ポケモン(仮) 作:ネコ
「どうしよう……」
ポケモンリーグまで残り僅か。
現在の所持ポケモンたちの実力も十分についてきた。
変な噂が上がっていたため、トレーナーバトルの回数がかなり減ったものの、グレンタウン近くにある洞窟レベルのポケモンたちに苦戦するポケモンはいない。
実力は十分なのだが、ブルーは最後のポケモンが決まらずに悩んでいた。
ブルーとしては、プリンやピッピが良かったのだが、中々で会えず、さりとて、メタモンの推薦したポケモンはどこにいるのかも分からない。
「もういいよ。伝説系は諦めるよ……。そうだなぁ……もうこうなったらサファリパークで捕まえようぜ。色んなポケモンいるだろうし参考にもなるだろ」
「伝説のポケモンがどこにいるかなんて知らないんだから仕方ないでしょ。───今回はメタちゃんの意見を取り入れてラッキーに会いに行くわ」
そうして、お月見山でピッピたちに会うのを諦めたブルーが向かったのは、サファリパークがあるセキチクシティだった。
時間がないため、メタモンにテレポートで運んでもらい、町の北にあるサファリパークへ入る。
「いらっしゃいませ。入場料は500円になります」
「はい」
「はい、確かに。サファリパークは初めてですか?」
「初めてです」
「では説明させていただきますね───」
そうして説明を受けた内容で纏めると3点。
・制限時間1時間
・使用できるモンスターボールは配布されたもののみ
・所持しているポケモンの呼び出しは禁止
それ以外は在り来たりなものでゴミを捨てないなどの基本事項だった。
「このゲートを潜れば開始となります。質問は御座いますか?」
「特にありません。入る前にお手洗いにいってきます」
「はい。お待ちしてますね」
ブルーはトイレに入ると、メタモンを呼び出した。
メタモンはトイレに呼び出されたことで、不満そうに壁へ寄りかかる。
「メタちゃん。今回は特別よ? あくまで一時的なものだからね? 一時間だけよ? それを踏まえて、前みたいに私のサポートをして欲しいの」
ブルーはメタモンにしつこいくらいに念押ししてから提案する。
メタモンは、ブルーの意外な提案に両手で丸を作るとすぐにブルーへ取りついた。
トイレから出てきたブルーは、サファリパーク専用のモンスターボールが入った箱と、専用のポケモンフーズを受け取ると、ゲートを潜って進んでいく。
サファリパーク内の人工物の数は少なく、看板がチラホラと見える程度になっていた。
ブルーは周辺一帯を見渡すと、小高い丘へ向けてスプリンターのごとく走っていく。
そして、ものの数分で頂上まで駆け上がると、サファリパークを一望した。
「(どう? 見える?)」
小さな声で呟き、腕時計を見るふりをして右腕を見る。
その右腕には、コンパスのような物がついており、サファリパークの奥を指していた。
ブルーはその矢印を確認すると、そちらへ向けて走り出す。
そうして数分走ったところで、ポケモンを発見した。
「ケンタロス見っけ!」
ブルーは、相手を怯えさせないようにゆっくりと近付いていく。
そして、数十メートルまでケンタロスに近付いたところで、ケンタロスはブルーに気付き逃げ出した。
ただ、ブルーが逃げ出すのを見逃すはずもなく、ケンタロス以上の早さで、ケンタロスが逃げている方向へ回り込んだ。
「いきなり逃げるなんて失礼じゃない」
「ヴォー!?(なんで!?)」
ブルーは箱からモンスターボールを一個取り出すと、ケンタロスに見せる。
「これから、ここの外の世界へ冒険に行ってみない?」
ケンタロスは怯えたように顔を振ると、反対方向へ向けて走り去っていった。
「んー……また逃げるのね」
ブルーは再び、ケンタロスの前へ先回りして立つと、勧誘は諦め、次のステップに入る。
「あなたを誘うのは諦めたから、他の子を紹介してくれないかしら?」
「ヴォー?(他の子?)」
「もちろん行きたくなければ無理強いはしないわよ。現にあなたにもモンスターボールを投げてないでしょ?」
ケンタロスは納得したのか頷いて見せる。
「時間が無いから早めに教えて」
ブルーは、メタモンを通して他の仲間の縄張りの位置を聞き出すと、次の場所へ向けて駆け出した。
そうして訪れた先で何度かたらい回しにされたものの、無事にポケモンをゲットするに至る。
「かわいいし、この子が仲間になってくれて良かったわ。これからよろしくね」
「ラッキー(こちらこそよろしくね)」
ブルーはサファリパークを出て、ゲットしたポケモンに挨拶をすると、一旦ポケモンセンターへと向かった。