ポケモン(仮) 作:ネコ
カンナとの充実したバトルを終えたブルーは、翌日になってからジュンサーを捕まえると、ワタルの居場所を問い質した。
「ワタルは何処に?」
「昨日の定時連絡ではハナダシティにいたわね」
「今は?」
「一応、ヤマブキシティにいるはずだけど……」
「じゃあ私も外出許可を───「駄目です」……」
ブルーが全てを話終える前にジュンサーは即答する。
「何でダメなのよ!」
「あのね。遊びじゃないの。聞いたわよカンナさんから。あなたはバトルジャンキーらしいわね。そんな人を送り込んでは捜査の邪魔になりますから許可できません」
「じゃあどうしろって言うのよ!」
「大人しくしてなさい!」
ジュンサーはブルーに怒鳴り付けると、そのまま移動していく。
ブルーは頬を膨らませながらジュンサーを睨み付けていた。
「そんなわけで、よろしくね」
「───何を以てそんなわけか分からんが想像はつく。要するにバトルの相手をするのだろう?」
「流石ね!」
「お前の相手は色々と参考になることが多い。こちらからお願いしたいところだ」
「じゃあ早速やりましょ」
待機命令が解除されるまでの数日。ブルーとシバがバトルしたことにより、再び大地が揺れたことで、ジュンサーから説教を食らうはめになるのだが、始めた当初に分かるはずもなかった。
ポケモン誘拐事件は、犯人が捕まることなく、全国への指名手配で一端の幕を閉じた。
ブルーたちは、ひとところに集められその説明を聞き終える。
「そんなわけで、他のジムではロケット団の関与は確認出来ませんでしたので、戦力としてのあなたたちの役割は解放します。数日間御協力ありがとうございました。国からの協力金も出ていますので、口座の確認をしてください」
ジュンサーは頭を下げて説明を終えると、解散の運びとなった。
ブルーは然り気無く部屋を出ていこうとするトレーナーたちへ静止の声をかける。
「ちょっと待った!」
レッドとグリーンからはうんざりしたような顔を向けられたものの、それでブルーが怯むはずもない。
「折角集まってるんだし、ポケモンリーグの続きをやらない?」
「めんどくせえ」
「んー。この大会に出たのは、他の地方に行くためで、バトルがしたいわけじゃないんだよな」
グリーンには一言で断られ、レッドからは遠回しに断られる。ブルーは鋭い視線をワタルに向けた。
「───はぁ……仕方ない。付き合うよ」
「よし! グリーンとレッドは、逃げたってことでいいのね?」
「はぁ!? 逃げるわけねぇだろ! やってやるよ!」
「───!?」
グリーンはブルーの挑発に乗り、レッドはそっと出ていこうとして、足が全く動かないことに気付く。
レッドは、足元を確認して原因がわかった。
「私からは逃げられないのよ」
「お前のメタモンおかしくないか?」
「? 普通でしょ」
「いや……。まあいいや」
レッドは逃げるのが難しいことを悟り、抵抗を諦める。
暗くなりかけた部屋の扉が突然開き、人が入ってきた。
「ここでよかったかの」
「じいちゃん? 何しにきたんだ?」
「お前たちのポケモン図鑑のバージョンアップじゃよ。丁度ブルーもいることじゃしの。よい気分転換になったわい」
ブルーは丁度いいとばかりに博士に近寄っていく。
「じゃあ審判をお願いね?」
「なんじゃと? 審判?」
「今からここのいる人たちでバトルをするからその審判」
「ふーむ。事情は分からんが、面白そうじゃし引き受けようかの」
「そうこなくっちゃ」
ブルーはるんるん気分で部屋を出ると、元ジムのあった場所に向けて駆け出していった。