ポケモン(仮)   作:ネコ

25 / 45
第25話

 エリカと別れ、ブルーはクチバシテイに向かうことにしたのだが、そのクチバシテイへ向かうに当たって、ブルーは手持ちのポケモンを増やそうと考えていた。

 バトルではカメックスがいれば十分であったし、メタモンがいれば大抵のことは済んでしまう。

 それらの事を考えると、何か他よりも抜きん出た特性───言い替えれば個性を持ったポケモンを欲しいと考えていた。

 

「ポケモンを探すなら、まずは博士のところでポケモン図鑑を貰わなくちゃね」

 

 そうして、ブルーは一時マサラタウンに戻ることにした。

 

 タマムシシティからマサラタウンへの道は、広大で複雑な森があるものの、空を飛べば意外と近い位置にある。

 ブルーはその森の上を、メタモンに乗ってマサラタウンへ向かう。

 大型のピジョットに変身したためか、森に住んでいた他のポケモンたちは、上空にいるその姿を見て恐れ、みんな隠れてしまう。

 そんな事を飛んでいるブルーたちが知るはずもなく通っていく。

 森を騒がしくしたものの、それ以外には特筆すべきこともなく、ブルーたちはマサラタウンに帰ってきた。

 

「博士ー。いるー?」

 

 勝手知ったる我が家のごとくブルーはオーキド博士の研究所に入っていく。

 中にいる研究員も慣れているのか、ブルーの行動に驚くものはいない。

 

「全く……いつまで経ってもせわしないのわ変わりないのぉ」

「あっ、博士。ポケモン図鑑壊れたからもう一個頂戴」

「そんな簡単に言うがな。結構高価なものなんじゃぞ?」

「仕方ないでしょ。変なポケモンに壊されちゃったんだから」

「変なポケモン?」

 

 ブルーの説明したポケモンに興味を持ったのか、オーキド博士は聞き返す。

 ブルーは頷くと、メタモンに変身するよう指示を出した。

 

「初めて見るポケモンじゃな……」

「博士も見たことないんだ?」

 

 オーキド博士の言葉に、他の研究員も興味を持ったのか集まってくる。

 

「これはどこで見たんじゃ?」

「ハナダシティから北の方にある洞窟の中で見たわ」

「そんな所に洞窟があったとは……。それにしても、ブルーはポケモンを増やす気はないのか?」

 

 オーキド博士は、ブルーの腰に着けてあるモンスターボールに目をやる。

 ベルトは、標準的なトレーナー用のベルトではなく、ブルーの服装にあったものになっており、そこに付けられた2つのモンスターボールが、丁度良いアクセントになっていた。

 

「そろそろポケモンを増やそうと思って、それのためにもポケモン図鑑が欲しいの」

 

 オーキド博士は少し考えてから、奥の部屋に入っていき、モンスターボールを手に取って戻ってくるとブルーに手渡す。

 

「丁度良い。ブルーにはこの子をお願いしよう」

「この子は?」

「そのポケモンの名前はイーブイ。実験施設で実験を繰り返されたせいで、かなり臆病な性格をしとる。どうか、ブルーの旅に連れていって貰いたい」

「んー……。別に良いけど」

 

 ブルーはイーブイをモンスターボールから出す。

 

「よろしくね」

「!?」

 

 イーブイはモンスターボールから急に出されたことでパニックに陥り、あたふたとした後、急いで机の下に隠れてしまう。

 

「これはちょっと難しそうね……」

「ダメかのぉ……」

 

 オーキド博士は残念そうに呟く。

 

「こう言うことは、レッドの方が得意じゃないの?」

「そのレッドから送られてきたんじゃよ。実験ポケモンとしてトラウマがあるだろうから、とな……。確かにここにはたくさんのポケモンはおるが、一向に歩み寄りがなくてのぉ。どうしたもんかと思っておったんじゃよ。やはり、研究所はあまり良いイメージはないのかのぉ」

「まあ、見た目可愛いし、私が連れていくわ。いらっしゃい」

 

 ブルーは机の下にいるイーブイに手を向けるが来る気配はない。

 仕方なくモンスターボールでイーブイを捕まえる。

 

「ここだと、人が多いし少ないところで話してみる」

「すまんの。変わりといってはなんじゃが、ポケモン図鑑と、シルフカンパニーの社長から貰ったものをやろう」

「ありがとう」

 

 ブルーはポケモン図鑑を受けとると、ポケットに仕舞い、もうひとつの物を見る。

 

「これはなに?」

「シルフスコープと言うものらしい。視界が悪いところでも見ることが出来る優れもの───とのことじゃな」

「試してないの?」

「使う機会がなくてのぉ」

「使う機会があったら使ってみるわね」

「では頼んだぞ」

「メタちゃんいくわよ」

 

 ブルーは研究員に対して、色々なポーズを取っているメタモンに声をかける。

 メタモンは変身を解いてブルーの元に戻ると、研究員からは残念そうな声が上がった。

 

「ブルーもメタモンをしばらく預けてみるのはどうかの?」

「メタちゃんはずっと一緒だから無理」

 

 ブルーはメタモンを身に纏うと研究所を出ていく。

 残された研究員は暫く残念そうにしていたものの、各自の研究に戻っていった。

 

「あのメタモンが一番珍しいことにブルーは気付いとるのかのぉ……」

 

 オーキド博士も呟きながら、先程のメタモンが変身したポケモンの研究をするべく、その場を離れた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。