ポケモン(仮)   作:ネコ

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第40話

 シバに勝利してからというもの、ブルーを見る他のトレーナーの視線に変化があった。

 これまでは、興味をもって見ていた視線も、どこか恐れのようなものへと変わっていたのだ。

 そこには、シバとの戦闘に勝利したことで、過去の噂が広まったことが原因なのだが、ブルーには分かりようがない。

 ブルーはその視線を逃れるため、ベスト4になってから案内された部屋で、他の試合の中継を見ている。

 ベスト8による試合は残すところ3戦。

 ベスト8からは、試合が順番に行われていく。

 そのうちの一戦は、始まってそう時間がかからずに終わりを迎えようとしていた。

 勝利目前なのは、前回チャンピオンであるワタル。

 次にブルーが戦うことになる相手である。

 ブルーは、モニターをしっかりと見ていたが、出てきたポケモンは見事なまでに統一されたポケモンだった。

 

「私の目の錯覚かしら? カイリューが3体にシードラが出てきたような気がしたんだけど……」

「気のせいじゃないな。あの時戦ったハクリュウが進化したんだろ」

「同じポケモンを使えるなんて聞いてないわよ!」

 

 ブルーは人型メタモンの首を掴み振り回す。

 メタモンは全く気にせず話を続けた。

 

「普通は相性の問題もあるし、タイプを気にして色んなポケモンを揃えるのが普通だ」

「そうよね? なのにあんなポケモンばかりってことは……」

「現状では、ドラゴンタイプの弱点は少ないからな」

「───やばいわよ……ハクリュウの時でさえ、カメちゃんと互角だったのに……。しかも、まだ後2体控えてるポケモンまでいるし……対策の立てようがないじゃない……」

「ワタルのポケモンは他に何がいたっけかなぁ……確かプテラと……思い出せん……」

「思い出しなさい!」

 

 必死にブルーがメタモンの身体を揺らす。そんなことをすれば、普通は思い出すことも困難になるだろうが、メタモンには然したる障害にもならない。

 

「あぁ。ギャラドスだ!」

「コイちゃんと同じ種族ね」

 

 ブルーは、分かっている情報を紙にまとめ、ポケモンごとに書き出していく。

 ワタルの手持ちは、カイリュー3体に、シードラ、ギャラドス、プテラ。

 メタモンがその横にタイプを記載し、おおよその技構成も記載していった。

 

「ちょっと待ちなさい。空飛んでるのに岩タイプってどう言うことよ?」

「そういうタイプなんだから仕方ないだろ」

 

 その後も検討を繰り返すが、勝てる見込みは薄いと言っても過言ではなかった。

 現状、ブルーの手持ちポケモンで勝率を計算した場合、メタモンは必勝として、カメックスはよくて辛勝。イーブイは相手のタイプによるところがあり、ギャラドスやシードラであれば勝てるが、カイリューに当たれば負ける可能性が高い。これはレアコイルも一緒だろう。

 次にギャラドスだが、どれらにも勝てる可能性は低いといっていい。そしてラッキーについては、最初の補助さえ積むことがあれば、どのようなポケモンでも勝てる可能性が高い。

 それらのことから考えると、ポイントはイーブイとレアコイル。この2体に勝敗は掛かっていた。

 

「んー考えても仕方ないわね……」

 

 ブルーはモニターに映し出された明日の組み合わせを見る。

 組み合わせはブルー対ワタル。

 もう一組はレッドとグリーンだった。

 レッドはカンナを撃破し、グリーンはキクコを撃破している。

 ベスト4はチャンピオンを除いて、今年なったばかりの新人トレーナーに負けたのだ。これは、カントー地方のトレーナーに衝撃を与えていた。

 ブルーは溜め息を吐くと、明日の組み合わせを悩みつつ、ポケモンが覚えている技でどのように攻略すべきか考えていく。

 それだけで、その日は過ぎ去っていった。

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