かにこれは難敵だ。
絶対防御の出力は通常のISより遥かに上。
装甲強度も高いだろうと思ってはいたが…まさか対レーザー蒸散装甲まで付いているなんて。
だが、レーザーの奔流によって動きを抑制される事までは覆せない。
だから––––––––––––
「––––––––––––そこ!」
箒の声。
それと同時に––––––銀龍の脇腹にライフル…否、銃剣付き小銃が突き立てられる。
––––––
それこそが今箒の手にしている武装。
突き立てると共に––––––迷いなく、箒はサンダースピアのスイッチを入れる。
…直後。
例え絶対防御に阻まれ物理的攻撃が通らないものであれ、大気を疾駆する放電を防ぎ切れる道理は無い。
故にそれは––––––銀龍の回路を
「Å、Å、⍲⍲––––––––––––!」
それは電流に喘ぐ声か。
銀龍は機械的な咆哮を上げる。
––––––だが、まだ。まだ足りない。
銀龍の絶対防御––––––否、超電導装甲を超えるには、まだ足りない。
––––––故に、新たなカードを切った。
セシリアがラファールの装備と思しきグレネードランチャーより、上空に信号弾を投射する。
…直後、甲高い飛翔音と共に––––––陽光の下。
流星じみた何条もの鉄塊が銀龍をつるべ打ちにした––––––!
「なっ––––––艦砲、射撃…⁈」
箒は驚愕する。
セシリアに渡された作戦概要。
それは掻い摘んで言うとアリーナの一角に銀龍を貼り付けにするというモノ。
何か秘策があるのだろうと思ってはいたが––––––まさか、こんな派手なものとは。
「篠ノ之さん––––––!」
「え––––––?」
ふと、響く呼び声に箒は反応する。
それは––––––副担任の山田先生のモノだった。
彼女はボゥっとしていた箒を掴むと。
––––––アレ?ボゥっとして?
意識が眩む。
…無人ISの直接打撃。
…アレで、頭を打ちつけて。
あ––––––––––––それで、軽い、脳震盪……。
「貴女頭打ってるんでしょう⁈下がりなさい!」
––––––ダメだ。
私が下がったら、千尋が。
「 ––––––まだ戦えます…!千尋一人を残すわけには…! 」
––––––視線の先。アリーナに残された千尋を見つめながら、箒は叫んだ。
◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎
––––––54秒前。
IS学園南方3km沖
相模トラフ東京海底谷直上
霞んだ戦闘音が連鎖的に木霊するIS学園沖合いの海域。
今そこに––––––海を切り裂きながら前進する鋼鉄の牙城が6つ。
海上自衛隊横須賀基地所属
連合艦隊総旗艦
DDB-108護衛艦「やまと」
DDB-109護衛艦「あまぎ」
国際連合平和維持軍太平洋艦隊所属
旗艦
CH-141巡洋艦「はるな」
DDG-54駆逐艦「カーティス・ウィルバー」
ロシア帝国海軍第1太平洋艦隊所属
BB-36戦艦「ガングート」
DD-103駆逐艦「チャロヂェーイカ」
––––––から成る、国連・日本・ロシア帝国連合艦隊である。
護衛艦やまと・
多彩な機材が奏でる無数の機械音響。
モニターのブルーライトのみを光源とする暗黒と––––––青で満たされた世界。
それこそが現代の軍艦における戦闘情報中枢。
レーダーやソナー、通信などや、自艦の状態に関する情報が集約され、情報処理と情報統合、火器管制などの艦として重要な機能も集中している部署––––––指揮・発令の源泉にして現代艦の頭脳にして四肢。
––––––あるいは、心臓部。
その司令座席に、神宮司八郎海将補は座していた。
「––––––全く、橙子嬢も無茶をする。」
額を左手の人差し指で掻きながら、しわがれた、しかし芯のある声で神宮司は呟く。
––––––通常のISを上回る所属不明の敵機体の出現。
その絶対防御を貫くためにどうしても戦艦による艦砲射撃が必要だと言ったのだ。
そしてこの時間帯、この場所で、国連・日・露帝合同演習の準備を行っていた本艦とその他の艦艇に目をつけた。
橙子個人の要請で動く訳が無いが、橙子からの連絡があった数十秒後にIS学園から国連軍への正式な応援要請が出され、おまけに
『信号弾の射出を合図に、指定された座標––––––衛星写真では第2アリーナの観客席––––––に艦砲・ミサイル問わず集中砲火をしてくれ』
と具体的な注文までしてくると来た。
…そこまで来れば断る訳には行かないし、何より断ろうとも上層部から『行け』と命じられる。
だが、まぁ––––––今回は、気にする必要は無さそうだ。相手がIS、という事で全員が燻っている。
––––––まるで、良い女を目前にした若い童貞のようだ。
「…いよいよ、ですね。神宮司海将。」
【やまと】艦長の加来貞継一佐が楽しそうに言う。
「ああ…楽しそうだな、加来艦長。」
神宮司がそれに対して苦笑いをしながら、言う。
「はい。彼奴らめにこの【やまと】の砲を食らわせてやりたくて、うずうずしております。」
加来がひどく楽しそうな顔で笑いながら言い、神宮司もそれを見て、ひどく楽しそうに笑いながら、言う。
「まぁ、気持ちは分からなくもない。」
「装填準備、完了しました‼︎」
砲雷長が、報告する。
「全艦レーダー連動射撃用意‼︎」
加来が命じる。
同時に、【やまと】の前部甲板に搭載された3連装46センチ砲が2基と3連装15.5センチ副砲1基、オートメラーラ速射砲群とVLSミサイル発射機構も解放される。
重く、鉄の軋む音を立てながら––––––巨人が手にした大剣を振り上げるように、老艦に懐かしい躍動が蘇る。
レーダー照準による仰角調整––––––久しく喪われていた老艦の巨砲に力が籠る。
「さて、艦長。」
神宮司が口を開く。
「––––––始めようか。」
強く芯のある声と共に、神宮司が言う。
それに安部は、強く頷き––––––
「トラックナンバー36、38、撃ち方始めッ‼︎」
––––––始まりを告げる号令を言い放つ。
瞬間、火薬が炸裂する爆音と熱と共に46センチの鉄の巨筒から大気を震わせながら穿たれる––––––76年ぶりの砲声。
––––––老艦は忘れていた牙を剥き出しに、鉄火の咆哮を上げた…!!
◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎
IS学園第2アリーナ
絶え間なく降り注ぐ砲弾。
銀龍を叩き潰さんと––––––鋼鉄の雨が降り注ぐ。
…銀龍の絶対防御モドキ––––––後日の橙子曰く超電導装甲と仮称––––––は、詰まる所二重のバリアであった。
…そも、超伝導状態を人工的に作り、マイスナー効果という外部からの電気・磁気の遮断現象を生み出すもの。
レーザーや電磁波のような外部からの干渉は無効化出来る、だがそれだけ。
それだけであれば鉄の砲弾で容易に突破する事が出来る。
…つまり、電磁や電力を利用した攻撃は防げても、物理的攻撃は防げない。
––––––だからこそ、もう一層の防壁が存在する。
…それは、PICの慣性制御を応用した重力場偏向操作による簡易防壁の形成。
––––––突拍子も無いが、こうでも言わなければ説明がつかない。
…確かに、それであれば機械的・力学的攻撃の双方によるダメージを軽減あるいは相殺可能だろう。
超電導装甲と言われていながら、その実正体は超電導と重力場偏向の二重シールド。
––––––それに加えて、主力戦車の正面装甲に匹敵する上にレーザー蒸散塗膜の施された堅牢な装甲。
––––––電気を取り扱う兵器であるサンダースピアが通用した事は、チタニウム製の銃剣を直接対象に突き立てた上で放電したからこそ通用しただけであり、遠距離から放電していれば間違いなく無力化されていただろう。
…しかし、重力場偏向シールドに関しては、箒の唐突な奇襲に対応が遅れ展開が間に合わなかったか、あるいは正面からパレットライフルと再装填されたミサイルビットの弾幕に晒されていたからこそ、重力場偏向シールドの展開範囲が分散し––––––強度の低下を招いたか。
装甲そのものに関しては、装甲の隙間たる関節部分を刺し貫いた。
––––––これらの好条件が揃ったからこそ、箒のサンダースピアはダメージを与えるに至った。
…どちらにせよ、まず攻撃を通すにはあの超電導装甲を無力化する必要がある。
––––––超電導状態とは、大質量の物体による物理的衝撃を与えられると通常伝導状態…即ち対ビーム防壁として機能しなくなる。
––––––ただそれが、直径46cm・重量1トンという戦艦の主砲クラスの砲弾ほどの質量でなければ意味がなかっただけで。
そして同時に、戦艦の主砲弾は超電導装甲を無力化しただけではなく––––––銀龍の重力偏向防壁や装甲へのダメージも十二分に与えた。
「––––––すぅ。」
––––––深呼吸。
武器はただひと振りのみ、千尋は玄龍円谷を構え直す。
…やはり、笑ったような顔を浮かべたまま。
セシリアは––––––『
箒は––––––先の無人IS戦で頭を強く打って、尚且つ連戦していたために山田先生に強制的に連行されて。
" ––––––まだ戦えます…!千尋一人を残すわけには…! "
山田先生に連れて行かれる中、箒が千尋を見ながら叫んでいた声が蘇る。
––––––胸がきゅうっ、となる。
…何故かわからない。
箒が帰っちゃったピットに顔を向けながら横目で鉄の雨が降るアリーナの一角を見る。
爆炎と。
爆煙と。
衝撃の中––––––銀龍の影が映る。
460mmの対艦徹甲弾合計24発の直撃を受け、原型を留めぬどころかクレーターと化したアリーナの一角。
––––––それと対照的に、銀龍は殆ど原型を留めたままの姿。
…なれど、その全身は損壊している。
当然といえば当然––––––だが驚愕すべきは、未だ尚動くという事だ。
…通常のISなど、一撃喰らっただけで
" …まぁ、いい加減鬱陶しいし、それに。 "
ふと、頭に箒が過ぎる。
そこにあるは無人ISに殴られた時に出来た傷から未だ流れる血。
早く見せないと危ないかもしれない。
––––––女は骨格の構造的に強度が低く、重度の損傷をしやすい––––––と橙子は言っていた。
…それがどんな意味かは分からないけれど。多分ダメな事なんだろうな、と本能で察する。
––––––何しろその為に箒はピットから後退していた。
…だから今、アリーナにいるのは千尋一人だけ。
…まぁ仕方ない。
だって箒はケガをした。
放っておけばケガは勝手に治るが、傷が深いと治り難い。
多分箒は後者なんだろう。
だから救援に来てくれるなんて考えは以ての外で、むしろ早いトコ片付けて箒の具合を見に行きたい。
だって生き物はすぐ壊れてしまう。
多分––––––箒だって一緒。
だから壊れて欲しく無いし、壊れるなら壊れるで構わないけれど、
それに––––––とにかく無性に、もう一度箒の顔が見たい。
何故かわからないけれど、思考の端に箒が過ぎると心臓を握り潰されるようにキュッとなる。
" だからまぁとにかく–––––– "
––––––それは脈打つ胎児の様に。
" ––––––オマエが、邪魔だ…! "
––––––吼える。
溜に溜めた両脚は地面を踏み砕き、千尋は宙を滑空する。
「Å⍲⍲––––––––––––!」
––––––迎え撃つ。
銀龍の手は槍の様に長く、そして鉈のように分厚く変形する。
…刃は無い。
代わりに展開されるは対消滅エネルギーのブレード––––––零落白夜。
高速で放たれた万象を切り裂く凶器が振るわれる。
それを躱す事なく、千尋は突っ切る。
頰をかする、小さく鋭利な痛み。
礼儀知らずの蛮行に、僅かに血が零れ出る。
––––––
「–––––– はは 。」
笑った。
千尋は笑う。
体内の血流が変質する。
赤血球が別のモノに切り替わる。
秒速1メートルで身体を巡る血液が架空の元素に変換される。
血管は補強され、1万ダースの未知の粒子が秒速1500kmで巡らせるパイプに変質する。
心臓は肉体を稼働させるだけの臓器から全く別の
不可視の領域で起こる変質と点火。
ヒトが到達し得るのに数千数万年と掛かるだけの火––––––橙子は、ソレを「G元素」と呼んだ。
「––––––接続」
視界に映る、零落白夜を振るった直後の銀龍を見ながら、まるで詠唱のように呟く。
瞬間。指先の硬い皮膚––––––爪を突き破り、紫のラインが玄龍円谷の柄に刺さる。
––––––どっ…くん。
心臓の鼓動めいた音が鳴る。
その音源は––––––玄龍円谷。
玄龍円谷に、ラインが侵蝕するように脈が走り––––––赤が紫に変性する。
黒の狭間に赤く緋い光を宿していた大剣は、眩い紫光を宿す大剣に変形した。
…それはまるで、忘れられて枯れた血管に鮮血が流れるように。
––––––腕を振りかぶる。
––––––剣が鼓動する。
両者は意思の体現。
今ここで、銀龍を倒す為に設計されたチカラに火をくべる。
体内の
有線だろうと無線だろうとさっさと流してしまえばソレで
だろう、こう––––––––––––!
「––––––ふッ…!!」
躱した体勢から、零落白夜を放つ槍だか鉈だかわからない凶器に変形した銀龍の右腕を叩き落す––––––!
…叩き伏せられた凶器は、機体の推進と共に地上を深く深く抉る。
「⍲––––––––––––!」
銀龍は速やかに、右腕を引き抜く。
だがそこにあるのは僅かな硬直時間。故に攻撃する隙である以外何モノでも無い。
だから千尋は勢いよく両断しようとして。
––––––視界に入る、新たに零落白夜を纏った
銀龍とて、硬直時間が出来る事は織り込み済み。
だからこそ、左腕に残されていた二連装鎖鋸をパージし、零落白夜を展開する凶器に変形させた。
さらに言えば、地面にめり込んだ右腕を素早く引き抜こうとすれば身体の重心は右に傾く。
だから左腕に刃を展開すればそれは––––––容易く、眼前敵の胴体を薙ぎ払う…!
––––––千尋は一連の事象を観て、笑いながら死を直感する。
迫る。迫る。迫る。
今度こそ躱せない。躱しようが無い。
コッチは斬りふせる溜めの体勢で、相手は凶器を引き抜く
仮に受け止めたとして、待ち受けるのは右腕の凶器に首を切り落とされる未来。
機械の龍が呪うように唸る。
「––––––
––––––がぎゃん、という割り込む不快音。
「…あれ?」
瞬間、千尋はキョトンとした。
自分の首を刎ねるハズだった左腕の凶器は、有り得ない存在に阻まれた。
「簡単に死ねとか言うな、お前。」
––––––彼女は鬼気迫る顔で、ピットから飛び出して、左腕を叩き割っていた。
怒っている顔が本当に似合わない。
手にしているのは近接長刀【
箒の顔を見るに、後先考えずに武器を選び突っ込んで来たのだろう。
だけど––––––その武器の選択は良い。
それは所謂––––––擬似・零落白夜。
分子レベルで物体を切断する、科学技術で作り上げられた魔剣。
きっと、橙子がいつも言っていた「女の勘」というヤツでコレを選んで。
………いや、それよりも。
どうして箒は突っ込んで来たんだろう。
見れば傷口を覆うように顔には包帯が巻かれている。
だが口の中が裂けていたのか口角からは血がまだ流れていて。頭も打って怪我をしているのにどうして?
「っ、箒––––––!」
ハッとして、思わず叫ぶ。
箒は孫六を手に、いとも容易く左腕の凶器を左腕の構造物ごとぶった斬り。
「くっ––––––」
足をふらつかせ、そのまま地面に堕ちる。
だが直後。
「私に構うな!––––––早く決めろ!!」
箒の声に、千尋は供給と反応が数秒ずれた現状を覆そうと動く。
––––––既に右腕の凶器は抜け出しており、頭上に振り上げられていた。
…コンマ数秒後に、死が舞い降りる。
––––––だから。
「…臨界––––––解除。」
––––––無茶をする事にした。
血管というパイプを流れていた1万ダースのG元素は飛んで10万ダースに増大。
心臓の元素燃焼変換量のギアを1から10に繰り上げる。
過程など無視して結果だけに至るべく、全身を爆発寸前の暴走原子炉になるまで負荷をかける。
…無茶は承知。
…全てはこの一撃のため。
…出し惜しみなんかしない。
千尋はあくまで笑みを崩さない顔のまま、双眸に決意を込める。
" ––––––直流、被造物に直結…! "
鋼鉄の大剣に神経回路めいたラインが走る。
…同時に、燻っていた炎が燃え上がるように。
大剣はその表面を覆う空間軸を捻じ曲げて、紫色の光を纏う。
" ––––––連結、完了。 "
考える余裕とか迷ってる余裕もない。
ひたすら全身から廻るG元素を大剣に集結させる。
––––––アリーナの中、対峙する者が剣を振るう。
一方は千尋の玄龍円谷。
もう一方は零落白夜を生やした銀龍の右腕。
両者は絶対の出力を込めて––––––刃を激突させる…!
「––––––ははっ」
「Å゛⍲゛⍲゛––––––––––––!」
––––––限界を超えて2人は鍔迫り合う。
許容量を超えた過剰供給に体内で
10万ダースもの未知の粒子が体内を飛び、犯し尽くし、高熱がタンパク質をぐずぐずに溶かして肉体が悲鳴を上げる。
…否。歓喜を上げる。
体内時間の膨張。
自我の融解。
肉体の崩落。
––––––すなわち臨死体験。
肉体の変質。
構造の変形。
虚構への回帰。
––––––すなわち
それらの要素が黒坂千尋というニンゲンを侵蝕する。
「––––––はっ、」
零れた笑みはその、自らの肉片に乗っ取られようとしている自分か。
あるいは乗っ取ろうとしている自らの肉片への嘲笑か。
それとも、無様に鍔迫り合いながら、内心激痛にのたうち回る自分の愚図に対してか。
––––––そんなモノ、どうでもいい。
知ったこっちゃない。
"…
銀龍が笑う。
嗤う。
咲う。
破顔う。
ワラウ。
このまま零落白夜は単なるブレードではなく触れる一切合切の万象を対消滅エネルギーをもって断ち切るもの。
今ここでほんの少しでもを押し込めば、何を必死になっているのか分からない虚構の怪物を真っ二つに薙ぎ払う
––––––そう、今のまま鍔迫り合う大剣では勝てない。
零落白夜の性質上、こちらは突破される。
…ならば、こちらは零落白夜の対消滅許容量以上の火力でブッ飛ばせば良いだけの話…!
決意と自信は、それこそ奔る電荷のように。
このままぶった斬られても良いけど箒の前でなんて願い下げ。
どうせ負けるなら自滅がいい。
" どうした––––––––––––‼︎ "
こうなったら、灰になるまで燃え尽きてやる––––––!
––––––それに応えるように。
玄龍円谷は大剣から
骨太のブ厚い刃は厚く鋭利な刃へと。
鈍器めいて短い刀身は伸びて長く長く倍近く。
3メートル60センチの大剣は、6メートル18センチの斬馬刀に。
激流する体内粒子。
黒く
物理現象として成立せず、カタチを失った刀身は。
––––––紫電を纏い、荒れ狂う線流の塊へと変質する。
さあ––––––行くぞ、人の造りしモノ。
あれなるは世界と世界を跨いだ怪物の成れの果て。
これより先、この世界で数多の技術、あらゆる観念を台無しにする怖れ知らずの地球生命。
「いい加減ここで終わり。お望みどおり、ノシを付けてやる……!」
虚構より生まれし、伽藍堂の完全生命体––––––!
「Å––––––––––––!」
常識外の出力が零落白夜を蒸発させる。
刀身は焼き切れない。
その火力の量と流れは神がかっていた。
最大10万キロ、赤道の2周半に相当する
否。
否。
否。
否!
機械の銀龍に本来あるはずのない死相が浮かぶ。
アリーナに響く、恐怖あるいは憤怒の絶叫。
理由はどうあれ絶対であったハズの法則が崩壊する現実はかくもおぞましく眼を焦がす。
逃げようと、スラスターを蒸そうとして。
–––––– ハハ 。
その悪足掻きに、千尋は笑う。
逃がさない、と微笑う。
「…いいから––––––」
破滅を叫ぶ機械の龍。
崩壊する唯一の剣。
断末魔は潮騒のようにアリーナに響き渡り––––––
「一気に、ブッた斬れぇーーーーーーーーーえ!!!!!」
––––––終末の光は、アリーナごと銀龍を斬り砕いた……!!
––––––ああ、イヤだ。
アイツが目の前にいるのに。
アイツにもう少しで届いたのに。
また私は死ぬ?
仲間を殺されて、仇すら打ってないのに?
いやだ––––––まだ、死ねない…!
アイツを…【ゴジラ】を殺すまで、まだ––––––!
––––––次に目覚めた場所は、見知らぬ天井。
…テニアン基地の医務室…ではない。
というか、全体的にジメっとして…湿度が高い。
…湿気の割に少し肌寒い。
…ここは……温帯気候だろうか?
…つい数十分前––––––マリアナ海溝より再度活動を再開したシン・ゴジラ迎撃に出現する前までは、北マリアナ諸島のテニアン島・国連太平洋方面第6軍テニアン基地にいたのに…。
顔を横に向ければ––––––酷く、私にソックリな顔立ちの(でも髪の色とか瞳の色が私と違って全部黒)女と目が合う。
…女は驚いたように。
「––––––ラウラ…?」
…誰の事か分からない名前を口にする。
思わず、怪訝な顔をして。
「––––––
窓から吹き込む風に白銀の髪を揺らし、赤い紅い瞳で女を睨みながら。
私––––––マドカ・オリムラ=アハト国連統合軍准尉は口を開いた。
今回はここまでです。
…所属不明機…ちょっと強くし過ぎたかも知れません…()
まぁ、仕様が対人戦想定してないからしゃあない(開き直り)。
ちなみに所属不明機こと銀龍の外見はアニゴジのヴァルチャーを少しメカゴジラチックにした感じのイメージです。
…あと、前書きにも書きましたが、新規設定がいくつか追加されており、今回だけだと、
⚫︎箱根にはジオフロントとアンノ技研の工廠がある。
⚫︎ロシア帝国が復興している。
⚫︎国連平和維持軍が常設されている。
⚫︎ゴジラIS世界同様、予備役とはいえ「やまと型護衛艦(大和型戦艦)」が現存している。
⚫︎ゴジラIS世界同様、アメリカやドイツ、ロシア帝国など各国にも戦艦が何隻か現存している。
という内容があります。
次回も不定期ですが、極力早く投稿致しますのでよろしくお願い致します!