この流れを何処まで維持出来るか……
あの、耐久試験の名を借りた児童虐t……もとい、戦闘訓練を回避できないという、
嬉しくない事実に気がついてしまってから、はや3年。
平穏な日常を過ごしつつ、定期的に四葉の研究所に通っている。
能力を測り、様々な魔法式をインストールしたり、
I-ブレインを使用した際の負荷を確認したり……
頭を(物理的に)酷使するものの、肉体的にはさほどつらくない日々。
…………平穏って、素晴らしい。
一応、四葉内でも、自分の能力の詳細は秘匿されているらしく、表向きは、
実験段階の『フラッシュキャスト』発展型に対する適正が高い少年となっているとか……
洗脳技術の応用で脳に魔法式を焼き付け、CADを用いずに高速で魔法を展開できるという、
ある種、非人道的な技術の適正が高いとか、要らんフラグが建ちそうな、嫌な予感が…………
とりま、研究所内では、『歩くスパコン』とか呼ばれ、
他の研究のシミュレーションなどに協力してます。
スパコンの数千倍という、文字通り桁外れな演算速度を有するため、
魔法式の改良も、高精度のシミュレーションによって、
実際に試験する前に、大半の粗を取り除けるため、効率が大幅にアップ。
研究者たちからの株がうなぎ登り、とまではいかないが、
結構高く評価されているっぽい。
そうそう、四葉の技術部門が頑張ってくれたおかげで、
I-ブレインと通常のコンピュータを接続可能な『有機ケーブル』が完成。
端子をうなじに刺すと、皮膚と同化、神経系に直結して、外部との情報のやり取りが可能となる。
まだまだ通信速度は物足りないものの、
I-ブレインへの外部からの情報の入力・出力が、
以前とは比べ物にならないくらい簡単になった。
ちなみに、今までは、情報の入力は洗脳装置の改良型の学習装置で、
出力は、手書きやPCへのタイピング等、文字通りの手作業で行っていた。
ただ、学習装置による脳への情報の書き込みは頭痛を伴うし、
手作業での出力は、腱鞘炎との闘いだったから、
それらから解放されるのはホントにありがたい。
技術の発展って素晴らしい!!
そんな感じで、比較的平穏な幼少期でした…………一部を除き。
いや、ね、母の姉妹である
そして、氷波さんの娘の
最初の挨拶で
「はじめまして、穂波
と、言ってしまったがために、
肉体的なダメージは皆無、しかし精神的には、
思い出したくない、記憶から消し去りたい制裁を受けることに……
具体的には、
未だ幼く、顔立ちにも、体型的にも、男女の性差が殆ど無いことから、
可愛らしく、フリッフリの恥ずかしい衣装を山のように用意され、
文字通りの着せ替え人形に………………
しかも、写真まで………………………………………………死にたい。
その上、存分に楽しんで味を占めたのか、
ウチに遊びに来るたびに、大量の衣装を持ち込むようになって……
もう、一緒に遊びに来る一つ下の従兄妹、水波ちゃんの無垢な笑顔だけが、唯一の癒しだ。
「れんにぃちゃ、あそんで……」
と、慕ってくれる彼女に、どれだけ救われたか…………
ただ…………幼い子供の、無邪気故の鋭い言の葉――
「れんにぃちゃ、かわいい」とか
「おひめさまみたいー」とか
――に、グサリと止めを刺されたことも、少なからずあったが…………
まぁ、そんなこんなで、いろいろあったが、
もうじき、小学校入学となる。
前世の記憶のせいもあって、年齢の割りに落ち着いており、
また、研究所通いで魔法式に関わる様になったことから、
誕生日プレゼントとして、魔法の勉強のための本を買ってもらった。
魔法式を理解するための、基本的なプログラミングの入門書。
色々と積み上がっている気がしてならない、死亡フラグを回避するためにも、
能力の原典を再現出来るように、いっちょ頑張ってみますか!!
ただ、前世が可も無く不可も無い単なる高校生だったため、
ネット小説の主人公の様に、前世の知識で裏技を! とか、
効率的な学習・成長計画を! とかの『上げ底』は望めない。
独力で、どこまでやれるか…………
死亡フラグの追加と引き換えになりそうだが、
天才的な魔法式プログラマー(予定)である
うーむ、
出来るだけ、原作設定との矛盾が無いように書いているつもりですが、
今、手元に原作が無いため、少々自信が……
矛盾点やおかしな点がありましたら、ご一報ください。
まだまだ拙い作品ですが、楽しんでいただければ幸いです。