ポケモン(仮)   作:ネコ

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第24話

『それではこれより、ジムリーダーエリカとブルーのバトルを始めます。手持ちポケモンは2体のみ。2体とも戦闘不能になった方が敗けです。準備はよろしいですね? ───試合開始!』

 

 審判の合図を元に、ふたりから指示が飛ぶ。

 

「ビーム後に回避! 当たるまで続けて!」

「はっぱカッター!」

 

 ブルーの言葉は端的だ。

 技名を全て口に出すことなく、次々と指示を出す。

 しかし、その行為の大半は無駄に終わった。

 カメックスの放ったれいとうビームは、1発でウツボットに当てると、その一撃だけで戦闘不能においやったのである。

 後には、ウツボットが放ったであろう幾つもの葉っぱが、舞うようにヒラヒラと上からウツボットに向けて落ちてきていた。

 

『ウツボット、戦闘不能!』

「…………」

 

 エリカはウツボットを労りながら謝りモンスターボールに戻すと、次のポケモンを呼び出す。

 

「お願い」

 

 次にエリカが出したのはラフレシア。

 上部に咲いた花は大きく、バトルフィールドに出てくると同時に、バトルフィールド全体へラフレシアから漏れ出る甘い香りが漂い始めた。

 

「出て即技を出させるなんて流石ジムリーダーね! カメちゃん! さっきと一緒よ!」

「違───」

 

 カメックスは、出てきたばかりのラフレシアに照準を終えていたれいとうビームを再び放つ。

 エリカは、ブルーの言葉に反論しようと口を開いたが、言い終える前に勝敗は決していた。

 ラフレシアは満足に抵抗すら出来ず、氷の彫刻となってしまっていたのである。

 

『この勝負、挑戦者ブルーの勝利!』

『ただいまの勝負。ブルーの勝ちとなります。賞金については口座をご確認ください。現在2518戦2516 勝1敗1引き分けです』

 

 静まり返ったバトルフィールドに、審判の声と電子音が響く。

 ブルーは最初にエリカに負けて以降、一度たりともバトルで負けたことはなかった。

 

「どうかしら、少しあちらで───」

「何故ですか?」

「え?」

「何故手加減などするんですか?」

「えーっと……」

 

 ブルーは拳を握り締めてエリカを睨み付けた。

 エリカはたじたじになりながら、何故ブルーが怒っているのか分からなかったため、必死に宥める。

 

「手加減などしてないわ。あなたが強くなった証拠よ」

「いえ。あなたの全力に勝たなければ、私が勝ったことにはなりません! 今度こそ全力でお願いします」

「本当に次最後よね?」

「全力で勝負してくれるなら!」

「───分かりました。ポケモンセンターで回復してきます」

 

 エリカはそういうと、ポケモンセンターに向かうべく重い足を動かす。

 ブルーは何も言わずに、エリカの後についていった。

 

「どうかしたの?」

「私も一緒にいきます」

「そうよね。あなたのカメックスも回復しないと」

「いえ。回復してすぐにバトルするためです」

 

 エリカは困惑して立ち止まる。しかしブルーがエリカの手を掴みポケモンセンターへ連行していった。

 

「助けて……」

 

 エリカの呟きは誰にも聞こえることなく、結局ブルーが納得するまでバトルを続けることになった。

 

 その後、色々とあったことにより打ち解けたエリカとお茶をする。

 

「それにしても、ブルーはポケモンを増やさないの?」

「んー……。これまで、この子達を鍛えるのに精一杯で考えたことなかったなぁ……」

「他にもいた方が、いろんな場面で助けてくれるから、バトルの事だけを考えずに探してみたらどうかしら?」

「ん~考えてみる」

 

 ブルーはエリカに言われ、はじめて気付いたように思案し始める。

 エリカはホッとしたように微笑むと、ブルーの気分転換───ならびに自分の傷心を慰めるため、ブルーをショッピングに誘う。

 

「これからタマムシデパートに行ってみない? 色んなポケモンのぬいぐるみもあるし、参考にはなると思うわ」

「うん。行ってみる」

 

 ブルーとエリカは、買い物をするため、タマムシデパートへ向かっていった。

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