とある妖刀使いの物語   作:遊妙精進

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はじめまして。遊妙精進です。初投稿となります。
毎日とはいきませんが、なるべく早く投稿したいと思います。
色々と至らないところがありますが、どうぞよろしくお願いいたします。





プロローグ
プロローグ 前編


 小さい頃から時々変なものを見た。他の人には見えないらしいそれはおそらく、妖怪や幽霊と呼ばれるものの類。

 

 妖怪や幽霊には小さい頃、驚かされたものだ。

 だが、そんなことは心身共に成長することによって消えていった。

 妖怪や幽霊が見えたところでなんだ?

 奴らは、目をあわせなければ襲ってくることもないし、追い掛けてくることもない。目をあわせなければいいことだった。

 俺は、それに気付いた日から、妖怪や幽霊を一切無視した。そうすれば周りから可笑しな目で見られることもない。

 これで妖怪や幽霊とは無縁……とまではいかないが、奴らはとの接触は限りなく少なくなっていった。

 しかし、それが崩壊する日が来るのだった。その日は、中学一年生の肌寒くなってきた秋の夜のことだ。

 

 

 俺、黒瀬涼は、すっかり暗くなった夜の公園を一人で歩いていた。

 中学生らしく学ランを着ていて、その右手には本屋で買った本の袋が握られていた。もちろん本の中身は如何わしいものではない。

 公園は広く、周りには木や花が生えている。いわゆる森林公園というものだ。街灯は二十メートルおきほどで設置されているが、家やビルの灯りがないので薄暗い。公園だから、ということもあるだろうが。

 俺がこの公園を歩いているのは、ただたんに家まで近道というだけだ。しかしながら、時間はもう二十時を回っている。ただでさえ、こんな時間に公園にいるのは不審者だと間違われるってのに、それが中学生とくると警察から説教の後、職員室、または校長室に呼ばれそうだ。その両方という可能性もあるが。そもそも、制服でこんな時間に彷徨くのが間違いだが。

 足を速める。

 大きな公園には警備員が付き物だ。見つかったら、なんと言われるか。警察に連行不可避である。さっと公園から抜け出そう。

「ん?」

 素早く動かしていた足を止める。

 辺り一面の空気が変わったような気がした。空気が重たくなったような……。

 すると、街灯がいきなりチカチカし出した。目に見える範囲の街灯は全てそうで、変な不気味さを漂わせてくる。

「故障か?」

 なんと言うか、怖いな。幽霊とか出てきそうで。

 妖怪や幽霊が普段から見えると言っても、いきなり飛び出してこられたら俺だって怖い。その後は何ともないが。

 取り敢えず、早く公園から出ていった方が良さそうだ。このチカチカが公園の街灯自体の故障だったら、警備員が気づいて修理会社とかを呼びそうだ。それに見つかったら、名前までは判らないと思うが学ランのマークとかで俺が通っている学校がバレてしまいそうだ。

「走るか」

 そう言った瞬間、《それ》は、不意に出てきた。

「なっ!?」

 俺の前に出てきた《それ》は、どっからどう見ても《鬼》と言うしかなかった。

 二メートルは優に越える身長。ボディービルダーのような体格。そして、右手には、明らかに大きすぎる棍棒が握られていた。ここまで言えば、ギリギリ、人間だが何より違うのは、真っ赤な皮膚と頭に生えている二本の角だ。

 鬼は、俺を見て言った。

「人間……うまそう……」

 鬼は棍棒を振り上げたかと思うと、次の瞬間、俺目掛けて降り下ろされた。

 残念ながらこの鬼は、人間を生きたまま食べるタイプではなく、ミンチにした後に食べるタイプのようだ。

 俺の身体は無惨に、呆気なく棍棒によって潰されてしまった。




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