バカとテストと召喚獣~バカの婚約者はグラビアアイドル~ 作:オーズ・ジャニケル3
突然転入してきた幼馴染の園宮姫…、彼女と昔交わした約束を僕は忘れていた…。
確かに彼女の言うとおり何かとても、とても大切な事を忘れているのかもしれない…それがもし、彼女との婚約だとしたら……。
僕は…。
―――毎日こんな光景を見るのかもしれない
「明久くん、そのね、し、式はえとえと、あの…」
「姫ちゃん、今…数学の問題を解いてるよね!?恥ずかしそうにする必要ないよね!?」
「ふえ?あ、うん…」
「頷きながら何で目を閉じてるの!?あ、ちょ、近い!顔が近いからああ!?」
その距離僅か五センチ…、姫ちゃんの桜色の唇はとても柔らかsじゃなくてどうすればいいのさ!?
グラビアアイドルって事は事務所がかかわって来るはず。ここで彼女の唇を奪えば…
……駄目だ、最悪な結末しか見えない!!
僕は助かる道はないかと辺りを見回す。
『もう一枚脱いじゃおうかな~、やん♪スカート脱いだら下着だけ♪』
『『『『『ぐはあああああああ!?』』』』』
『くうう…見たい、だが、俺は紳士だあああああ』
『野郎!理性が消える前に自ら気絶した!?く、オレも!』
『『『『『ごちそうさまでしたああああ(グサッ)』』』』』』
『…(ブシュウううう)』
…熟島さんが脱衣し、雄二やムッツリーニを含めたみんなが血の海に沈んだ。
『あふ~。ああ、女の子が三人も』
『あ、ちょっと離しなさい!』
『きゃあああああああ!駄目です!スカートを掴まないでください!』
『ワシは男じゃと…んんう!?』
『秀吉(木下君――!!)』
謎の美少女によって服を剥がされる二人と吸い付かれるようにチューをされる秀y…違う違う!?僕は何も見てないから!!!
くそううう!助かる道が見当たらない!!
「…明久くん?」
「姫ちゃん…こういうのは正式に婚約してからの方が・・・」
「あ、そ、そうですよね…」
「良かった。ようやく話が「えと、じゃあ、し、式の準備をしてきます」出来なああああああああああああああああああああああああああああい!!!!!!?」
おかしい!姫ちゃんが変わりすぎてる!
幸せそうにピンク色のオーラを撒き散らしながら教室から出て行く姫ちゃん。く、彼女は運動オンチだから今なら追いつける!
「姫ちゃん待つん(ガシッ)な、何いい!?」
「ふ~ん、なかなかイケメンだね君」
「君は・・・えと」
「恣意美鈴(しいみすず)、好きなものは女の子と男の娘」
恣意さんはそう言うとジュルリと舌なめずりをりた。何だろうか、こんなに美人なのに清水さんと同じ匂いがするようで…それ以上な気もする・・・。
恣意さんも姫ちゃんと同じ事務所なのかもしれない。
「あ、あのよろしくでそうそう悪いんだけど離「やだ」最後まで言わせて!?」
「僕知ってる、君吉井明久でしょ、姫の大事な人。だから逃がさない」
恣意さんの羽交い絞めしている腕に力が篭る。
あいたたたたたた!痛いし後頭部に大きな膨らみが!!
「あう、駄目、暴れたらおっぱいに震ど・・・ふああ」
「わああああああ!本当にやばいんだって!君のためにもおおおお!!」
「や、だ、はなさな、あふあ・・・」
真上から聞こえる喘ぎに理性がガリガリと削られていく。一度も体験したことのない僕にとってこれはもはや殺人兵器に、あ、鼻が鼻が熱いいいい。
「あ-、美鈴だけ何をしてるのかな~」
「熟島さん!!助けて!ヘルプ!」
「吉井君。鼻血流れてるよ?」
「違うんだ!!これは恣意さんの膨らみが・・・」
「違う、これ、は・・吉井の本能・・あう」
「恣意さんは変なこと言わないで!!喘ぎ自重!!」
恣意さんに羽交い絞めされたら危険すぎると実感させられた。けど今ので力が緩み、素早く体を捩りながら恣意さんから脱出した。
「あぁ…逃げたら駄目!」
「そういう訳にも行かないんだ恣意さん!早く止め…」
「早く、なあに?」
教室から後少しという所で背中に恣意さんよりは小さい膨らみが押し付けら…って、鼻がくすぐったい!
「良い匂いでしょ~?ふふ」
「熟島さん!?君まで何で邪魔を…」
「邪魔?違うよ吉井君。あたしはただ、その背中に当てたいだけだもん」
「当てたいって…うっ!?」
背中から伝わる柔らかな感触が形を変えているのが背中越しから伝わってくる。
熟島さんも恣意さんも一体何を考えているんだ。
「ね、吉井君…姫と結婚してくれない?」
「やっぱりそれが狙い!?」
「僕としては断る理由が無いと思う。…おっぱい大きいし、気だていいし、優しいし…体柔らかいし…ジュルリ…」
「美鈴よだれよだれ」
…恣意さんの意見だけだし、今の恣意さんはどう見ても『変態』にしか見えない! でも姫ちゃんと結婚したらきっと幸せな家庭なのかもしれない。姫ちゃんは気遣いが良くて誰にでも優しい……でも、僕の知ってる姫ちゃんは…決して自分の意見を押し付ける人じゃなかった…。
「どうして…」
「どうして姫ちゃんはって考えてる?」
「…!…う、うん…」
「……千里、話そう?」
「そうだね。…なんか厄介事になりかねない空気だし」
既に厄介だけど…。
恣意さんと熟島さんはお互いに頷くと僕を解放し、さっきまでの緩い表情が消える。
「姫があんなに急いでる理由は君の為なんだよ吉井明久君」
「僕の…ため?」
「…僕達聞いた。…吉井はFクラスのみんなから苛められてるって」
「…え?」
よく分からない…。確かにそれのような出来事はよくあるけど、それがどう結びついてるのだろう。
「四面楚歌だよね吉井明久君?」
「四めん…楚か?」
「あ、ごめんね。習ってなかったんだ…簡単に言えば味方が居ないってこと」
「ああ、って…ちゃんと居るよ!秀吉とか雄…ムッツリーニとか…姫路さんや美波だって…」
「木下君や土屋君は良いとしても…姫路さんや島田さんは?……関節を外したり異性と話しているだけで殴りかかってくるんだよ?」
反論したかった…。
でも言葉が思いつかない。
……拳を握りしめているとそっと恣意さんの手のひらに包まれる。
「…吉井、このままじゃ死んじゃうよ?」
「っ…!、はははは!やだなあ…だって体は至って健康…あだっ!」「無理ないよね。だって吉井君は普通の人間なら病院行きの怪我を耐えてるんだもんね」
「…そんな、どうして…」
腕や脚に激痛が走り思わず呻いた。さっきまで何もなかった筈の体から激痛が発生していく。
…そうか、これが今まで僕が受けた…。
「心が正直じゃなくても、体が正直になっちゃたんだね」
「……痛い…痛い…何コレ?痛いよ!」
「……今まで我慢してきた…吉井の体が正直になったから…溜まっていた苦痛が出て来た」
涙が止まらず、体に激痛が走り…地獄だ…。死ぬ…!
死んじゃうよ!!
「嫌だ…嫌だああ!ぐぅあ…痛い…苦しい…」
「大丈夫落ち着いて吉井君!」
「…死なないから!」
…誰か…助けて…
雄二…
美波…
ムッツリーニ…
姫路さん
秀吉…
姉さん…
……駄目だ。考えてみれば誰も、いつも助けてくれなかった。
いつも――
いつ……も――
…いつ…も明るく…居られた…のは…
『明久くん…』
いつも後ろに…
そうだ………姫ちゃん…