もう三億年も経つ、お父さんが出て行ってから。
「そろそろ帰ってこないかにゃ〜」
「あら?まだお父さんの心配?」
「そういうわけじゃにゃいけど、会いたいにゃ!」
「まあ、気持ちは解る。それに・・・。」
後ろを見る二人。
「はああああああああああああ、お父様、何故帰ってこないのですか?お父様が欠乏して死んでしまいそうです。」
なんと、その超人的ないや、超人外的な魔法抵抗力は創示の記憶改変をかいじょしてしまったのだ。しかし自分の記憶を思い出し、変えられた理由もなんとなく察したので能力の暴走は無い。
「ほっほっほ、まあ、もうすぐ帰ってくる頃合でしょう。そろそろ世界が大きく動くのですから。」
「なんでわかるにゃ?」
「執事ですので。」
「まーた、それにゃ!何かあれば執事ですので、にゃ!」
「まあ、落ち着いてください。」
「そうよ。」
「だから、みんな平然とし過ぎにゃああああああ!」
「はあ、お父様。」
その日の夜。
「・・・・・・・・開け、異界の門、接続。」
うさ耳を揺らしながら、父親の魔力を辿り、そこの記憶を読み取っていくサーシャ。超一流ともなれば、自身の魔法の流派を生み出していてもおかしくない。彼女の魔法は『追跡』『索敵』『読取』に長けたものだった。(若しくは、お父さんへの執着心だろうか?)
兎に角、彼女は夜中に成ると次元の穴から自分の父の足跡を見つめているのだ。しかし、本体は全然見つからない様子。それもその筈、彼は常に複数個の自分の分身を世界に散らばらせているし、その一つ一つが100以上の幻影を見せているので追跡は困難を極めるのである。
「お父さん、また、女の人助けた・・・・もうすぐ千人越える。」
それはさておきBy the way!
最近、この箱庭に異常が起きているようだ。ところどころで空間が歪み外の世界の物が落ちてくることがあるのである。コレはつい数百年前からで、最初は本やナイフ見たいな比較的小さな物だったのだが、今はよくわからない屋台や最悪人間や死体が落ちて来て街に混乱をもたらす。ということで、一時期創示が趣味で作っていた『剣の丘』に歪みを集めてそこに外の世界の物が漂着するようになっている。また、ここの管理のため、獣人の人員が割かれ、落ちている道具や機械を調べ、修理し、生産している。死体や人間も蘇らせたり治療したりして住んでもらっている。時々面白いものも落ちているのでマーニャはいつも此処を探索していた。
「今日は大量にゃ♪『外の世界の』本や『雑誌』、『新聞』が落ちていたにゃ。」
「左様でございますか、では、洗浄と修復をいたしましょう。」
「いや、此処を見るにゃ。」
「ふむ?・・・はやい、早すぎますぞ、いったい何が!」
大概の本はセバスやマリアによって直されているので今回もそうなる筈だった・・・しかし、その新聞の見出しにはデカデカと『スライム』の写真と、戦争の開始が載っていた。
次回!大仕事。