ハイスクール・フリート~自衛艦隊 彼の地にて斯く戦えり~ 作:Honorific88
受験のために休載していましたが、この度再開します
といいつつ、大学には行かずに社会人になったので、またとびとびの更新となってしまいそうです。
小笠原群島沖 70マイル
晴風 教室 1600
猿島による晴風砲撃から4時間後
「上里教官、状況は!?」
「落ち着いて岬さん」
晴風医務室にて砲撃の衝撃で転んだことによって足を捻ってしまった艦長の岬が治療の途中にもかかわらず、医務室の扉を開けると同時にこちらに駆け寄ってくる。治療を行っていた鏑木も迷惑そうに(見える)顔を顰めながらも仕方がないというように肩を透かして首を振る。
横須賀女子海洋学校 校長室
猿島による晴風砲撃から5時間後
「猿島が晴風を砲撃!?その報告は本当なの・・・?」
校長の真霜が報告を受けて机をたたき立ち上がる。当然のことだろう。本来であれば学生を導くはずの教員艦が学生艦を砲撃するというあってはならないことが起こってしまっているのだ。
真霜は自分自身が冷静になる必要があることを自覚し、心を落ち着かせるようにして部下に報告を続けさせる。
「本日1200集合完了予定だった晴風は3時間と2分遅刻している状態で演習海域に接近していたところ、猿島が晴風に接近。無警告で砲撃を行ってきたとのことです。一連の行動は特別作戦艦隊のイージス艦みらいがレーダーでとらえています。念のために確認しましたがみらいのレーダーには異常はなかったとのことです」
「それで?猿島と晴風は?」
「晴風に乗艦している上里勇樹三等監察官からの緊急救援要請を受けた特別作戦艦隊がみらいを派遣。猿島からの攻撃を受けたうえで対抗措置、および生徒の生命を守るために猿島に対し噴進弾を発射し大破。現在、生存者の捜索・救助を特殊作戦艦隊のいぶき・みらいを中心におこなっています。晴風ですが、猿島は榴弾を使用していたようで直撃が数発、それに加えて至近弾による損傷が大きいようです。晴風の被害についてはこちらに」
そう言って渡してきたA4サイズのコピー用紙には上里三等監察官からの戦闘報告書が印刷されていた。
晴風戦闘被害報告書
二、三番主砲 猿島主砲弾命中、大破使用不可。ただし、弾薬庫への誘爆はなし
魚雷発射管 装填中の訓練用魚雷一発状況確認および整備なしには使用不可(※1)
爆雷投射機 破損、使用不可
爆雷 猿島砲撃による誘爆を避けるために全弾投棄
機関 蒸気パイプが数箇所破損するもエンジン本体には現在異常は確認されない
浸水 8箇所の小破口と少量の浸水を確認(※2)
※1:破棄の可能性有
※2:現在は4箇所を塞ぎ、残りの4箇所の該当区画を封鎖中
「これは・・・・可能ならドッグに入渠。最低でも明石に修理させないと・・・・。明石の現在位置は?」
「演習が始まってから合流の予定でしたので現在、現場海域に向かっています」
「明石に晴風の修理を指示して頂戴」
「了解しました。それと海上安全委員会から事情聴取を行うので明朝7時に海上安全整備局 危機管理センターに出頭せよとのことです」
「そう。明日は直接海上安全整備局へ向かいます。何か新しい情報があれば連絡を」
(なにか嫌な予感がする。猿島の砲撃だけじゃない、もっと大きなことがこれから起こる予感がしている)