うちは一族として生き残る!   作:黒百合

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タマモの理由

「大丈夫、がんばれる。」

「そう・・・。」

 

 

口寄せの契約からしばらく。

今日も今日とて修行である。

修行修行修行の毎日。

 

うんざりしながらもまた修行。

修行だ。

 

ヒビキは気になった。

目の前の少女。

うちはタマモのことが。

 

今日も彼女と演習場で特訓だ。

 

自分は良い。

これから先死ぬ運命が待ち受けていることを知っている。

知っているからこそ嫌でも、辛くても、苦しくても頑張れる。

ミコトの、キョウカのためでもある。

頑張れる。

頑張らなきゃいけない。

日々、修行を強制される形に、時々その理不尽さに泣きたくなる時があるものの、それでも頑張れる。

しかしどうだ?

目の前の少女はそんなことが起きるとは露も知らない。

いや、そもそも彼女はどの授業でも成績的によろしくない。

うちはのくせに、うちはのくせに。

そんな言葉を周りの子供たちに受け、バカにされてきた彼女。

たかだか9歳の子供が頑張るのはどうしてなのか?

アカデミーなんてやめてしまえば良いのだ。

何もそれが義務付けられてるわけではない。

うちはとして生まれたならともかく、彼女はうちはの名を受け継いでは要るものの、うちは一族からは疎まれている。

強制されることはまず無い。

のにも関わらず。

どうして頑張れるのだろうか?

 

ふと気になった。

9歳の子供が辛い思いをしてまでここまで頑張れる理由は何なのか?

そこが気になった。

 

ちょっと考えてみる。

彼女は内気だ。

決して闘争を好むタイプじゃない。

強くなりたいから、とかそういう理由ではないだろう。

演技だとしたら大したものだが、まずその可能性は無い。

 

火影になりたいのだろうか?

子供が夢の職業に憧れるのは当然のことだ。

アイドルになりたいだとか、飛行機の運転手(パイロット)になりたいとか、お嫁さんになりたいとか。

この世界ではそういった憧れの職業に上忍や火影があるのかもしれない。が、そんなそぶりは無いように思える。

 

「・・・タマモってさ。」

「・・・うん?」

「何でそんなに頑張るの?」

「・・・え?」

「別にそんなに頑張らなくても良いじゃない。」

 

そんなことを考えていたためか、ついと出るように言葉を発する。

それを聞いてきょとんとしたタマモは、ちょっとしてから笑った。

 

「楽しいからだよ。」

「・・・?」

 

楽しい・・・のか?

ヒビキには分からない感覚だ。いやいや修行をしているヒビキには分からない感覚である。

忍術や幻術は確かに楽しい面もある。

前世には無かった要素で魔法とも言って良いだろう。

だが、もう12年もこの世界にいれば苦痛の方が多い。

チャクラを使えば疲れるし、印を結ぶスピードをあげるためにひたすら同じことを繰り返す訓練だってある。

それで腱鞘炎になったり指を吊る、なんていう新感覚も味わった。

 

彼女も一緒に特訓していた時に一回吊っていたし、腱鞘炎でしばらく修行を休んだこともある。

それでも頑張るのは楽しいから。

そりゃ何かに向けて一生懸命頑張るのは楽しいと感じるかもしれないが、それはあくまでも自分を鍛え上げるもので・・・楽しさなど皆無だと思うのは自分だけなのだろうか?

そんな疑問が首をもたげる。

 

「・・・そうなの?」

「うん。そうだよ。だって、私今まで誰かと一緒に何かをしたこと無かったし・・・確かに大変だけど、こうして2人きりで頑張る時間がとっても楽しくて好きなの。」

「・・・そう。」

「・・・ひ、ヒビキは楽しくなかった?」

「・・・楽しいわけ無いじゃん。修行だもの。」

「・・・そう、だよね。」

 

がっかりしたようにしゅんとするタマモ。

 

「・・・だから、今日のノルマが終わったら団子屋に・・・その、2人きりで行こう。

一緒におやつを食べるのは楽しくないわけじゃないし。」

「っ!?

・・・えへへ、そうだよね!

一緒に団子屋に行く方が楽しいよねっ!!」

 

 

帰りに団子屋によると、ほっぺについたシロップをタマモが舐め取ると言うハプニングがあり、年甲斐も無く(精神年齢的な意味で)慌てふためいたのはヒビキの黒歴史と化した。

 

 




感想返信

>イタチのチャクラはサクラくらい
A.結論から言うとイタチには忍としての能力に欠点なんて作らせない!ということでチャクラが多い設定にしてます。と言うか多いものだと思って話を勧めてます。
不等号で表すと↓
ナルト>越えられない壁>サスケ(万華鏡開眼後)>イタチ(開眼前)=ヒビキ(開眼前)>カカシ>サクラと言う感じ。
万華鏡開眼後はチャクラが増えます。
これは二代目火影がうちはは感情が強く、その感情が目を育てる云々と言う設定から考えた独自解釈。詳しくは作中にて。
以下余談。

と言うかよく考えたら天照なり月読なりを一回使っただけでバテていたような。イタチは少ないほうに値するのですね。
とはいえ、うちは一族全てがそうとは限りませんよね。サスケがいい例でしょう。今作ではうちはの体エネルギーは一般人より強い程度としておきます。
やはり個人差はつきものかと。
カカシがサスケのチャクラが自分よりも何倍もあると判断したわけですから。
精神エネルギーのみではチャクラが生成されない感じのセリフがちらほらあったので、少なからず体エネルギーもあったと考えるのが自然です。


原作のチャクラ量を不等号で表すとこんな感じでしょうか↓
ナルト>サスケ>カカシ=ヒビキ(兵糧丸や八門などを含むドーピング無し、12歳の現段階)>サクラ=イタチ
まあ、その辺はぶっちゃけ適当です。ナルトの影分身とかあれどう考えても異常です。
イタチはイタチでお前こそオリヌシじゃね?て思えるほどの成長速度。チャクラだけに欠点抱えてるなんて嘘みたい。ナルトの同期のレギュラーキャラ、チートが多くて困る。
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