バカとテストと召喚獣~バカの婚約者はグラビアアイドル~   作:オーズ・ジャニケル3

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やらないと思ったかい?




えー、クリスマスプレゼントです。泣くのも良し、嫉妬するのも良し、ニヤニヤするのも良し、ケーキを食べながらでも(ry


特別問題

※この物語は悪までも番外編に当たるものであり、本編とは一切の関係はありません。

尚、一部の方には不快な内容がありますが片目を瞑って読んで頂けたら幸いです。

 

※少しネタバレが含まれている可能性が高いです。

 

 

 

問題:クリスマスについて答えなさい

 

 

園宮姫の回答――

 

 

イブを通り越して二十五日。

事務所に無理を言って、昨日でハードスケジュールを終えた私は待ち合わせ場所である街の中央にある大きなツリーの下に立ち、白い息を吐いています。

今月はテレビへの出演が多く、大変な毎日でした。

……しかし、仕事以外では周りからの視線が駄目駄目な私がきっと似合わないお洒落をして一目を我慢しているのには理由があります。

 

「……あ」

 

積もった雪をザクザクと踏みしめ、茶色いブーツに赤いマフラーと黒いジャケットにベージュのジーンズを着こなした愛しの人が向かって来ます。

……そうなのです!

今日は明久君と夜のデートと洒落込むのです。あわわ、何だか緊張してきた……。

 

「ごめん、待たせちゃったかな?」

「う、ううん……。わ、私も今来た所――ひゃうう!?」

「うわ!」

 

近い近い近いよー!

早くも自重しない私の心臓が高鳴って、顔に熱が集まる。

あうぅ……、ばかばか、私のばかぁ。

 

「俺何かしたかな?」

「……う、ううん。そうかもしれないけど違うよ」

「矛盾してない?」

「ぅう。……ごめんなさい」

 

頭が回らない。

桃色のマフラーに顔をうずめ、頭が垂れる。

でも、そのせいか明久君の顔が見えず、気づけば彼の臭いが鼻をくすぐる。

へふ!?もしかして……!

 

「あああああきあ、あきあきゃ、明久君!?」

「ヒメちゃんは本当に可愛いなあ」

「ふみゃ!?きゃっ!」

 

あう……。うう、派手に転けちゃったみたいです。

お尻が冷たいよぉ。

 

「くすくす、いきなり俺を突き飛ばすからだよ」

「……ごめんなさい」

「大丈夫?」

 

差し出された手を握り、明久君の力で簡単に体が立ち上がった。

暖かい……。

冷えていた手が嘘みたいに暖かく感じます。

 

「わ、かなり冷えてる。もしかしてさ、嘘ついた?」

「……そ、そんなこと無いよ?ちょっとだけ、ちょっと……あうう」

「わ、涙目姿も最ゲフンゲフン!遅いって怒っても良かったのに」

「で……出来ない……よ。だって、明久君……何時も大変だから」

 

西村先生の特別補習を受けて、観察処分者の仕事をこなして……、おまけにシェフの助っ人として呼ばれて……。

それなのに、私との時間は絶対来てくれる。

……だから……、だから。

 

「明久君のこと……大好きだから」

「……っ」

「…………」

「……ごめんヒメちゃん、もう限界」

「ふえ?――っ!」

 

ずいっと目の前に明久君の顔が現れ、頬の熱が更に高まる。

心臓が煩い、体中が熱い。

明久君は周りの視線を気にせず、唇に軽い感触が触れ、それを理解した瞬間私の顔は真っ赤に染まったと思います。

 

「ちょっとしたミニプレゼントかな。……その、服装凄い似合ってるよ」

「――――」

 

反則過ぎるよ明久君。

……何も言葉が出ず、私はマフラーに顔をうずめてしまった。

でも、ほんの少しの勇気があれば……。

 

「明久君!」

「うん?――っ!」

「メリークリスマス」

 

大丈夫。

私は変わって行ける。この先も……、未来も……あなたと一緒なら。

 

 

 

『『『園宮さんからのほっぺにキスだとぉおお!!』』』

『吉井を始末しろー!』

『『『うぉおお!』』』

「あら?始末が何ですって?」

『『『(オカマ……)』』』

「うちの弟子に何かしたら許さないわよ?うふ♪」

『ぎゃああああああ!』

『『『横溝ー!』』』

「さあ、次はどの子が卍固めの餌食になりたいのかしら?」

「貴様ら、補習の用意はいいか?」

「腐りきった頭冷やしてあげるわ」

『『鉄人!?』』

『宮たんのマネージャーさんカワユス!』

 

 

問題:クリスマスについて答えなさい

 

 

姫路瑞希の回答

 

ホワイトクリスマス。

そんな夜はいつぶりだったのだろう。

今までは家族や友人と過ごして来たこの日。

でも、今年は違った。大好きだったあの人に失恋をし、ある事件に巻き込まれて命を落としかけもした。

……けど、それは運命でもあって、私は次の恋を今度こそ成熟させようと頑張った。

もう、見ているだけじゃなくて、大切なあの人との記憶は残して……、でも傷ついた私を癒やしてくれた彼が好き。

煮え切らないと思う。勝手だと思う。でも、彼はどことなく明久君と似ていて……、やっぱりまだ未練が残っていたのかも知れない。

――だから、新しい恋を始めよう。

 

それは明久君と似ていているからじゃなく、彼を彼として好きになる。

未練なんて忘れよう、明久君は大事な『友達』だから。

……ねえ、明久君。

私も、好きな人の為に頑張ってみたい。

明久君のように……一生懸命馬鹿をやって、努力して。

 

「おーい」

「義経君!」

「ごめん、待たせたかな?」

「いえ、今来た所ですよ?」

「良かった。あ、そうそう……」

 

歌川義経君は何か思い出したように鞄から小さな小包を取り出す。

受け取ったそれは、とても柔かくて……、感触だけで兎のぬいぐるみと分かってしまった。

 

「前に言ってたぬいぐるみ……、ごめんな、遅くなってしまって」

「いえ、ありがとうございます♪」

「……っ、そ、そうだ。今日のクリスマスパーティー終わったら」

「はい。ホテルですね?」

「そうそう!実はこの辺にって違うからな!?俺はそんなやましいこと半分しか考えてないから!?」

「半分?ですか?」

「しまったああああ!」

 

ガクリと膝をつき暗いオーラを出す義経君。

もう、冗談に決まってるのに、可愛いなあ。

 

「冗談ですよ?時間もありませんし、行きましょう?」

「……た」

「ふえ?」

「分かった!行くよ!行ってやるよホテル!予約間に合うか?」

「へ!?よ、よよよ義経君!?あれは冗談で「冗談でも、それじゃあ俺はただの負け犬だあああ!」どうしてそうなるんですか!?」

 

ほほほ、ホテルって……あれですよね!?

い、いくらクリスマスでもそれは……。い、嫌じゃないですけど、その心の準備が……。

 

「よし、予約取ったあああ!」

「はうう~(プシュー)」

 

今年は……、甘い夜になりそうです。

 

 

『『『』』』←犯人はオカマと書いている

 

 

問題:クリスマスについて答えなさい

 

西村月夜の回答

 

今年は珍しく雪が降って、ホワイトクリスマスの季節です。

私は、ベージュのコートに紺色のマフラーを巻き、愛しの彼を待っています。……もう、何年も一緒にクリスマスを迎えたけれど、……一向に身ごもらないのは……何故でしょう。

 

「お腹をさすりながら何を考えているんだ君は」

「あ、宗一さん♪」

「……それに待つと言っても、待ち合わせの意味では無いだろう」

「ぷう、ロマンチック台無しです」

 

たまに子供みたいだなと言われますが、宗一さんが大きいだけですよー。

彼の腕に自身の腕を絡めると、宗一さんは少し顔を逸らしました。くす、可愛いです。

 

「あら?二人揃ってデート?お熱いわねえ」

「フランツェさんこんばんは」

「メリークリスマス月夜♪全く、弟子といい友人といい鈍い男ばかりで困るわ」

「お前も男だろフランツェ。仕事は?」

 

フランツェ・ピエールさん。

見た目はとても逞しいお方ですが、内面はとても優しい宗一さんの同期です。

現在、有名レストラン『驚味ディステニー』という店でその猛威を奮っています。

……確か、宗一さんと訪れた時はボンゴレを食べた気がします。

 

「あのバカは確かに鈍いが、一緒にしないでくれ」

「あら!?妻のアピールに気づかないじゃない!私が居なかったから告白すら出来なかった癖に。ねー」

「ねー」

「月夜まで……、それに昔の話は関係ないだろ!?」

 

珍しく慌てている宗一さんに笑みがこぼれる。

もう、あの時の惨劇は乗り越えたんですね。

 

「お前はレストランに戻って仕事をしろ!」

「ふん、仕事なら昨日の内に――『私よ。え!?予約が入った!?今日は弟子の企画したクリスマスパーティーに参加すると何度言ったら……分かったわよ!』……あら、やだ。材料の仕入れ途中だったわん」

「分かりやすい嘘をつくな」

「じゃ、弟子によろしくね~、バイバイ月夜ちゃん」

「はい、頑張って下さい」

 

手を振りながらタクシーを捕まえ、フランツェさんは颯爽と消えてしまいました。

……大変なんですね……シェフも。

 

「……すまない。無駄な時間を取ってしまったな」

「いえ、私は昔話を聞けて良かったです」

「あれは、……忘れてくれ」

 

忘れられる訳ないじゃないですか。

……あなたとの記憶は、私にとっての支えなんですから。

くすくすと笑みを零していると宗一さんは困ったように笑ってくれました。

 

「必要な物は揃ったな。では帰るとし『鉄人覚』よう」

「はい♪」

 

宗一が一瞬、目に見えないような早さで雪玉を投げたのは気のせいですよね?

ふふ。メリークリスマス、あなた。

 

 

問題:クリスマスについて答えなさい

 

 

吉井明久の回答

 

クリスマス当日の夜。

鉄人こと西村先生の家でクリスマスパーティーを行うことになり、みんながそれぞれの考えで鉄人の家に向かっていた。

俺は姫ちゃんと待ち合わせをしてから一緒に行くことになっていて、今は鉄人の家へと向かっている最中だ。

 

「冷えるね……、大丈夫姫ちゃん?」

「うん」

 

恐らく、また何時ものやせ我慢だろう。

何というか、彼女なんだし、もっと我が儘を言ってもいいんじゃないのかな。

優しく抱き寄せる。

最初こそは驚いた姫ちゃんだがぴとっとくっつき、嬉しそうにリボンが跳ねている。

 

「今年ももう終わりか……」

「私は、明久君と、また会えて……凄くいい年だったよ?」

 

そう言って嬉しそうににっこりと笑う。

……本当……凄い年だった。

俺自身の変化。

様々なトラブル。

新しい友達。

 

何より、彼女との再会。

 

お馬鹿な日常から、波乱な日常まで……色んなことがあった。

……これからも続いて行くんだろう。

 

「……姫ちゃん」

「うん……」

 

お互いに目を閉じ、ゆっくりと優しく、唇を重ねる。

お互いの温もりが愛しく、そして暖かい。

俺はこの先、彼女と共に歩みたい。だから、今出来ることを……。

 

「「……んっ」」

 

メリー……、クリスマス。

 

 

 

問題:クリスマスについて答えなさい

 

 

番外編クリスマスパーティーの後

 

 

「明久君……えへへ……」

「待つんだ姫ちゃん!こんな所で脱いじゃ駄「私、脱ぐのは慣れてりゅよ?」呂律回ってな、誰だお酒持って来た奴はあああああ!」

 

「翔子待て、落ち着「……雄二は攻めと鞭どっちが好き?」もはや質問すらなってな……――」

 

「ムッツリーニ君、実はボクの胸、成長してるんだあ」

「(むにゅっ)……卑怯な!?(ブシャアアアア )」

 

「秀吉さ~ん、秀吉さぁ~ん」

「落ち着くのじゃ熟島よ!ま、待つのじゃ!トランクスは取らないでくれーー!」

 

「義経君~、ちゅーしましょう♪」

「ょ、喜ん……違う!駄目だ姫路!そんな大人の階段に昇ることを――」

 

「お姉様ぁ~ん「ちょっ、美春やめ「美波可愛い♪」きゃあああ美鈴も何やっ――いやあああ!」」

 

「全く……揃いも揃って馬鹿ばかりだな」

「だから面白いんですよね……宗一さん」

「……そうだな。だが、俺に迫るのはやめなさい」

「ぷう……」

 

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