東方で推理もの   作:稀な悠久

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彼女の日記

5月13日

今日は、私がパチュリー様に召喚された日。

そんな記念日だから今日から日記をつけようと思う。

 

今日はパチュリー様から何故召喚されたのかと、パチュリー様の住むお屋敷、紅魔館に関することを聞いた。

紅魔館の主、レミリア・スカーレットが何者かに殺害されたらしく、パチュリー様はその真実を紅魔館の住人が受け入れられるようになるまで隠し、その間に犯人を見つけるつもりらしい。

そのために前使い魔である小悪魔さんが、レミリア・スカーレットに成り代わり、私は、その小悪魔さんの代わりを演じるために召喚されたみたい。

今紅魔館にいるのは、パチュリー様、フランドール・スカーレット、十六夜咲夜、紅美鈴、小悪魔さん、妖精メイド達、私、これで全員のようだ。

 

5月14日

今日はパチュリー様に、私がする仕事を教えてもらった。

広大な図書館から、取り出された本を元の場所に戻す作業が私に与えられえた仕事だが、実際は、元の場所に戻るように念じると勝手に元の場所に戻ってくれるので、実質仕事なんてないようなものだ。

それと、地下へと続く階段は、侵入者対策がぎっしりと引き詰められているらしく、危ないので近づくなと言われた。

フランドール・スカーレットはどうやって地下から出てくるのだろう?

 

5月20日

今日は、私がパチュリー様に召喚されてちょうど一週間目。

今日は、パチュリー様のお友達である霧雨魔理沙さんとアリス・マーガトロイドさんが、この館に遊びに来た。

何でも、皆で協力してお互いが完成させたい魔法を完成させる、という事を半年ほど前からしていたらしく、アリスさんは転生魔法、魔理沙さんは自白魔法、パチュリー様は記憶消去の魔法を、一週間ほど前に完成させたらしく、今日集まったのは完成祝いだそうだ。

魔法使いは変な魔法を作らなければいけない種族なのだろうか?

 

5月21日

今日は、紅魔館のメイド長である咲夜さんと、門番をしている美鈴さんに、私の手作りお菓子を食べてもらった。

パチュリー様に差し上げても大丈夫な味か、知りたかったというのが一番の理由ではあるが、それでも目の前でおいしそうに食べてくれると、作ったかいがありますね。

お礼として、料理がよりおいしくなる作り方を教えてもらいました。

パチュリー様が喜んでくれたら嬉しいな。

 

6月5日

今日は、初めてフランドール・スカーレットという人物を見た。

彼女は狂っているらしく、あらゆるものを破壊しながら地上に出てこようとしていた。

そこにパチュリー様が颯爽と現れて、フランドール・スカーレットを水檻の中に閉じ込めて地下に連れて行った。その時のパチュリー様はかっこよかったな。

パチュリー様が地下から戻ってきたので、私が作ったアップルパイと紅茶を差し上げたら、とてもおいしそうに食べてくれました。

その日から、パチュリー様のご飯は私がすべて作る事になりました。

パチュリー様の喜ぶ顔を見てると、私まで嬉しくなってきちゃう。

 

6月6日

今日は、紅魔館でパーティがあった。

裏方に徹していたので気付かなかったが、レミリア・スカーレットの従者である十六夜咲夜が、パーティの間一度も小悪魔さんの傍にいなかったらしい。

パチュリー様が言うには、秘密がばれる可能性を、少しでも減らすために「レミィが『霊夢達と楽しんできなさい』って言ってたわよ」って言って小悪魔さんの傍に来ない様にしていたらしい。

パチュリー様はよく考えられていらっしゃる。

 

6月7日

今日は、パチュリー様と小悪魔さんが、レミリア・スカーレットの真実を皆に言うべきかどうかについて話しあっていた。

私は、遠くにいて途中からしか聞こえなかったけど、真剣に話し合っていたのは分かった。

一様、どういう会話だったかを書いておこう。

「こんなことをして、やっぱりレミリア様に申し訳ありませんよ」

「そんなことは分かってる。でも、もうすでに騙した後。今真実を言ってもショックで倒れてしまうだけよ」

「それでもっ、真実を伝えるべきです」

「…わかったわ、明日真実を教えるわ」

明日どういう風に真実が伝えられるのか、すごく気になる。

 

6月8日

今日は、レミリア・スカーレットの葬儀があった。

この館の住人もそうだけど、他にもいろいろな人妖が紅魔館に来ていて、レミリア・スカーレットの死に対して、涙を流していた。

レミリア・スカーレットは、数多くの人妖に愛されていたことが伝わってきて、私までもらい泣きをしていた。

ただ、葬儀といっても、実際に小悪魔さんが死んだ訳ではなく、パチュリー様の作った本物そっくりの人形を使って葬儀を行っているらしい。

本物の小悪魔さんは、私と、安全にばれない様に変わるために、地下に隠れているらしい。すくなくとも、今日は変われるチャンスは無かったようだ。

 

夜はパチュリー様が、自作のティーセットを持って、私の部屋に訪れてきた。

なんでも、今まで自分を支えてくれたことへの、感謝の気落ちを伝えに来たらしく、そのついでに、一緒に紅茶でも飲むために、ティーセットを持ってきたようだ。

レミリア・スカーレットが死んでから、ずっと裏で紅魔館を支えてきたパチュリー様が、やっと、その呪縛から一部だけとはいえ解放されたのだ。このくらいの事は、許されるだろう。

パチュリー様の入れた紅茶は、とてもおいしかったので、言葉にして伝えたら、顔を赤くして、「ありがとう」と言われた。その時のパチュリー様はとてもかわいかったな。

 

私が紅茶を飲み終わったら、パチュリー様が私の横に移動してきて、もたれ掛かってきた。

その時のパチュリー様の顔は、今まで私に見せた事のない、涙を湛えた表情をしていた。

私が、何故泣いているのかを聞くと、「レミィが死んだことを皆に隠してきた事が、苦しかった。でもあなたは私の傍にいて、私を常に支えてくれた。そんなあなたに惚れた私が、あまりにも薄情者だなって思って、あなたに嫌われたらと思うと、涙が堪えきれなくなって」って言って、私の胸の中で泣き出した。

私が、パチュリー様を軽蔑したり、嫌いになったりするわけ無いのに。パチュリー様は心配性だな~。

―――私も愛していますよ、パチュリー様

 

 

 

 

それにしても、レミリア・スカーレットを殺した犯人って誰なんだろう?

 

 

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