学戦都市アスタリスク~歌姫との絆~   作:璞毘

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皆さんお久しぶりです
当初は去年の11月に投稿を予定していたのですがなかなか投稿できず申し訳ありません
ではどうぞ


四話

「答える義務はないな、レスター

我々は誰もが自由に決闘する権利を持っている」

 

「そうだ

当然オレもな」

 

綾斗はこそこそと移動し木影から様子をうかがう

そうしてみると片方は綾斗が思った通りピンク色の髪の少女―ユリスだった

そしてもう片方は確かレスタ-と呼ばれていた

かなり大柄な男性だ

二人は互いに睨みあっていてとても仲がいいとはいえなくむしろその逆で仲が悪いと言った方がいいかもしれない

 

「同様に、我々は決闘を断る権利も持っている

何度言われようともう貴様と決闘するともりはない」

 

「なぜだ!!」

 

レスターは声を荒げる

 

「はっきり言わないとわからないのか?」

 

ユリスは溜息を吐き立ち上がる

 

「きりがないからだ

私は貴様を三度退けた

これ以上はいくらやっても無駄だ」

 

「次はオレが勝つ

たまたままぐれが続いたくらいで調子に乗るなよ

オレは、オレ様の実力はあんなもんじゃねぇ!」

 

「そうだ、そうだレスターの実力はあんなもんじゃないぞ」

 

レスターが連れてる取り巻きの一人小柄で太った男子学生がレスターに便乗する

 

「ならばまずそれを証明してみろ

私以外の相手でな」

 

ユリスはレスターに背を向ける

 

「待て、話はまだ終わってn・・・」

 

レスターがユリスを引き留めようと肩を掴もうとしたその時・・・

 

「あれ、ユリス?

奇遇だねこんなところで会うなんてさ」

 

まさに狙っていたかのようなタイミングで綾斗はユリスとレスターの前に姿を現した

あまりにもタイミングがよすぎたせいかユリスもレスターも訝しげにこちらをみて睨んできている

 

「お前は・・・

なんでここに・・・」

 

「ハハハ・・・

道に迷っちゃってさ・・・」

 

「なんだてめぇは・・・」

 

レスターは初対面にも関わらず綾斗を睨みつける

 

「あぁ!!

レスターこいつだよ

例の転入生!!」

 

小柄で太った男子学生が思い出したかのように綾斗を指さす

 

「なんだと・・・?」

 

先程も綾斗を睨んでいたレスターだったが小太りの学生からそれを聞いてさらに睨み強くする

綾斗はそんなレスターを気にせず流していた

 

「で、ユリスこちらは?」

 

「・・・・レスター・マクフェイル

うちの序列九位だ」

 

ユリスはそれぐらい知っておけという視線を綾斗に送るが軽くため息を吐いた後答えた

 

「へぇ、君も冒頭の十二人なんだすごいなぁ」

 

「・・・・・・・」

 

ユリスはなにを白々しいと内心思っていた

先日の決闘で綾斗はユリスも本気ではなかったにしろユリスを圧倒するほどの実力を持っているのは確かだ

それに綾斗はまだ本気をみせていないのはユリスにも理解できた

そんな男がユリスより序列の低いレスターにすごいなぁなどといっているのだユリスにはふざけているようにしかみえなかった

まぁ序列があてにならないといえばならないが・・・

それにこれはユリスが思ったことだが綾斗の実力の底がみえなかった

ユリスもこのアスタリスクで結構戦ってきた

すべてはユリスの“願い”のために・・・

そのためある程度は相手の実力がわかるつもりだった

だが実際綾斗と戦ったユリスが感じたのは本当に底が見えない強さだった

 

「オレは天霧綾斗よろしく」

 

綾斗はそういうと右手をレスターに向けて出す

レスターと呼ばれた男は遠目からでも大柄なことはわかっていたが近くで見るとさらに大きく見えた

身長は大体2mはあるだろう

そして鍛え抜かれた身体も見事なものだった

普通、星脈世代は身体を鍛えてもそんなに見た目的特徴はまずでない

星脈世代は強靭でしなやかなのが普通だからだ

だがレスターは身体的特徴がでるほどトレーニングをつんだのだろうそれだけでレスターが尋常ではないほどの鍛錬を積んだことがわかる

 

「こ、こんな小僧と闘ってオレとは闘わないだと・・・?」

 

レスターは身体を震わせながら怒りを隠そうともせず呟く

言葉には苛立ちも感じられる

 

「ふざけるな!!

オレはてめぇを叩き潰す、どんな手を使ってでもだ!!」

 

レスターは綾斗からユリスに視線を戻しそう宣言する

発言が悪役のそれだがレスターはそんな汚い手は使わないだろうと綾斗は感じていた

なによりレスターはユリスとの決闘に拘っていたし、それにただ単に叩き潰したいだけならいくらでも手はあるはずだ

それをしないのはレスターがあくまで正々堂々の勝負に拘っているからだ

そしてレスターはそのままユリスに詰め寄った

 

「ちょ、ちょっとレスターさん、落ち着いてください

さすがにここじゃまずいですって・・・」

 

レスターの取り巻きの一人今度はずいぶんと痩せていてあまり強い印象はうかがえない

痩せた男子学生がレスターを宥めようとする

だがレスターは聞く耳をもたずユリスを睨んでいる

 

「不可能だな

少なくとも貴様が今のその性格を直さないかぎりはな」

 

「なんだと!?

くそ・・・!!」

 

「レスターを甘く見てると後悔するぞ

次こそは・・・」

 

「やめとけ、ランディ!!」

 

ランディと呼ばれた小太りの学生がレスターのことをなにか言おうとするがレスターがそれを止めた

 

「オレは諦めねぇぞ

絶対にオレの実力を認めさせてやる!!」

 

レスターはそう吐き捨てるとユリスに背を向ける

のこりの二人も慌ててレスターを追いかけた

 

「はぁ、やれやれだ」

 

レスター一行がいなくなるとユリスは呆れたように深い溜息を吐いた

 

「アハハ、余計なお世話だったかな」

 

「まったくだ、おかげで普段より絡まれたではないか」

 

「それはごめん

って普段からあんなことを?」

 

「レスターは私が気に食わないらしい

この手の輩は少なくないがこうもしつこいのはあいつぐらいだな」

 

「だけど序列9位ってことは相当だよね?」

 

綾斗の言う通り序列9位になれるのは相当な実力者ということだ

この星導館の序列はそんなに甘くはない

それはレヴォルフやクインヴェールなどほかの五学園にもいえることではあるが・・・

 

「強いか、弱いかで言えばまぁ強い方であろう

だが私ほどではあるまいしそもそも序列なんてものはあてにならん

序列入りしていなくても実力者はいるしな」

 

ユリスはそういうと綾斗をみた

綾斗はその視線からにげるかのようにユリスから視線をそらす

確かに綾斗は序列入りしていないとはいえかなりの実力者であることはユリスにも大方ばれているだろう

それに“今の状態”でもかなりのところまでこのアスタリスクで闘えると綾斗なりにも感じていた

決して慢心しているわけではないがユリスと闘ってわかったのが姉である遥の方がはるかに強いということだ

だがいくらアスタリスクでもこの星導館内での話だ

流石に星武祭ともなるとどこまでいけるかわからない

なにせ六学園の実力者たちが集まるのだから

 

「私からも質問がある」

 

「えっと、なにかな」

 

「今朝の決闘でおまえは流星闘技を使ったな?

どうやった」

 

「あぁ、あれは流星闘技じゃないよ

ただの剣技さ

うちは道場をやってるから」

 

「ただの剣技だと・・?」

 

ユリスは綾斗の話を聞いて信じられないといった表情をした

確かに煌式武装なら《魔女》であるユリスの技を切り裂くこと自体は不可能ではない

だがそれをするには達人クラスの剣の腕が必要だ

それなら、無調整の煌式武装で流星闘技を使ったと言われた方がまだ信憑性のある話に思える

 

「おまえ、どんな腕をしている?

決闘の時にも思ったがおまえ底が知れないぞ」

 

ユリスは綾斗の出鱈目な力に戦慄を覚えた

 

「ハハハ、たまたまさ」

 

「ふん、まぁいいさ

そのとぼけた面がいつまでもつかが見ものだな

ここはそんなに甘い場所ではないのだからな」

 

「甘く見てるつもりはないんだけどなぁ・・・」

 

綾斗は苦笑いを浮かべた

 

「そういうユリスはなんで闘ってるのさ」

 

「なに?」

 

そんなことを聞かれると思ってなかったユリスは綾斗を見る

 

「聞いたよお姫様なんだって?」

 

「確かに私はリーゼルタニアの第一王女だ

だが、それがどうした?

ここにいる者は多かれ少なかれ、ここでしか手に入れることのできないなにかを掴むために闘っている

肩書や身分は関係ない」

 

「・・・・ユリスが望むものって?」

 

「金だ」

 

「私には金が必要なのだ」

 

綾斗にはユリスの言っていることがいまいち理解できなかった

ユリスは王女―――つまり裕福な生活をしてきたはずだそれがなんで金が必要なのか綾斗には理解できなかった

 

「あぁ、それでパートナーを探しているんだね」

 

綾斗は決闘の時のクローディアとユリスの会話を思い出していた

金が必要ということは、序列の報奨金もそれなりにもらえたはずだ

それでも足りないということは鳳凰星武祭での優勝者の願いで金を望むに決まっている

だがユリスのことだそのパートナー探しに難儀していることは大体理解できる

 

「べ、別に私にパートナーが見つかってないのは私に友人がいないからではないぞ?

いや、このアスタリスクで友人がいないのは事実ではあるが・・・

それとは関係なく私の基準に値するものがいないだけだ」

 

「ちなみにその基準値は?」

 

綾斗はなんとなくその基準値に嫌な予感がしたがきいてみることにした

 

「そうだな・・・

まずは私と同程度の実力者――というのは流石に望みすぎなので、せめて冒頭の十二人クラスの戦闘力

そして清廉潔白で頭の回転が速く、強い意志と高潔な精神を秘めた騎士のような者だな」

 

「・・・・・・・・」

 

綾斗はユリスのその要求に言葉がでなかった

どう考えてもそんなパートナー見つかりっこない

仮に見つかるとしてもかなりの低確率だしユリスの申し出を受けてくれることさえわからないのが現状だ

もうちょっとハードルを低くしたほうがいいんじゃないかと思うが口にするとややこしくなりそうなので綾斗は表情を引きつらせながらも黙っていた

 

「さて、私はそろそろ戻るが―――――そういえばお前はどうしてこんなところにいたのだ?」

 

ユリスの疑問はもっともだ

そもそも先程のレスターの件はタイミングをみて入ってきたのは明らかだった

だが、それとここにいるのは話が別だ

 

「あー、うん、ちょっと迷っちゃってね・・・」

 

「は・・・?

ぷっははははははははははは」

 

ユリスは声をあげて笑った

綾斗はこのときこんな風に笑うこともできるんだなと内心思っていた+

 

「朝もあんな目にあったのだから少しは道を覚えるなりしたらどうなのだ・・・?」

 

ユリスは余程おかしいのか王女様らしからぬお腹を抱えて声をあげて大笑いをした

 

「へぇ・・・」

 

「む、なんだ

人の顔を見て・・」

 

綾斗はユリスの笑った顔を見て微笑ましい表情を浮かべた

ユリスはそんな綾斗の表情が不思議に思ったのかユリスは不思議そうに首を傾げた

 

「あ、いや、そんな表情もできるんだなーって・・・」

 

「なっ!?」

 

ユリスは綾斗のそんな言葉に顔を赤くする

 

「い、いきなり、何を言う

私だって、笑うことぐらいある!!」

 

「だったら、普段から愛想よくしてればいいのにもったいないよ

それに女の子は笑顔だってオレの幼馴染が言ってたよ」

 

「余計なお世話だ

おまえこそ、その府抜けた顔を何とかしたらどうだ」

 

ユリスは照れ隠しなのか大声で綾斗に怒鳴り散らすとても一国に王女とは思えないふるまいだ

 

「ねぇ、ユリス、オレに学園内を案内してくれないかな」

 

「な・・・!?」

 

ユリスは綾斗の突然の申し出に後ずさる

 




次は早めに投稿できるようにしたいと思います
ではチャオチャオ
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