とある妖刀使いの物語   作:遊妙精進

10 / 23
今更ですが、この小説は時間経過がとっても遅いのでそこらへんは
ご了承お願いします。


8話 A-RISE

「あ! 黒瀬さん!」

 俺は電車を待っていると、誰かから俺の名前を呼ばれた。

 聞き覚えのある声だ。

 振り返ると、そこには西村がいた。

「おう。おはよう西村」

「おはよう! 黒瀬さんはこの駅だったのか?」

「ああ。西村はこの駅じゃないはずだけどなんでここに?」

 西村が住んでいるところは東京23区じゃなかったはずだ。

「俺はA-RISE(アライズ)が歌うってことを聞いて来たんだ」

「A-RISE?」

 聞いたことがない。歌うってことはグループ名か?

「なっ!? A-RISEを知らないのか!?」

「ああ、知らん」

「ま、まさか東京の高校生でA-RISEを知らない人間がいるとは……」

 えぇ……知らないものは知らないしなぁ。高校生になったのも最近だし。

「じゃあ教えてくれよ。A-RISEってのを」

 そう言った瞬間、西村の目が輝き出した。

「そうかそうか! だが、説明するよりも見た方が早いな! 黒瀬さんも一緒に秋葉原に行こう!」

「ええ!? 今からか!?」

「もち!!」

 時間は……う~んギリギリか。

 でもA-RISE ってのは西村の言う通り高校生での常識かもしれないしなぁ。行ってみる価値はあるかもしれない。

「わかったよ。秋葉原に行こう」

 しばらくして秋葉原方面の電車が来たので俺と西村はそれに乗った。

「黒瀬さん。いくらなんでもスクールアイドルは知ってるよな?」

「ああ。名前だけは。それと西村、俺のことは呼び捨てで良いよ」

 さん付けで呼ばれるとなんかくすぐったいしな。

「わかった」

 確かスクールアイドルってのは、同じ高校の生徒がグループを結成してアイドル的なことをやるんだっけな。

「そのスクールアイドルで一番の人気を誇ってるのがA-RISEっていうグループなんだ。その人気がすごいのなんの……ああ! これ以上はネタバレになるからいっちゃダメだな!」

 なんのネタバレだよ。

 しばらくして秋葉原駅に着き、俺は西村に案内されるがまま、A-RISEが歌うらしい場所へと向かった。

「ここだよここ」

 着いた場所は、東京でも珍しいビルの学校、UTX学園だった。

「? UTXで歌うのか?」

「さすがにUTX学園のことは知ってたか。ここでA-RISEが歌うんだ」

 まぁ、知ってるも何も入ったことがあるからな。

 色んな学校の生徒が集まっているが、どこで歌うんだ? 特設会場みたいな場所はないが。

「黒瀬、あれ」

 西村の指差す先には、ビルに設置されているモニターがあった。

 モニターには、今にも歌い始めようとしている衣装を着た女の姿が映し出されていた。こいつらがA-RISEだろう。

「って、会場でうたうんじゃねぇのかよ!」

 西村の頭をはたく。

「一応、生放送だから良いじゃん!」

 A-RISEが歌い始めると、周りの観客たちは「キャーキャー」と叫びはじめた。相当人気のようだ。

「うおー! ツバサちゃーん!」

 うわ、西村、お前もか。

 先ほどよりも人の数が増えてきた。

 なるほど。朝にこれほどの人数が集まるのだから、西村の言う通り東京の若いやつらにとっては常識かもな。

「あれ? 昨日のお客さん?」

 その声には聞き覚えがあった。

 振り向くと、昨日ランニングがてらに寄った和菓子屋の店番をしていた女がいた。

「やっぱり昨日のお客さんだー!」

「おう、おはよう。昨日はありがとな。すげー美味かった」

「そう? 良かったー! あっ、お客さんってA-RISEのファン?」

「いや、クラスメイトに誘われたんだ」

 お楽しみ中の西村を指差す。

「わ、すごく楽しんでる」

 そうだな。楽しんでるな。俺はファンでも何でもないのでよくわからんが。

 ここで終わるまで観ててもよかったのだが、時間が厳しいので西村を引っ張って駅へと向かった。

 

 

 

 

 

                

 




感想、誤字・脱字は気軽にどうぞ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。