ポケモン(仮) 作:ネコ
ブルーはシバと対峙すると、シバに先じて始めに戦うポケモンをバトルフィールドに出した。
最初にブルーが出したポケモンはメタモン。
ブルーの手持ちポケモンで、中々他のトレーナーが目にすることがないため、いずれ対戦相手になるであろうトレーナーたちは興味深くメタモンを見つめている。
「メタモンによる相討ち狙いか……。だが甘い!」
シバが出してきたのは、手持ちポケモンで一番強いカイリキーだった。
これまでもシバは、最初の一戦で圧倒的な力の差を見せつけて、相手の戦意を低下させてバトルを有利に進めてきただけに、ブルーはこの展開を読んでいた。
「甘いのはどちらかしらね?」
メタモンは、シバの出したポケモンと同じカイリキーに姿を変える。
それを待っていたように、開始の合図が鳴り響いた。
「カイリキー! ちきゅうなげ!」
「メタちゃん頑張れ!」
シバの指示に対して、ブルーが言ったのは応援のみ。
投げ飛ばそうと迫り来るカイリキーを、メタモンは待ち構え、触れる寸前で背後にテレポートをすると、相手の身体を掴み、バックドロップを決める。
しかし、メタモンの攻撃はこれで終わらず、流れるように上空へ投げると、更に上空へ飛び上がり、カイリキーの腕を押さえ付けて、逃れられないようにすると、頭から地面にぶつけた。
その後も、ポケモン外の技でカイリキーを圧倒し、カイリキーは何もすることがなく、戦闘不能になって終わった。
「まさか、ポケモンの持つ技を使わずに勝つ手段があるとは……。礼を言う。これで更に強くなれる」
「負けたのに余裕ね」
「バトルは、これまでの研鑽の結果が表れる。それだけメタモンが研鑽を積んできたのだろう」
カイリキーを戻し、シバが次に出したのはゴローニャ。
対するブルーは、カメックスを出した。
「ゴローニャ! 地震!」
「カメちゃん! ポンプ!」
ゴローニャの地震でカメックスの足元が揺れ、カメックスの撃ったハイドロポンプは、ゴローニャに僅かに触れただけで、そのまま明後日の方向に飛んでいく。
続けてゴローニャは、崩れた地面を利用して、自らの姿を隠しながらいわなだれをカメックスに撃ってきた。
カメックスは、未だに足元が安定しない状態ではあったが、次々と飛んでくる岩を冷静にハイドロポンプで撃ち落としていく。
このまま消耗戦かと、観客の誰もが考えたとき、いわなだれを放ちながら、カメックスに体当たりをしようとするゴローニャの姿が目に映る。
シバがとうとう自棄になったのかと、バトルの行方を見ていた観客たちは、あまりの衝撃に思わず目を覆い、その場にしゃがみこんだ。
シバがゴローニャに使用させた技は大爆発。
タイプ相性などものともしない、極悪な技である。
ゴローニャはフラフラとしているものの、戦闘不能にはならず、すぐに体勢を立て直すと、カメックスに向けて体当たりを敢行した。
カメックスは、大爆発の影響により吹き飛ばされ、地面に転がったまま動かない。
そこへ、ゴローニャの体当たりが炸裂し、更にカメックスを弾き飛ばす。
弾き飛ばされたカメックスは、壁にぶつかり跳ね返ってくる。
「カメちゃん! ポンプ!」
ブルーの指示で、カメックスは何事もなかったように甲羅から身体を出すと、ゴローニャに向けてハイドロポンプを放つ。
ゴローニャには、ハイドロポンプを避ける体力もなく、そのまま勝負は決まった。
「あの大爆発を受けてほとんどダメージが無いだと?」
「カメちゃんの鉄壁の守りを甘く見ないでよね。いろんなタイプの攻撃を受けても完璧に防ぐんだから。ちなみに、雷でも無傷だったのは実証済みよ」
「なるほどな……まもるか……。攻撃は最大の防御だと考えていたんだがな……」
2試合目も終わり、次にブルーが出したのはやる気をみなぎらせた赤いギャラドスだった。
シバはサワムラーを呼び出してくる。
ここまでブルーは2戦2勝。
勝利までのカウントダウンが始まった。