提督の副業 作:きんにく同盟
ちょっと諸事情により…
では、やっていきます。
ある昼下がり
太郎「たーなーか君!あーそーぼ!!」
田中の鎮守府に太郎の声が響く。
田中「今、行くお!」
拙者は田中。あれから時は過ぎ、太郎はすっかり艦娘たちの子供となり、もどきは石油王の如く多重婚を楽しんでいる。
拙者はと言うと
浜風「提督…もっと絆を感じさせてください」
山風「パパ…もう一緒にいられるんでしょ?」
卯月「うーちゃん、司令官と離れたら…後戻りが出来ない悪戯するぴょん…」
田中「…みんなも一緒に遊びに行くお…」
駆逐艦「やったー!!」
田中「一体…何人居るんだお」
鎮守府 入り口
太郎「ねぇ、長門お姉ちゃん…この首輪外してよ」
長門「それは駄目なんだ。塾と空手道場の時間以外は付けてないと不良になってしまうんだぞ」
太郎「うわー。こわいなー」
長門「…かわいい」
そんな会話が続き、かれこれ5分も経たない内に田中を含めたアダムスファミリーが来る。
太郎「たなか君!!あのね!今日は門限まで遊べる事になったんだよ!」
田中「どうしたんだお?」
太郎「テスト満点とったから、大和お姉ちゃんが良いよって言ってくれたんだ!」
田中「…そうかお」
長門「今度は思いやりがあって、男らしい人になってもらいたいんたいものだな!」
太郎「早く行こう!」
田中は太郎が育て直しさせられていると聞き、ある程度はどうなっているか予想はついていた。
が…なんで…
田中「体まで小さくなっているんだお…」
太郎はショタ化していたのだ。
公園
田中の駆逐艦たちはそれぞれ、遊んでいる。
長門も混じりたそうにウズウズしているので、太郎は目が届く範囲で田中と遊ぶ。
砂場
田中「ほら、トンネルできたお」
太郎「うわー凄い…じゃなくてよ」嫌な顔
田中「やっぱり洗脳されてなかったんだな」
太郎「俺が遅れをとるわけ無いだろ。この体も青葉に言って薬を仕入れてもらったんだ」
田中「良くバレなかったお…」
太郎「俺の演技力だぜ」
田中「提督業はどうしてるんだお?」
太郎「長門が代理で密かにやってる。毎回、ヒヤヒヤしてばかりだよ」
田中「それより、これからどうするお…副業も出来ないように見張られてるんだお」
太郎「それはこっちも同じだ…執務が終わったかと思えば、空手道場や塾…嫌になるぜ。しかも今、おこづかい制なんだぜ」
田中「いくらだお?」
太郎「月500円…なめやがって…」ワナワナ
遠くのベンチ
武蔵「ああ〜提督はかわいいな〜」
大和「それが何故、あんな風になったのでしょう?」
陸奥「私…もうヤバイかも」頬染め
太郎「なんか陸奥に関しては視線が気持ち悪いし、大和は隙がないし」
田中「いいじゃないかお…もどきなんか…」
太郎「ああ。特異点から戻って来られないそうだな」
田中「だからさっき、誘ったお」
田中はここに来る前に皆で集まろうと、もどきの鎮守府にメールを入れた。
太郎「一番、性質が悪いのは愚かな味方だぞ」
太郎がそう言った瞬間、公園の外から声が聞こえた。
愛宕「はい提督~久しぶりのお外ですよ」
もどき「わ~お絵描きする~」
高雄「はい、スケッチブックとクーピーです」
ビスマルク「では私たちはお話があるからお友達と遊んでるんですよ」
もどき「分かった!!」
太郎「アイツに残ってる尊厳そんなにないんじゃないか?」
田中「憐れだお」
もどきはベンチに腰を掛けると、絵を描いていく。そこにはかつての有能な男だといった片鱗が無かった。
一方、愛宕たちは太郎と田中の艦娘たちと話していた。
太郎「だが、俺と同じで演技してる可能性があるな」
田中「確かめてみるお」
二人は黙々と絵を書いてるもどきの所に行く。
太郎「もどき君、何を書いているの?」
もどき「ん・・・とね、なんとなくだから分からない」
田中「こ、これは・・・・!?」
そこには、本物そっくりのムンクの叫びが描かれていた。
ムンクの叫びとは、人が橋の上で叫び、周りの海の波が荒々しく渦巻いてる感じの有名画なのだが、もどきが描いてたのは、もどきそっくりの人が叫んでいて、後ろを黒い三人組が憑いている。
周りの海には、渦に呑み込まれている太郎と田中らしき男。
正に、国外逃亡しようとした時の絵だった。
太郎「禍々しいな・・・」
田中「なんでこんな絵かいてるんだお?」
もどき「何かね・・・心がそう言ってるの」
純粋な目をした彼の奥底には深い闇が眠っているのだろう。
太郎「それにしても上手いな・・・」
田中「モナリザは描けるかお?」
田中はスマホでもどきにその絵を見せる。
もどき「できるよ。まっててね」
約十分後・・・
そこにはクーピーで最大限まであの油絵を再現していた。
太郎「これは・・・・」ニヤリ
太郎は田中に耳打ちする。
田中「・・・・いい考えだお!!」
太郎「これは・・・多額の金の匂いがするな」
田中「じゃあ、もどき君。これとこれも描いてくれないか?ジュース奢るから」
もどき「やったー!!」
数日後・・・
その会議室にはある大手美術館館長と青年実業家が数人いた。
そこに入ったのは田中。
皆には見えないが、耳には太郎が指示する為にワイヤレスイヤホンがついていた。
館長「貴方が送ってきたこれらは確かに凄いです。ですが悪くいってしまうと贋作なのです」
実業家「その通りだ。資金提供は出来ない」
田中「そうなりますね。ですがこの絵は贋作である事が重要なんです」
館長「というと?」
田中「この絵は何で描かれているか分かりますか?」
館長「言われて見れば・・・」
田中「これはクーピーなのです!!」
実業家「なんと・・・!!」
田中の言葉は全て、太郎の指示によるもの。
田中「絵画の絵ハガキやジグソーパズルは贋作でも素晴らしいのは何故?」
館長「それは・・・」
田中「そうです。身近に美を感じたいからではないですか?」
実業家「す、すばらしい・・・」
田中「私は是非とも貴方の美術館で個展を開いて欲しい・・・」
館長「・・・・・」
田中「贋作でも本物に美があるなら・・・一般の人にも感激してもらいたいんです」
館長「感銘いたしました・・・是非ともお願いいたします」
建物外
太郎「・・・ッフ」
それから、クーピーで描いた意外性もそうじて、人気となったもどきの絵。
太郎「いいか田中、ジュースでも飴でも渡して、あげると言わせるんだ」
田中「なんでだお?」
太郎「そこで譲渡が成功して、所有権がお前に移るからだ」
田中「わかったお」
中には一作、何十万で取引される物もあった。
故に、多額の金が口座に入る。その間も太郎と田中は艦娘に悟られないように、キャラを演じている。
塾
餓鬼「たろうさん!!今日のレアカードです!!」
太郎「クソばっかりだな。ちゃんと教えた通りにサーチやったか?」
餓鬼「じゃあ・・・」
太郎「これじゃあ、100円しかだせないな」
餓鬼「・・・今度は頑張ります!!」
鎮守府
田中「・・・」
卯月「」べたべた
浜風「」べたべた
鈴谷「」べたべた
・
・
・
・
・
・
・
田中「あ・・あああ」崩壊寸前
数か月後
いつものようにもどきに絵を描かせていると、愛宕たちが来た。
愛宕「貴方・・・最近、なにかやってる?」
太郎「なにって?」
高雄「うちの提督を利用してるでしょ!!」
太郎「どういうこと?」
ビス「この・・・しらばっくれて」
長門「おい!!何やってるんだ!!」
愛宕「っく!!行くわよ」
去っていく愛宕たち。
長門が太郎を抱く。
長門「お~よしよし。怖かったな・・・」
太郎「・・・ねえ、お姉ちゃん。お友達呼んで?」
武蔵「だれだ?」
太郎「さっちゃん!!久しぶりに遊びたいよ~」
陸奥「さっちゃんて誰かしら?」
大和「瑞鶴さんですよ・・・」
長門「ダメなんだ・・・あいつは悪い奴でな」
太郎「そんなこと言うお姉ちゃん達なんか大嫌い!!」離れる
長門「まってくれええええ!!」
陸奥「仕方ないわ。呼びましょう」
連絡を入れてから、直ぐに来た瑞鶴。
瑞鶴「な、なにこれ・・・」
太郎「わ~さっちゃんだ!!」抱き着き
長門達はたじろぐ瑞鶴に説明する。
瑞鶴「育てなおしって・・・姿形まで子供になってるじゃない!!」
大和「それは・・・」
長門「頼む!!黙って遊んでやってくれ!!」
瑞鶴「・・・・いいわよ」
という訳で、太郎と瑞鶴は砂場で城づくりをする。
瑞鶴「いいお城ね~」
太郎「・・・さっちゃん。俺だよ太郎」
その言葉には知性が宿っていた。
瑞鶴「タロちゃんなの?」
太郎「大声出さないで聞いてくれ、俺は提督になって男として一人前になったらさっちゃんを迎えに行くつもりだったんだ。信じてくれ」砂ペタペタ
瑞鶴「タロちゃん・・・」
太郎「俺の為に怒ってくれるさっちゃんが好きなんだ」
瑞鶴「・・・」
太郎「この城の様にいつか二人で暮らせる場所が欲しいね」
瑞鶴「タロちゃん!!私、必ず守るからね!!」
太郎「ちがうよ。さっちゃんに怪我して欲しくないんだ。陰ながら見守ってさえしてくれれば俺も元気が沸くから」
太郎は疲れたように笑う。
その笑顔は無理をしているように見えた・・・
瑞鶴「私が居るから安心して・・・」
太郎を抱きしめる。
子供の姿だからか、簡単に腕の中にすっぽり入ってしまった。
夜 太郎の鎮守府
不審者が建物に入ろうとしていた。
??「あの人は許せないわ」
??「提督を利用していいのは私たちだけなのに・・・」
??「友達だからって許されると思ったら大間違いなのよ」
怪しい三人組が密やかに太郎が居る建物に近づく。
ある白いコンテナに差し掛かった時にその声は聞こえた。
瑞鶴「なにしてるのあなた達」
コンテナの陰から、弓を携えた瑞鶴がその三人組の前に立ちふさがった。
瑞鶴「愛宕さんと高雄さん。そしてビスマルクさんね」
愛宕「あら~瑞鶴さんじゃありませんか・・・何をしていらっしゃるんですか?」
瑞鶴「それ、私のセリフなんだけど」
愛宕をはじめとした三人は瑞鶴の異様な気配に慄く。
高雄「私たちは太郎さんに話があって・・・」
瑞鶴「それなら何でひっそり入ってきたの?」
ビス「そこから見てたんですか・・・?」
瑞鶴「そうよ。私は見守るって決めたんだから!!」
ここで隠密は失敗。
戦闘は必須だった。でもそうなれば、太郎の艦娘たちも騒ぎを聞きつけて来る。
戦艦三隻と空母一隻・・・敗北は避けられない。
愛宕「もしかして・・・逆にはめられたの!?」
執務室
暗闇で提督の椅子に座りながら、外を見て太郎は暗闇に呟く。
太郎「いいか・・・情ってのはこうやって使うんだ」
どうでしたか?
なにかありましたらよろしくお願いします!