ポケモン(仮) 作:ネコ
数多の試練?を乗り越えて、ブルーは最後のジムバッチを手に入れるため、ヤマブキシティを旅だったわけだが、ブルーの隣には一人の男がブルーに一生懸命謝っている。
「悪かったって」
「ふん!」
ブルーは男からの謝罪の言葉を受けても、そっぽを向いて見向きもしない。
それどころか、思い出しては顔を赤らめ、更に機嫌が悪くなった。
「何でもしていいって言ったのはブルーだろ? だから俺が何してもいいんだろ?」
「何でもしていいとは言ってない! してあげるっていったの!」
「……一緒じゃ?」
「全然違う!」
ブルーに謝っているのは、ジムリーダー連戦を勝ち抜いたメタモンだった。
勝ったあと、ブルーが仄めかした言葉により、メタモンは行動を起こした結果に対し、ブルーは怒って暫くメタモンにブルーへの接触禁止を言い渡したのである。
メタモンとしては、約束の履行を迫っただけなのだが、ブルーの考えとは全く違う内容だったため、このような事になっていた。
「暫く反省してなさい!」
「許してくれよ!」
ブルーのメタモンを連れた旅路は、初日こそ何もなかったが、そうして余裕があったのは初日の旅程のみで、次の日からブルーは苦しむことになる。
「足が……」
「言わんこっちゃない」
旅に出て二日目にして、ブルーは足を痛めていた。
いつもは、過保護なメタモンが、周囲の索敵からブルーのアシストまで、ほぼ全神経を使ってアシストしており、ブルーが行動するに当たって、負担がほぼ掛からないようにしている。
そのせいか、ブルーの身体能力はマサラタウンを出た頃よりも遥かに落ち込んでいた。
そのため、木の近くに張ったテントの中で、ブルーはメタモンから足のマッサージを受けているのである。
「いたい……」
「ここまで落ちてるとはなぁ……」
流石のブルーも、この事は反省すべきと、自分の行動を振り返る。
「いつも移動をメタちゃんに任せてたのが間違いだったわ」
「別にいいんだけど……」
「これからは、ちゃんと自分の力で進むから」
ブルーは自分の反省点を思い起こし、鍛えていこうと決意を新たにする。
「それだと、急なことに対応できないぞ?」
「それに対応出来るようにする必要もあるわ。メタちゃんも離れた位置から対応できるようになってね」
「なんと言う無茶振り……」
メタモンは呆れながらも、拒否はしなかった。
ブルーはそれを確認してから、話題を変える。
「ところで、何で人形になってるの?」
「この方が話しやすいだろ?」
「話しやすいんだけど、なんか違和感があるのよねぇ……」
気になってはいたが、特に問題はないとしてここまで生活してきた。
しかし、ずっと放置するわけにもいかず、今回の原因にも繋がる部分であるため、ブルーは勇気を持ってメタモンに訊ねる。
「メタちゃんって、もしかして、男なの?」
「えっ!?」
「そうよね。メタモンだし性別なんて無いわよね」
無理に納得しようとするブルーに、メタモンは否定した。
「男だけど?」
「………………えーーー!!!」
マッサージしていたメタモンの触手を振り払い、ブルーは身体を抱き締めてメタモンから距離を取る。
メタモンは不思議そうに首を傾げてブルーを見つめた。
「男だなんて聞いてないわよ! 何で言わなかったの!」
「聞かれてなかったからな」
「まさか……これまで……」
「今更感がするんだが」
「何て事……」
ブルーは狭いテントの中でメタモンとの距離を取るべく、間にカメックスを呼び出して盾にする。
そのため、カメックスがテントを被るような形になり、テントで目隠しをされたカメックスは頭を振ってテントを振り払ったことで、周囲から丸見えの状態になったが、ブルーにそのようなことを気にする余裕はない。
「あーあ。壊してどうするんだよ。せっかく張ったのに」
「カメー……(ごめんなさい……)」
「いや。ブルーに言ったんだから気にするな」
結局この日のブルーは一日中ずっと自分の考えに夢中で、カメックスの影に隠れたまま過ごすことになった。