うちは一族として生き残る!   作:黒百合

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超お久しぶりでござる!
これからは少なくとも一週間に一回は更新できると思います。
ゲームがね。
積みゲーがね。たまるばかりなの。
しゅうしょくがね。しゅうしょくが…できないの。
もうね、小説家目指した方がいいんじゃないかってレベルなの。
小説書きながらフリーター!
うん!いいんじゃないかしら?
というわけで平日は応募用を書いて、週末は息抜きになろうにあるオリジナルか、コレか、なのはの二次を書くと思います。


ある休日の悩み事

シスイとフガクの邂逅から2ヵ月半あまりが経過したころ。

このころになると響たちはすっかり任務に慣れ、そしてそれぞれが高い能力を持つがゆえにシスイ以外は下忍であるにもかかわらず、請け負う任務ランクの平均はBランクであった。

 

「おい、あれ・・・」

「ああ、将来有望株の三人だろ?」

 

とじろりと見られたり。

 

「下忍でありながら依頼達成率はパーフェクトらしい。」

「いや、上忍がついているんだから当たり前だろ。」

「違うって。すべてパーフェクトって言ったろ?

達成自体よりもその丁寧な仕事も評価されてるとかって聞いたぞ。依頼の難易度じゃなねぇ、依頼の完遂度がSランクだとか。」

「・・・いや、さすがにそれは信じらんねぇよ。Bランク以降は上忍でも厳しいのに・・・」

「だよな。今のご時世、昔よりもランクのハードルが上がってるからなおさらだ・・・やっぱり噂は噂だな。はははっ!」

 

その目線には驚嘆や

 

「たく、血統が良いとイイヨな。いい忍術を教えられてさ。」

「だよな。俺だってうちはの血が流れてたらあれくらいは余裕だったね!」

「ばっか、おめぇ、そしたら俺なんて伝説の三忍を超えてたわ!」

「そしたら俺は初代火影すら越えることができたな!」

「それはふきすぎだろ!?

せいぜいあんなクソガキどもには負けないって程度にしておけよ。」

 

という嫉妬が入り混じっていた。

 

そうした噂の張本人である三人は今どうしているかというと、

 

「…もちゃもちゃ」

「おいしい?」

「とっても、もいすちゃぁー」

「もいすちゃぁ?」

「美味しいってこと。」

 

タマモとヒビキは団子屋で舌鼓を打っていた。

ヒビキはされるがままにタマモに食べされられ、タマモは自分が頼んだ分も含めてヒビキに直接手づから、ともすれば雛に餌を与える親鳥かのように団子を食べさせていた。

 

すなわちヒビキはアーンをされていたのだ。

この姿を見れば分かるように、二人は日々仲良くなりつつあり端的に言ってしまえばイタチが孤独感を感じるほど。

とはいえイタチはシスイと仲良くなっており、一見至極まじめなイタチとどこか抜けているシスイとは合わないように思えたが、むしろそれがうまい具合にはまったらしく、一緒の任務の際に手分けする必要がある場合、シスイとイタチ、ヒビキとタマモという組み分けが自然とされるようになっていた。

 

という話はさておき。

 

ヒビキは絶望していた。

いや、脱帽していた。

もちろんイタチの成長速度にである。

 

ヒビキの才能、そして中身が大人であるといういわば意志力のアドバンテージ。イタチよりも二年先に産まれていること、そして写輪眼による修行の効率化。

 

とさまざまな事柄において先に進んでいたにも関わらず、イタチは実戦においてめきめきと力を付けていき今ではヒビキに勝るとも劣らないほどとなっていた。

わけがわからない。

たかだか9歳児に何ができるのか。

とどこかで思っていたのかもしれない。

侮りがあったかもしれない。

油断や慢心があったかもしれない。

しかしこの成長速度は異常である。

 

今のヒビキにとって生き残るための道は可能性を度外視すれば、いくつかある。

 

まず一つがうちはのクーデターを未然に阻止すること。

これは頭領のフガクを説得、だけでは済まない。

たかだか一人の人間にクーデターを起こす力があるはずがない。

クーデターとは腹に据えかねるほどの不平不満を持つ人間が『複数』いて初めて起こせるものだ。

いくらカリスマがあろうとも、そこには限界があるはず。

つまり里の…少なくとも過半数に近いうちはの人間を一人一人説得しなくてはいけないのだ。

 

クーデターとはいわば犯罪である。

成功してもしなくても人が死ぬ。

生半可な気持ちで起こそうとするバカはいないだろう。

それだけの思いを秘めた人間を片っ端から説得していく。なんと非現実的な話だろうか。

ヒビキが伝説の三忍レベルの実績ないしは人望を持っていればともかく、ただ優秀なだけの子供の言うことを聞いてもらえる段階はすでに超えてしまっている。

 

ナルトならば、と思わないでもないが今の彼は幼児である。

いや、稚児である。そんな生まれて数年という赤子に何かできるはずもなく、期待しようがない。

 

三代目火影も無理だろう。

立場が邪魔をする。

そればかりにかまかけてはいられないし、そも一番トップの人間に頭ごなしに注意されようと言葉通りに受け取ってくれるかという問題がある。

 

第二に。

イタチを殺してしまうこと。

しかしこれまた現実的ではない。

そもそもクーデターがあるからイタチが動いたのであって、イタチを殺してもそのままクーデターに突入。勝っても負けても良いことはない。

下手をすれば弱った木の葉に向けて他里の忍が攻め入ってくるだろう。

ろくな目には合わない。

そもそも暗殺任務をほかの人間に頼まれるだけである。

 

第三は上に続く形となるが、イタチの代わりに自分が暗部となり、うちは抹殺の任を請け負うこと。

交換条件に家族の無事を祈ればなんとかなる。と思いきや、そこで立ちふさがるのがイタチである。

おそらくはサスケだけは生かそうとして必ず敵対するはず。もしくは協力するふりをしてサスケを逃がすかもしれない。

なんにせよイタチを敵に回した場合、おそらくはただではすまない。

直接戦えばなるほど確かに。

勝てる可能性もある。幸いなことに手の内は分かっているのだ。

今から準備をしていけばまず負けない位にはなるだろう。

が、イタチはなにも忍術などの戦闘能力がすごいわけではない。

いや、戦闘能力もかなりのものなのだが、それを超える忍や同格は少なからずいるし、同じ写輪眼を持ち、幸いなことに才能あふれるヒビキにとってみれば倒すのは決して極端に難しいというわけではない。

 

だが、彼のすごいところはそこではないのだ。

忍としての完成度。

それがもっとも恐ろしい部分である。

 

原作において自身の心すらも忍ばせ、その結果サスケ以外を殺し尽くしたイタチ。

当然情が無いわけではない。

彼にとってはそれよりも優先すべきことがあっただけのことである。

 

『オビトと接触をし、うちはを殺す代わりに木の葉に手を出さないように約束する。』

『ダンゾウからのうちは皆殺しの任を請け負う。』

この二つのどちらが先か、もしくは同時だったのかは分からないが、彼はどうせやるならとその二つをまとめて最善の選択をとったのだ。

 

うちはを、自身の肉親を、決して愛していないわけではない同胞を殺さなくてはならない、選択肢が無い状況において、冷静に、平常に、その状況に置いてなおイタチはオビトの存在を察知し、その目的すらも明らかにしたうえで、彼は計算しどうせやるならば最善をと言わんばかりの選択を取った。

 

その強靭と言うのも生ぬるい、忍に向いた頑健な精神性。

才能ではない。

資質が彼の最大の武器なのである。

 

 

端的に言ってしまえば謀(はかりごと)によってヒビキが身動きできなくなる、ないしは行動を起こした段階で何もできなくなるような手段を講じてくる可能性があるのだ。

そんな彼を敵に回す。

極力避けたい話である。

ゆえに今まではこの任務に、もといダンゾウに自身を売り込んでイタチと一緒に抜け忍になる、もというちはを、家族やタマモとサスケ以外を殺しつくして抜け忍になるという条件を付けるつもりだったのだ。

だが、それにはまず力量以前にヒビキが平和な国、日本で培った『甘さ』をダンゾウに察知されないようにしなくてはならない。

が、おそらくは厳しいと考える。

なにせ相手は暗部の長だ。

そういった機微にはかなり敏感であると考えるべきである。

 

第四に。

これは最近考えだし、かつこれからの指針として一番確率が高いと思われる手段である。

 

 

ここ2か月半に新たに考え出した手段として、『普通に守りきる』という今更なものだ。

ダンゾウの、木の葉の裏の話として『実はクーデター阻止のためにイタチを仕向けた』という話は一般の忍には伝わらない。

『イタチが急に里を裏切った』という形なのだ。

ならば、何も知らないふりをして単にイタチを退けることができるのであればそれ以降、ヒビキとその家族は『天才ヒビキが鬼才イタチを退けたがためになんとかこうにかイタチの裏切りから、あの悲劇から幸いにも生き残った家族』という目線になる。

 

女子供問わずにうちはを殺し切る命令をしたということからダンゾウは良く言えば慎重、悪く言えば過激な彼とはいえど、そういった目線で見られるようになった家族をも「念のため」程度の理由で躍起になって殺すほどの馬鹿ではない。

おそらくは大丈夫である。

 

 

閑話休題。

ここで冒頭に戻るわけである。

第一に考えるのはイタチを退けることなのだが、いかんせん、最近のイタチの成長具合に恐れすら感じるヒビキとしては重ねていうが、脱帽ものなのだ。

 

本当にこいつを退けられるのかという不安に駆られ、最近は団子もあまり喉に通らないほど。

今日などまだ…

 

「もういい…ありがとう。」

「ヒビキちゃん・・・なんか今日は食欲ないね?

どうかしたの?

まだ16個しか食べてない。」

 

ちなみに団子屋の団子は一つ一つが小ぶりのおにぎり大である。

普通の人であれば10も食べればおなか一杯になる量だ。

 

「お会計。」

「う、うん。」

 

お金を払おうとタマモが財布を開けるが、それを手で制すヒビキ。

 

「私が…」

「結局、全部食べたのは私だから。」

 

最近、どんどんと口調が平たんになっていくことに、若干の悩みを覚えながらもヒビキがお金を出した。

そもそも、自分で頼んでいたのを最初の一個以外すべてヒビキに食べさせておきながらお金を払おうとするなんて、どういうつもりなのだろうか。

そう聞いてみると

 

「えへへ…幸せだったから…」

 

とはにかむ笑いを見せるタマモ。

良く分からず首をかしげながらも、そう、としか答えられなかったヒビキである。

 

そんなある休日が過ぎた次の日。

シスイからとある言葉を言い渡された。

 

 

「お前ら。

中忍試験に出てみていいんじゃないか?」

 

と。

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