白露型のなんでもない日常   作:ハッピースター

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この作品は「艦これ」の二次創作作品です。
独自の設定、解釈が含まれます。
キャラ崩壊をしている可能性があります。
それでもいいという方はどうぞ。


第五話 座学です!

朝、いつも通り最後まで寝ていたのは時雨だった。

 

「時雨ちゃんの寝顔かわいいね」

「そうだね、時雨は大天使っぽいからね」

「がってん!」

「そうだね、涼風もかわいいね」

「がってん……」

「え、お腹すいたの?でもまだ6時だし、朝ごはんは7時だし……」

「私の飴あげるよ」

「え、いいの?」

「いいよ。まだいっぱいあるっぽいし」

「ありがとう!」

「がってん!」

 

夕立は心の中でかわいい!と叫び、飴を渡す。

五月雨は涼風とじゃれあっているが、それを見た夕立はうらやましくなって、時雨の布団に潜り込んでもぞもぞしていた。

しばらく遊んでいると部屋にノック音が響く。

 

「お、おはようございます。羽黒です。もうすぐ朝ごはん出来るので……」

「羽黒さんおはようございます!支度するので先行っててください」

「え、あ、はい……」

 

羽黒は1礼して食堂に向かった。

五月雨は時雨といつの間にか寝ていた夕立を起こす。

 

「時雨ちゃん、夕立ちゃん起きて。もうご飯だよ」

「ご飯っぽい?はむ」

「ひゃっ」

 

時雨は可愛らしい声をあげて起きた。

夕立が寝ぼけて時雨の耳を甘噛みした。

 

「ゆ、夕立!止めてくれ!くすぐったい!ひゃう!」

「んはぁ、おはよう」

 

狭い布団の中に2人は流石にきつかったようで、2人はしっかり絡まっていた。

 

「2人共早く準備して。もう食堂いくよ」

「わ、わかった」

「ぽいー」

 

ちょっとして3人と1匹(?)は食堂に向かう。

 

「今日は座学をやるらしいですよ。講師は誰がやるんだろうね」

「なんで五月雨はたまに私たちにも敬語使うっぽい?」

「……仕様です……///」

「ぽい」

 

食堂にはすでに提督と羽黒が座っていた。

 

「おはようございます、提督!」

 

挨拶をして提督の向かい側に座った五月雨は、提督に話しかける。

 

「今日は座学なんですよね。講師はだれがやるんですか?」

 

提督は誰だろうなと言わんばかりに手を広げて、首を傾げた。

五月雨はぷくーと頬を膨らませてぷんすかしていた。

かわいい

提督はクスッと笑った。

全員が席に着いたところで鳳翔が出てきた。どうやら朝ごはんが出来たようだ。妖精さんが3人位で全員分のごはんを持ってきた。

 

「鳳翔さん、おはようございます!妖精さん達もおはようございます!」

「五月雨ちゃんおはようございます。皆さんもおはようございます」

「おはようございます」

「ぽいー」

「がってん!」

 

6人と1匹は声を合わせいただきますをすると、食べ始める。

 

「あ、涼風。ぼろぼろこぼしてる。だめだよちゃんと食べないと。口周りも汚しちゃってるし」

「がってんっ!」

「だめだよ。ゆっくりたべてね」

「がってん……」

 

まるで年の離れた姉妹のように五月雨が世話をしていた。

食事を済ませ、みなともに教室に向かった。

 

「こんな部屋あったんだね。私知らなかった」

「私もー」

ガチャ

「ほら席に着け。授業始めんぞ」

「え……」

「……」

「ぽい……」

 

教室に入ってきたのは提督だった。

全員きょとんとして突っ立ていた。五月雨が声を開く。

 

「提督が講師をやるんですか?」

「……提督、まともに喋れたっぽい?」

「何を言う夕立。俺は普通の人間だぞ。喋れて当たり前だ。」

 

また、皆はポカンとしていた。

少しすると皆正気の戻り席に着く。が、五月雨と夕立はコソコソ話していた。

 

(提督、あんな話していいのかな)

(ぽいー、キャラが崩れるんじゃ……)

(それ以上はいけない)

 

すぐに時雨が入って止まる。

 

「おい、聞いてんのか?」

 

コソコソしている3人に提督は少し強めに言った。

すみませんと言わんばかりにすっと前を向く。

 

「今日は初めての座学として、艦娘と艤装について話す。まず五月雨、艦娘とは何か、言ってみろ」

「は、はい。艦娘とは深海棲艦から領海を奪還するために生まれた”兵器”です」

「……兵器か。それは少し違うな。確かに艦娘は深海棲艦と戦うためにいる。でも俺は”兵器”とは思わない。艦娘は人と同じく、話すことができる、心がある、喜ぶ、悲しむ、笑う、泣く。俺はそれを……君たち艦娘を兵器だとは思えない。もともとは人間だが、艦娘になると限りなく人間に近い”何か”になる。そして戦う……。でもこれは俺個人の考えだ。大本営、総司令部がどう考えてるかわからないけどな」

「……じゃあ提督は、私たちの事をどういう存在だと思っているんですか?」

 

少し沈黙が続く中、五月雨が切り出した。

 

「そうだな、……国、国民を守っている、誇りある”家族”だろうか。まあ俺も戦ってるけどね」

 

所詮は兵器だと思っていた彼女らにとって、その言葉はとても大きかった。

自分は兵器ではないのだと、提督は自分たちを大切にしているのだと。そう彼女たちは確信した。

 

「俺もできれば戦わずに平和に過ごしたい。でも実際問題奴らは攻めてきている。だから俺たちは戦わなければならない。敵とも、感情の葛藤とも……。さあ、次は艤装についてだ。じゃあ夕立、艤装とはどんなもので、どんな働きをする?」

「えっと、艤装は艦娘のみが装備することができる唯一の対深海棲艦兵器で、私たちを敵の攻撃から守ってくれる働きをするっぽい……?」

「その通りだ。艤装とは適正のある者にしか扱えない。そして唯一の深海棲艦への攻撃が効く兵器である。ちなみに、その服もそうだ。その服がダメージを受けることでお前ら本体へのダメージを抑える働きをしている。さっきもいったが艦娘自体は兵器ではない。兵器なのは艤装だけだ。確かに、艤装をつけることで艦娘の身体能力などが上がるのは事実だ。だが外してしまえばただの女の子だ。お前らは女の子だ。だから自分のことをあまり卑下するなよ」

 

皆とても聞き入っていた。それからも講義は続いた。武器の話、深海棲艦の性質、作戦の話。

 

「よし、今日はここまでだ。復習しとけよー」

 

ちょうどいいタイミングで教室に羽黒が入ってきた。

 

「あの、司令官さん。建造が完了したそうです。執務室に来てます」

 

提督は静かにうなずいて、教室を出て行った。

 

「提督、かっこよかったね」

「そうだね、かっこよかった」

「時雨でれたっぽい?」

「ぼ、僕は照れてなんかないよ!」

「ふーん」

 

ー執務室ー

「オレの名は天龍。フフフ、こわ……」

「クマー。よろしくだクマ」

「おい、遮んなよ!」

「部屋に行って眠るクマ」

 

提督は、彼女たちが部屋を出る前にとすっと手を出して握手を求める。

 

「まあ、これからよろしくな」

「ふふふ~ん、クマー」

 

2人が出ていくと、提督はそろそろ鎮守府をどうにかしないといけないと、考え込んでいた。

 

「霧島、来ないかなあ」




どうもハッピースターです。
提督って喋れるんですね。知りませんでした。
軽巡来ましたね。今後の展開に期待です。
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