独自の設定、解釈が含まれます。
キャラ崩壊をしている可能性があります。
それでもいいという方はどうぞ。
朝、いつも通り最後まで寝ていたのは時雨だった。
「時雨ちゃんの寝顔かわいいね」
「そうだね、時雨は大天使っぽいからね」
「がってん!」
「そうだね、涼風もかわいいね」
「がってん……」
「え、お腹すいたの?でもまだ6時だし、朝ごはんは7時だし……」
「私の飴あげるよ」
「え、いいの?」
「いいよ。まだいっぱいあるっぽいし」
「ありがとう!」
「がってん!」
夕立は心の中でかわいい!と叫び、飴を渡す。
五月雨は涼風とじゃれあっているが、それを見た夕立はうらやましくなって、時雨の布団に潜り込んでもぞもぞしていた。
しばらく遊んでいると部屋にノック音が響く。
「お、おはようございます。羽黒です。もうすぐ朝ごはん出来るので……」
「羽黒さんおはようございます!支度するので先行っててください」
「え、あ、はい……」
羽黒は1礼して食堂に向かった。
五月雨は時雨といつの間にか寝ていた夕立を起こす。
「時雨ちゃん、夕立ちゃん起きて。もうご飯だよ」
「ご飯っぽい?はむ」
「ひゃっ」
時雨は可愛らしい声をあげて起きた。
夕立が寝ぼけて時雨の耳を甘噛みした。
「ゆ、夕立!止めてくれ!くすぐったい!ひゃう!」
「んはぁ、おはよう」
狭い布団の中に2人は流石にきつかったようで、2人はしっかり絡まっていた。
「2人共早く準備して。もう食堂いくよ」
「わ、わかった」
「ぽいー」
ちょっとして3人と1匹(?)は食堂に向かう。
「今日は座学をやるらしいですよ。講師は誰がやるんだろうね」
「なんで五月雨はたまに私たちにも敬語使うっぽい?」
「……仕様です……///」
「ぽい」
食堂にはすでに提督と羽黒が座っていた。
「おはようございます、提督!」
挨拶をして提督の向かい側に座った五月雨は、提督に話しかける。
「今日は座学なんですよね。講師はだれがやるんですか?」
提督は誰だろうなと言わんばかりに手を広げて、首を傾げた。
五月雨はぷくーと頬を膨らませてぷんすかしていた。
かわいい
提督はクスッと笑った。
全員が席に着いたところで鳳翔が出てきた。どうやら朝ごはんが出来たようだ。妖精さんが3人位で全員分のごはんを持ってきた。
「鳳翔さん、おはようございます!妖精さん達もおはようございます!」
「五月雨ちゃんおはようございます。皆さんもおはようございます」
「おはようございます」
「ぽいー」
「がってん!」
6人と1匹は声を合わせいただきますをすると、食べ始める。
「あ、涼風。ぼろぼろこぼしてる。だめだよちゃんと食べないと。口周りも汚しちゃってるし」
「がってんっ!」
「だめだよ。ゆっくりたべてね」
「がってん……」
まるで年の離れた姉妹のように五月雨が世話をしていた。
食事を済ませ、みなともに教室に向かった。
「こんな部屋あったんだね。私知らなかった」
「私もー」
ガチャ
「ほら席に着け。授業始めんぞ」
「え……」
「……」
「ぽい……」
教室に入ってきたのは提督だった。
全員きょとんとして突っ立ていた。五月雨が声を開く。
「提督が講師をやるんですか?」
「……提督、まともに喋れたっぽい?」
「何を言う夕立。俺は普通の人間だぞ。喋れて当たり前だ。」
また、皆はポカンとしていた。
少しすると皆正気の戻り席に着く。が、五月雨と夕立はコソコソ話していた。
(提督、あんな話していいのかな)
(ぽいー、キャラが崩れるんじゃ……)
(それ以上はいけない)
すぐに時雨が入って止まる。
「おい、聞いてんのか?」
コソコソしている3人に提督は少し強めに言った。
すみませんと言わんばかりにすっと前を向く。
「今日は初めての座学として、艦娘と艤装について話す。まず五月雨、艦娘とは何か、言ってみろ」
「は、はい。艦娘とは深海棲艦から領海を奪還するために生まれた”兵器”です」
「……兵器か。それは少し違うな。確かに艦娘は深海棲艦と戦うためにいる。でも俺は”兵器”とは思わない。艦娘は人と同じく、話すことができる、心がある、喜ぶ、悲しむ、笑う、泣く。俺はそれを……君たち艦娘を兵器だとは思えない。もともとは人間だが、艦娘になると限りなく人間に近い”何か”になる。そして戦う……。でもこれは俺個人の考えだ。大本営、総司令部がどう考えてるかわからないけどな」
「……じゃあ提督は、私たちの事をどういう存在だと思っているんですか?」
少し沈黙が続く中、五月雨が切り出した。
「そうだな、……国、国民を守っている、誇りある”家族”だろうか。まあ俺も戦ってるけどね」
所詮は兵器だと思っていた彼女らにとって、その言葉はとても大きかった。
自分は兵器ではないのだと、提督は自分たちを大切にしているのだと。そう彼女たちは確信した。
「俺もできれば戦わずに平和に過ごしたい。でも実際問題奴らは攻めてきている。だから俺たちは戦わなければならない。敵とも、感情の葛藤とも……。さあ、次は艤装についてだ。じゃあ夕立、艤装とはどんなもので、どんな働きをする?」
「えっと、艤装は艦娘のみが装備することができる唯一の対深海棲艦兵器で、私たちを敵の攻撃から守ってくれる働きをするっぽい……?」
「その通りだ。艤装とは適正のある者にしか扱えない。そして唯一の深海棲艦への攻撃が効く兵器である。ちなみに、その服もそうだ。その服がダメージを受けることでお前ら本体へのダメージを抑える働きをしている。さっきもいったが艦娘自体は兵器ではない。兵器なのは艤装だけだ。確かに、艤装をつけることで艦娘の身体能力などが上がるのは事実だ。だが外してしまえばただの女の子だ。お前らは女の子だ。だから自分のことをあまり卑下するなよ」
皆とても聞き入っていた。それからも講義は続いた。武器の話、深海棲艦の性質、作戦の話。
「よし、今日はここまでだ。復習しとけよー」
ちょうどいいタイミングで教室に羽黒が入ってきた。
「あの、司令官さん。建造が完了したそうです。執務室に来てます」
提督は静かにうなずいて、教室を出て行った。
「提督、かっこよかったね」
「そうだね、かっこよかった」
「時雨でれたっぽい?」
「ぼ、僕は照れてなんかないよ!」
「ふーん」
ー執務室ー
「オレの名は天龍。フフフ、こわ……」
「クマー。よろしくだクマ」
「おい、遮んなよ!」
「部屋に行って眠るクマ」
提督は、彼女たちが部屋を出る前にとすっと手を出して握手を求める。
「まあ、これからよろしくな」
「ふふふ~ん、クマー」
2人が出ていくと、提督はそろそろ鎮守府をどうにかしないといけないと、考え込んでいた。
「霧島、来ないかなあ」
どうもハッピースターです。
提督って喋れるんですね。知りませんでした。
軽巡来ましたね。今後の展開に期待です。