とある妖刀使いの物語   作:遊妙精進

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いつもみたいに下着姿で寝ていたら風邪をひきました。
みなさんも気を付けてください。


9話 部活

 放課後になり、新入生は帰宅、というのが今までだったが今日は違う。

 ついさっきの時間、五、六時限を使って、部活、クラブ紹介が体育館で行われた。

 生徒の人数が多いこともあり、文化部、運動部両方豊富にある。

 今日から体験入部や見学が行えるようだ。

「稲葉は何の部活に入るか決めたか?」

 俺と稲葉は廊下を歩きながら話す。

「俺は英会話クラブに入ろうかと思う。将来のためにも鍛えておいた方がいいからな」

 そうか。稲葉は高校を卒業したらすぐにビジネスマンになるんだったな。

 英会話クラブか。良いと思うが、俺は小学生の頃に英語はマスターしてるんだよな。外国に行くことも多かったからな。その他にも三十ヵ国以上の言葉が話せるが。

 う~ん。やっぱり運動部かなぁ。武道は飽きたから球技しかないよな?

「英会話クラブこっちだから。じゃあな黒瀬」

「ああ、また明日」

 稲葉と別れ、俺は一人考えながら歩く。

 部活動紹介でもピンと来るものがなかった。

「う~ん」

 ダメだ。全然わからん。まぁ、体験だからどれに入っても良いんだけど。

 悩んでいると、後ろから黒子が通り過ぎて行った。

 黒子は部活に入るのだろうか? 

 聞いてみるか。

「黒子、何の部活に入るか決めたか?」

 俺は黒子の隣につく。

「はい、バスケ部に入ろうかなと」

「へぇ、バスケ部ねぇ……」

 バスケか……あんまりやったことがないな。中学の体育で数回程度かな?

 まぁ、体験入部なんだから何をしてもいいんだけど。

「よし、じゃあ俺もバスケの体験入部するよ」

「中学の頃もしていたのですか?」

「いや。全然」

 外に出ると、凄い活気だった。色んな部活が勧誘していて、それに集まる新入生。生徒の人数がとても多いので、通れる隙間は少ない。

 掲示板を見ると、各部活動の体験入部受付の場所が書かれてあった。

 バスケ部はまだまだ奥だ。

 黒子は人と人の間をすり抜けながらどんどん先に進む。

「ちょ、まっ――」

「お、君! 空手部に入らないかい。初心者でもすぐに慣れるよ!」

「すいません、もう決まってるんで」

 空手はもう全国優勝したしな。

「そこの君、剣道部に入らないかい? 剣道をする機会なんてそうそうないよ?」

「すいません、バスケって決めたんですよ」

 剣道は全国二位取れたしな。

「君! 柔道部に入らないかい!?」

 全国優勝したしな。

「君、弓道部に入らないかい?」

 全国優勝したし。

「キミ、なぎなた部に入らない? 男の子でも出来るんだよ?」

 なぎなたか……やったことはあるけど大会には出てないな。

 ま、入らないけど。

「…………」

 さっきから勧誘が凄すぎて全然進めない。黒子はもう見えなくなったし。

 この中をスラスラ進める黒子はすごいな。十秒に一回くらいで色んな部活から勧誘が来るんだけど。

 これじゃ、バスケ部のところに着くのに時間がかかりそうだ。

 う~ん。楽々で進める方法ないかなぁ。

 俺は考える。

 …………よし、気配を消すか。

 

 

 

                    ☆

 

 

 

 あのあとは、気配を消したお陰もあって、誰にも話かけられずにバスケ部の所まで行くことができた。

 そして今、俺は体育館に来ている。

 体育館にはバスケ部の先輩たちと、体験入部の新入生が十人程度。

 この中には同じクラスメイトの火神 大我(かがみ たいが)と、黒子がいる。

 俺たちは動きやすい格好をして横に並ばされ、説明を待っている状態だ。

 そして……

「男子バスケ部監督、相田リカです。よろしく!」

『えぇ!?』

 他の体験入部のやつらの声が重なった。

 彼らが驚くのは無理もない。

 この茶色で短髪の女……相田リカという人は、この高校の女子生徒なのだ。しかも二年生。

 俺も声には出さないがビックリである。

「あっちじゃねぇの!?」

 同級生の一人が奥に座っている老人を指差す。 

「あちらは顧問の武田先生」

「まじかよ……」

「てか、アリなのか?」

 その意見はごもっともだと思う。まぁ、こうしている時点でありなのだろう。俺も人のことは言えないが。

「じゃあ武田先生の紹介も済んだところで、まずはお前ら……」

 まずはお前ら?

「シャツを脱げ!」 

『…………えぇ~!? なんで~!?』

 お前ら、うるさい。

 シャツを脱がせて何をするかと思ったが、カントクさんは新入生の身体を見始めた。

「キミ、ちょっと瞬発力弱いわね。反復横とび五十回ぱー二十秒くらいでしょ。バスケやるならもうちょいほしいな」

 そう言われたやつは……

「すげぇ合ってる。なんで?」

 だそうだ。このカントクさん、どうやら人の身体を見ただけで身体能力がわかってしまう人のようだ。

 どんどん見られ、ついに俺の番。さぁ、なんて言われることやら。

「キミ、前にスポーツしてた? 身長はまぁまぁだけど、身体能力はちょっと低いかな」 

 と言われる始末である。

 まぁ、わかってたことだが。俺って痩せてるし。筋肉あんまり付いてないし。

 そうわかっていてもくるものがあるな。

「黒子くんってこの中にいるー?」

 カントクさんのその言葉を聞き、俺は疑問を覚えた。

 黒子なら俺の隣にいるじゃん……と。

 隣を見る。

 うん。普通に黒子はいるのですが?

「今日は休みみたいね」 

「…………え?」

 もしかしてみんなには黒子が見えてないの? もしかしてのもしかしてで黒子って幽霊だったり?

「それじゃあみんな練習始め――」

「すいません、黒子はボクです」

 カントクさんは一瞬固まったかと思うと……

「きゃーーーーー!?」

 と叫んだ。

 良かった見えてたみたいだ。黒子は幽霊ではなかった! 

「え!? いつからいたの!?」

「最初からですけど」

 先輩たちが黒子に駆け寄る。

「え? じゃあつまりこいつがキセキの世代? まさかレギュラーじゃ?」

「いや、そんなわけないだろ。なぁ黒子?」

「? 試合には出てましたけど」

「だよな~……て、えぇ!?」

 帝光中のキセキの世代というとあれか。俺もあまり知らないが、バスケのすごいやつらが集まったよ~てやつだったか。

 んでさっきのやり取りでわかったんだが、黒子はどうやら影がとっても薄いようだ。

 俺は意識すれば影を薄くすることができるが、黒子は、それが常時発動しているみたいだ。

 なるほど。だから黒子は、勧誘を受けないでスラスラと進めたのか。でもなぜ俺には普通に見えるんだ? 修行の成果?

 など疑問は持つが、すぐに練習が始まった。

 体験入部ということもあり、簡単な練習で終わったが。 

 

 

 

 

 

 

 




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