不幸な天才少女の周りでは   作:マカロンが好き。

1 / 4
事の始まり

「悪い、また転勤になった。すまない。」

 

何度聞いた言葉だろうか。父はこの話をする時、いつも暗く、自信なさげな表情になる。

 

「いいよ、私はぜーんぜん、気にしないから‼」

 

決まって私は明るく振る舞う。初めのうちは父に心配をかけさせないように行っていたのだが今は違う。この言動を繰り返すうちに癖となり、これ以外にどう振る舞えばいいのかわからなくなってしまったからだ。だからこの言葉は私の本音ではなく、嘘なのだ。

 

「次の学校でも、友達たくさん作るから大丈夫だよ‼」

 

これも嘘だ。いや、初めの方は友達を作っていた。この言葉に忠実に。しかし短期間で転勤してしまうため友達と呼べる人は作れなかった。

 

「そうか、なら良かった。」

「うん。じゃあ明日の新しい学校の準備して来るね」

 

 

私はそういって二階の自分の部屋に駆け上がってきた。やっと一人になれたという安心感からか力が抜ける。

とにかく次の学校でも、目立たないようにひっそり生きよう。そう思いながら明日の準備に取りかかった。

準備が終わった後、私は明日からお世話になる学校の名前を一字一句噛み締めながら言った。

 

「私が明日からかよう中学は、『帝光中学校』」

 

 

 

 

時は変わって、いま、私はこれから一年間通うことになっているクラスの扉の前にいる。

この扉を開けたら、どんな顔をされるだろうか。なんて自己紹介をしようか。少しの心配がどんどん大きくなって私の上にのしかかって来る。これではダメだ、そう思い大きく深呼吸する。そして、いままでの転校した時のことを思い出して、笑みがこぼれた。

 

大抵、どこでも普通のどうでもいい奴が来た、みたいな顔をされたではないか。なにをこんなに焦っているのか、と自分に言い聞かせたからだ。

人間というものは単純で、焦る必要はないと自己暗示すればどんなことでも焦らなくなる。この人間の性質に、どれほど助けられて来たか。

 

少し脱線したが、今私はこの扉を開けなければならない。まぁ、自己暗示のおかげで簡単に思えるが。そして、開けようとした、その時だった。

 

不意に、後ろから人の足音が聞こえた。とっさに後ろを振り向いて辺りを見回した。しかし後ろには誰もいなかった。この時間はホームルームをしているはずなので、生徒や先生がここら辺でうろちょろしているはずがない。

 

まぁ、不審者がいるわけでもないはずなので、まぁいいやでかたずけた。そして気を取り直してもう一度扉を開けようとしたら…深い青色の髪色の奴が後ろから手を掴んで私にいった。

 

「お前誰だ?まぁいい。遅刻したんだろ?俺もだ。というわけで、逃げるぞ!」

 

 

 




初めてこういうものを書かせていただきました。なかなか難しいです笑

でも、楽しかったので、また投稿したいと思います。
評価等つけてやると喜びます。ので、つけてくだry

とにかく、読んでくださり、ありがとうございました。
続きも出すつもりなので、よろしくお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。