模型新世紀ガンプラガールズ   作:ひびきすぱいく

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連続投稿です、今回は本格的に物語がスタートする話です。
物語を描くのって緊張しますね。
女の子とバトル描写に力入れたので、楽しんでくれると嬉しいです。


模型新世紀ガンプラガールズ 第2話 「これがあたしの全力っ!」

模型新世紀ガンプラガールズ 第2話 「これがあたしの全力っ!」

 

始業式、 新たな季節の訪れ。

優たちは体育館で話を訊いていた。

外をふと見ると、外には桜の花びらが舞っていた。

優はそれを見ると、自分が新たな場所に立ったと実感する。

わたし…2年生になったんだ…

彼女はそう感じていた。

制服の赤いリボンを見ると実感も深まる。

学校の名前は「貫禄があって」 「凛とした」人になるようにと言う意味をこめて、『貫凛学園(かんりんがくえん)』と言う名前の学園だ。

大人たちの話が終わると、生徒会長である女子生徒が壇上に立つ。

「よっし!お話終わりましたね!ボクの番ですよ!」

名前は末永一香(すえながいちか)と言い、テンションが高く、楽しい事が好きと言う生徒会長らしからぬ性格だ。

一人称が「ボク」と言うのも変わっている。

長く伸ばした髪の右側におさげと言う左右非対照の髪型が目を引く。

「みんなー!青春しよう!楽しく騒がしく!恋愛でも部活でも友情でも何でも!貴重な青春のひとときだ!青春は有限なんだよ!

河原で殴りあって友情を確かめる典型的な青春ドラマも悪くないよ!

さあ!みんな!全てを焼き付くす程の青春の炎を燃やそうじゃないかぁ!

青春は待ってくれないぞ!ボクと一緒に走りぬけよー!あの夕日に向かって!

青春!ばんざーい!」

一香の独特すぎる演説が終わると。

体育館の中は、呆れたのか驚いたのか完全に沈黙する者。

逆に一香にカリスマを感じ歓声をあげる者に別れていた。

「あ、相変わらずブレないなぁ…あの人…」

優は一香の独特過ぎる主張に困惑していた。

ふと見ると、瑠花に至っては根が真面目なため、頭を抱えていた。

副会長の関谷千乃(せきやちの)が一香の暴走に対し言う。

短い髪をきちんと整えて、眼鏡をかけている厳格な雰囲気の女子だ。

「はあ…もちろん会長の言葉はルールを守る事前提でのお言葉ですよ…」

千乃は口ではそう言うが、慣れてる様子でどこか楽しそうだった。

 

優たちの教室、そこに優と純子がいた。

クラス変えがあり、馴染みのある生徒も、今までクラスが違った生徒もいた。

「あっはっはー!会長ったらいきなりトバすねー?

遭遇した瞬間にいきなりトランザムするぐらいトバしてたよ!」

純子が始業式終了後、楽しそうに笑っていた。

「あ、あはは…」

優は半ばどう反応して良いかわからず、ごまかすように笑っていた。

「カリスマ性だけか、それとも実際にやる事を出来るかどうかよね、あの人は

カリスマ性と可愛さだけなら手詰まりになるわよ」

瑠花は至極冷静に言う、瑠花は1年の時はクラスが違ったが。

2年生のクラスは優は瑠花と同じクラスになっていた。

「確かに可愛いだけじゃやっていけないけど、そこは一香先輩の力量次第だね」

優は瑠花の言葉に対し、自分の考えを述べる。

「今年はるかぴょんも同じクラスなんだね!よろしく!るかぴょん!」

純子が瑠花の手を握りぴょんぴょんと跳ねてはしゃぐ。

瑠花は少し照れていた。

「伊佐美さん、これからよろしくね」

優も瑠花に声をかける、先日ガンプラバトルをした以外はあまり繋がりがなかったが。

それをきっかけに、瑠花と仲良くなりたいと思ったから。

「ええ、よろしくね、星河さん」

二人で挨拶を交わすと、どこか胸が熱くなる事を感じる。

「ところで二人共」

「うん?」

「この前のガンプラはどうなったのかしら?」

優は瑠花の予想外の言葉に困惑した。

「えええ!?始業式の女子中学生のセリフがそれ!?

今後の学園生活やテレビや恋愛や部活の話題じゃなくて!?」

「これがるかぴょんらしさだよ!優ちゃん!」

純子は楽しげに笑っている、瑠花の言動に慣れているのだろう。

 

 

一香の強烈な主張と、瑠花のいきなりのガンプラの話題によって、優の中学2年生の生活は幕を開けた。

 

 

翌日、優はAGE2を持ち、ようこう堂に訪れていた。

「こんにちは、真由さん」

「あらー、いらっしゃいね、瑠花ちゃんも来てるわよ」

そこには、真由の他に瑠花もいた。

「伊佐美さんもこんにちは」

しばらくすると、息を切らせながら、純子もやってきた。

遅れたから、全力で走ってきたのだろう。

「ぜえ…ぜえ…純子ただいま参上っ!だよ!皆さん!」

純子は誤魔化すようにポーズを決める。

「こんにちは、星河さんは誰かさんと違って、きちんと時間守ってくれるから助かるわね」

瑠花は純子を見ながら言う、純子は少しばかり時間にルーズなため、優も瑠花も幾度も振り回された事がある。

どこか純子をからかうような口調だった。

「あはは…ざっくり行こうよざっくり!」

純子は先日の優のように笑って誤魔化していた。

優がここにいる理由は、瑠花の話で、優のAGE2を更に完成度を上げよう、と言う話になったのだ。

「ところでるかぴょん、ダガーのストライカーは何にするか決めた?」

純子が瑠花に質問をぶつける。

「うーん?火力と運動性が両方欲しいのよね…なかなか見つからないのよ」

瑠花はそう言い、ガンプラ売り場に向かう。

 

「さて、何か良いガンプラはあるかしら?」

瑠花がガンプラの棚を眺める、ジム系統、目が同じゴーグルのMS、カットシーなどを見つめる目はとろんとして、うっとりしていた。

「本当に好きなんだね…そのゴーグルの…」

優が尊敬と困惑が半々の表情で瑠花を見ていた。

「きちんと名前言わないとダメだよー、るかぴょん怒るからー」

その最中、瑠花がガンダムWのコーナーで足を止める。

「ん?何かしら?瑠花ちゃんのお眼鏡にかなう?」

真由が瑠花の方を見ると、一つの古いキットを手にしていた。

「こ!これよ!」

瑠花が好きそうなリーオーは置いていないが、瑠花が手に取ったのは意外なキットだった。

箱には、『HGガンダムエルオーブースター』と書かれていて。

肩に二つの大きなブースターを携えたガンダムが描かれていた。

ガンダムWの外伝、Gユニットのガンダムだ。

優が瑠花の会計が終わるまで、店頭で流れてるファーストガンダムのアニメに目を向けると。

そこには、ザクにモビルポットのボールをぶつけられ、ボールと共に爆発したジムの映像が流れていた。

「うわあ…」

優は瑠花が愛すべきジムをこのような形で破壊された事に怒っていると思い、恐る恐る瑠花の方を向くと。

瑠花は怒るどころか、恍惚とした表情を浮かべていた。

「これぞ量産機よ!強いのはジムカスタムやブルーデスティニー1号機とかに任せれば良いのよ!」

「そ…そうなんだ…」

 

優たちは作業室を借りて、作業に取りかかっていた。

優はAGE2を取り出し、瑠花はLOブースターのブースター部とオレンジ色のスローターダガーを取り出す。

「でさ、優ちゃんはどう完成度を上げたいの?」

純子が疑問をぶつける。

「合わせ目消してあげたいなって、塗装し直さないといけないけどさ」

優はそう言い、AGE2を見つめる。

「それなら簡単よ?接着剤を合わせ目にはみ出すように塗れば良いの」

真由は優しく言い、優の手を取る。

「もしも消えてなかったら、その部分をパテとかで埋める手もあるよー

るかぴょんは何作るの?LOそのままじゃないんだよね?」

純子も楽しげに言う。

「ふふ、これからのお楽しみ、あたしのオリジナルよ」

瑠花はいたずらっぽく笑う。

四人

でのガンプラ製作は進む。

ただプラモを作っているだけなのに、楽しい。

物を組み立てる事の楽しさを感じてた。

瑠花は設計図を眺めて、懸命に素早く作業して行く。

ヤスリでパーツを削り、パーツを切り取る。

「出来る!イメージが固まった!」

瑠花の手さばきはとても女子中学生とは思えなかった。

「え…えっと…こう…かな?」

優は瑠花とは違って器用ではないため、接着剤が指に付いたり、デザインナイフでパーツを深く切ってしまうが、どこか楽しそうだった。

「うん、上手いわね、だけどもっと浅くした方が良いわね」

瑠花が優しく優に言う。

「そっか!ありがとう伊佐美さん」

優と瑠花に刺激されたのか、純子はビギニングJD。

真由はエアブラシと、塗装途中の獣型に変形する異色のガンダム、ガイアガンダムのプラモを取り出す。

「まーゆさん!純子たちもやろっか?」

「そうだね、久々に頑張っちゃう!塗装難しいのよねー、お姉ちゃんに教えてもらえないかしら?」

優はゆっくりではあるが、丁寧に作業を進めていた。

「ちょっと大変だけど、塗装は大事だね」

AGE2の完成度が上がる事に期待感を感じていた。

全てが上手く行くわけではないけど、どんどん完成度が上がる、それが楽しかった。

 

「んん…すー…」

しばらくすると、優は作業の途中に寝てしまっていた。

「あらら、寝ちゃったわ」

真由がコートを持ってきて、それを優の背中にかける。

優の表情が心なしかおだやかになった気がする。

 

しばらくすると、優が寝てるところに里依が迎えに来る。

「お姉ちゃんを迎えに来たです」

「やあ!りーちゃん

優ちゃんって疲れるとすぐ寝ちゃうんだよね、一生懸命だから」

純子が優を見つめて、優しい声で言う。

「ふふ、あなたもあなたのお姉さんもなかなか可愛いじゃない」

瑠花は優と里依を見て、微笑して言う。

里依はからかわれて、顔を赤くする。

「お、お姉ちゃんはともかく、里依は別に…」

作業室に明るい笑い声が響いていた。

 

 

「もう少しで…出来るよ!」

その日の夜、優は自分の部屋でAGE2の塗装を進めていた、合わせ目を消したために塗装が消えた部分を再塗装して。

優の部屋には里依がいて、優の作業を手伝っていた。

里依が何かを思い出したようだ。

「おねえちゃん、里依キラキラのシール持ってたです!使いませんか?」

里依はそう言い、部屋に戻り、きらびやかな星やジュエルのシールを持ってきた。

「うん、はがれないように工夫すれば良いと思うよ

よし!ドレスアップするよ、ありがとね!」

優はそう言い、シールを見つめ、ピンセットを手に取る。

「里依も手伝うです」

そう言い、里依もシールを貼る事を手伝う。

しばらくすると、AGE2は完成した。

メタリックカラーに彩られて、シールでアクセントを加えた派手な機体。

原点の最終形態、ダークハウンドとは対照的なカラーリングだ。

「で!出来たよ!これがわたしの色!」

優は自分で自分の個性を出せた事に達成感を感じていた。

「お姉ちゃん!おめでとうです!」

「これも里依ちゃんやみんなのおかげだよ!」

優、里依は胸が熱くなるのを感じる、これも仲間たちのおかげで出来た事だから。

姉妹で手を取って、完成の喜びを二人で噛み締める。

二人の手には塗料がついていたが、それも気にせずに喜びを分かち合っていた。

 

 

ある日の教室、優たちはそれぞれ弁当を持参して、給食を味わっている。

優達の地域は、給食ではなく弁当の地域だった。

優は好物のツナサラダを嬉しそうに食べていた。

「相変わらず美味しそうに食べるねー、優ちゃん」

優は自然と笑顔を浮かべ、純子に返す。

「だってー、わたしの大好物だから♪」

瑠花はその様子を微笑ましく見ていた。

「星河さんの趣味って案外渋いのね」

純子にも目を向けると、大量に異常な量の弁当箱が積まれていて。

純子はそれを平然と食べていた!

「!!!???」

瑠花は仰天して言葉を失ったが、優は慣れているため平然としていた。

「おいしーい!るかぴょん、何か欲しいのあるなら分けよっか?」

「ああ、昔からだからね、純ちゃんは」

瑠花は純子の小さな身体のどこにそこまで入るのかが気になっているようだ。

「どこに入るのかしらね…そんな量…」

「どこって…」

笑顔でぱくぱくと食べている純子をじっと見つめる優。

純子を見ていると、純子の胸元が目に入る、純子の胸は小柄な体格の割りに大きかった。

優は顔を赤くして、考えを巡らせる。

(い…いや!エッチな事考えたらダメだ!純ちゃんにからかわれる!むっつりだとか!)

そんな優の変化に気付いたのか、純子は大きな目で優を見つめる、優の考えに気付いたようだ。

「ゆーうちゃん、どこ見てるのカナー?優ちゃんのエッチー」

優は顔を真っ赤にして取り乱す。

「ち!ちが!わたしは別に!あわわわわわ!」

瑠花はそんな二人をうっとりとした目で見ていた。

「か!可愛い…星河さんが何考えてたか凄く気になるけど…」

そうこうしていると、勢い良く教室のドアが開き、一香と千乃が入ってきた。

「やあやあ!後輩たちこんにちは!」

優は一香たちが訪れた事で、さきほどの話がうやむやになる事に安堵していた。

「こんにちは、末永先輩

助かったー!」

「こんにちは、先輩、関谷さん」

千乃は眼鏡をくいと上げて、頭を下げる。

「会長が行いたい事があるらしく、ここに来ました」

そんな二人に対し、純子が接近する。

「いっちゃん先輩!ちーたん!何?どんな用?」

「ち…ちーたんですか…」

千乃は妙なあだ名をつけられた事に苦笑していた。

一香はそれに動じた様子もなく、目をキラキラさせながら言う。

「ねえ、キミたちガンプラやってるんでしょ!放課後ボクたちとバトろうよ!」

 

そして、放課後。

ようこう堂に優たちは集まっていた。

今回は里依は留守で、純子はまた遅刻をしたようだ。

「あらー!みんないらっしゃい!待ってたよ!」

真由は営業用ではない、人懐っこい笑顔で皆を店の奥に出迎える。

優たちはバトルマシンの前に立って、ルールなどを話し合っていた。

「ところで、人数はどうする?」

その場にいるのは、優、純子、瑠花、一香、千乃、真由だった。

「確かにねー、純子が抜けよっか?

優ちゃんとるかぴょんは二人とも自分の機体のパワーアップを確かめたいでしょ?」

真由を含めなければ人数が五人のため、戦いが不公平になる。

それを考えてルールをまとめていた。

真由が得意気に笑い、提案をした。

「だいじょーぶだいじょーぶ!お姉さんが相棒になってあげるわ!」

「お気遣いありがとうございます」

千乃が丁寧に頭を下げる。

真由が提案すると、店の奥から店主の中年男性がやってきた。

店主はバトルマシンを真由の代わりに操作する。

「お父さん、バトルマシンお願いねー!」

「おう!まかせとけ!プラモも催促にもなるしな!」

優は「催促」と言う言葉を訊いて、何かを察したようだ。

「ああ…プラモ売る目的もあってここにバトルマシンあるんだ…」

「大人の事情よ、星河さん」

瑠花は優の肩にぽんと手を置く。

 

チーム分けは。

優、純子、瑠花のチーム。

一香、千乃、真由のチームでそれぞれ分けられる事になった。

 

それぞれがカプセルに移動し、カプセルの中で、ガンプラをセットする。

「わたし、この前にバトルしたばっかりだけど、もう2回目かー」

優が何気なく呟く、それからAGE2を見つめる。

「バトル!れっつごー!」

優は自分に気合いを入れるため、掛け声を出す。

優のモニターの景色が変化し、目の前に荒野が広がる。

 

優のAGE2がフィールドに降り立つと、すでに1つの機体から幾多のビームが飛び交っていた。

自身のパーツを外し、相手に攻撃を行うドラグーンと名の付く武装もフィールドに飛び交っていた。

そのビームを大量に放っている機体は、大きな翼と多彩な武装を持つスマートはMS。

ガンダムSEEDの主役機フリーダムガンダムと。

そのフリーダムの強化MS、ガンダムSEED Destinyのストライクフリーダムガンダムをミキシングした機体だった。

ストライクフリーダムの羽の後ろに、さらにフリーダムガンダムの羽を取り付けていて。

胴体はストライクフリーダムと言う凄まじいインパクトと火力を持つ機体だった。

瑠花は非常識な攻撃には弱いため、その機体との交戦は避けていた。

「な!なんて無茶な!」

「どう!これがボクのストライクフリーダム自由ガンダム!」

「自由とフリーダムって同じ意味なんですけど!?」

一香はテンションが高まり、優の突っ込みも気にせず周囲にビームを発射する。

優に腹部のビームが襲い掛かる。

優は自由ガンダムの独特な外見に気を取られていたが、間一髪でビームを回避する。

以前の性能ならビームを回避する事が出来なかったはずだが。

合わせ目を消したり手入れをして完成度が上がっているため、回避する事が出来た。

「あれ?前より動きが良くなってるかな?…あぶなかっ」

優がビームを回避した所に、ジャスティスガンダムのリフターがAGE2に直撃する!

その直後に、ビームのブーメランがAGE2のに直撃し、AGE2はバランスを崩す。

「きゃっ!?」

AGE2は派手に吹き飛び、装甲が切り裂かれ、ダメージを受ける。

その方向を見つめると、千乃が搭乗するガンダムSEEDの準主役MS、ジャスティスガンダムがあった。

ジャスティスガンダムは赤のカラーリングと。

尖った肩、大きなリフターを背負っているヒロイックな外見が特徴だった。

「油断してましたね、星河さん」

千乃の冷静な声が聞こえるが、どこか楽しそうだった。

「星河さん!ジャスティスはあたしに任せて!」

「そ!それはこの前の!」

瑠花が優に言う、瑠花の機体はガンダムSEEDスターゲイザーに出たゴーグル状のカメラアイを持つ量産型MS、スローターダガーだった。

瑠花のアイデアで、塗装はオレンジになっていて。

背中と肩には先日作成したGユニットの強化ブースター、LOブースターが取り付けられている。

更に目を引くのが、アストレイグリーンフレームのビーム銃剣、ツインソードライフルを2丁携えると言う、独特の戦闘スタイルだ。

「これがあたしのLOダガーよ!」

ソードライフルのサーベルを起動し、LOダガーは素早い機動で動く。

目にも止まらぬスピードで、ジャスティスのサーベルを破壊する。

「は!早い!」

ジャスティスはビームライフルを放ったが、LOダガーはビームシールドを展開し、それを消し去る。

本来のスローターダガーには存在しないビームシールド。

千乃は予想外の武装に驚く。

「び!ビームシールド!?ダガーなのに!」

「悪いわね!あたしのガンプラは見た目で判断出来ないのよ!」

LOダガーが空を舞うと、サーベルが煌めき、ジャスティスを切り裂く!

「きゃっ!」

その直後に、肩からビーム砲を全力でジャスティスに向かって放つ!

巨大なビームが走り、閃光と爆発が、戦場を彩った。

ジャスティスは強烈なビーム砲により、破壊された。

「少し、悔しいですね、次は負けません」

千乃の声色はどこか真剣だった。

「ええ、いつでも歓迎だわ!これがあたしの全力っ!」

瑠花の息は上がっていたが、彼女は純粋にバトルを楽しんでいた。

「千乃!…ボクがきちんとガードしておけば良かったんだ!フルバースト!」

自由ガンダムがすべての射撃武器をLOダガーに向けて放つ。

「!?」

瑠花は咄嗟の攻撃を回避する事が出来なかった。

だが…

「わ!わたしだってこれぐらいは!」

優のAGE2はジャスティスの攻撃で動きが鈍っているため、直接LOダガーを庇う事が出来ないと判断し。

自由ガンダムの方向に向けて、シールドを投げつける。

その直後にドッズライフルを自由ガンダムに炸裂させる。

「い!いったー!」

実際に一香の身体にはまったくダメージはないが、一香が痛いと言ったのはただのクセだ。

自由ガンダムにもダメージが走る。

だが、直撃コースからは外れたがビームは止まらない。

LOダガーにビームとドラグーンが襲い掛かり、LOはビームシールドを全快にしたが受けきれずシールドは破壊され。

機体にもダメージを受け、ビーム砲とソードライフルが1本ずつ破壊される。

「ご!ごめんなさい!きちんと守る事出来なくて!」

優は慌てるが、そんな彼女に対し瑠花は優しく言う。

「いいえ、ナイスよ星河さん!」

優と瑠花は自由ガンダムを見上げる。

「千乃!借りるよ!」

自由ガンダムはジャスティスのリフターの上に乗り、機動力を上げて更に手に負えなくなっていた。

フリーダムとジャスティスに規格があるからこそのテクニックだ。

「どうすれば…いいかな?」

優の頬には冷や汗がつたっていた。

 

 

その頃、純子と真由は…

「やあ!ピコハンを食らえぇ!」

純子は巨大なピコピコハンマーを自作し、それをビギニングJDに持たせていた。

「ふっふーん♪工夫しないと当たらないよ?」

真由の機体はガンダムSEED Destinyのガイアガンダムだった。

獣型に変形する事が出来るスマートなMS。

本来は黒か赤だが、緑色に塗り替えられていた。

サーベルを展開させ、獣型に変形し、ビギニングJDに交差する。

ビギニングJDのハンマーはその瞬間に落とされる。

純子はビギニングJDの背中からJソードを取り出す。

真由もガイアガンダムをMS形態に変化させ、ビームサーベルを2本展開する。

荒野の中で、向かい合う二機…

「でえやあ!」

「せいっ!」

一筋の煌めきが走り、二機の剣が交差する…

そこに立っていたのはガイアガンダムで、ビギニングJDは腹部にダメージを受け、崩れ落ちる。

「や!やるねえ!真由さん!」

「純子ちゃんもなかなか上手いじゃないの、これで!トドメ!」

ガイアガンダムが獣型に変形し、ビギニングJDに迫る!

「あ!あわわわわわわわわ!」

純子が慌てて武器を探す、Jソードは別の場所にある。

すると目についたのが、先ほどのピコハンだった。

ビギニングJDはピコハンを手にする。

「な!なんの!」

ビギニングJDはガイアの攻撃に対し、身体を一回転して回避し。

「でいやー!純子流ハンマー打ち上げぇ!」

ハンマーでカウンターを炸裂させる!

ピコッ!と情けない音がするが、ガイアガンダムは空高く打ち上げられた!

「さ!流石!フレッシュな感性を持ってるわ!」

純子は自分でも予想しなかった逆転勝利に安堵していた。

「ふう…なんとか勝てたよ!」

 

自由ガンダムがAGE2とLOダガーに向けて砲撃を続けている。

「きゃあっ!」

優も回避運動を続けていたが、ドラグーンのビームが炸裂し、ダメージを受ける。

「星河さん!あたしが砲撃するから、あなたは変形してかく乱して!」

「わかったよ!」

瑠花の指示に従い、優はAGE2をストライダーに変形させる。

素早い動きで、自由ガンダムの背後に回り込む。

「やあっ!」

瑠花が肩部ビーム砲とソードライフルを自由ガンダムに向けて放つ。

「よ!避けきれない!いたた…」

自由ガンダムのフリーダムの翼の部分にLOダガーのビームが炸裂し、自由ガンダムは背部ビーム砲が使用不能になる。

背後からはMS形態に変形したAGE2がビームサーベルを構えて接近する!

「これで!トドメー!」

AGE2が最後の一撃を加えようと切りかかる。

だが…

「ふう!危ない危ない!」

自由ガンダムはギリギリのタイミングで振り返り、自身もビームサーベルを抜き去り、AGE2の斬撃を受け止める。

サーベルで唾鍔迫り合いを繰り広げ、二人の眼前に、ビームの粒子が広がる。

「流石生徒会長ですね!その判断力っ!」

「えへへ、誉めても何も!出ないよっ!」

自由ガンダムは唾競り合いの最中に腹部のビーム砲を起動し、ビームをAGE2に直撃させる。

AGE2は大きなダメージを受ける。

「う!うそ!?きゃっ!?」

優は予想外の攻撃に仰天する。

AGE2はその衝撃で墜落し、ボディからもバチバチと火花も散り撃墜寸前だった。

「さて、あとはダガーと純子の機体かな?」

一香はAGE2にトドメを刺そうと試みるが、直後に一本の剣が飛来し、自由ガンダムのリフターに炸裂する。

「だ!誰なの!?」

自由ガンダムはバランスを崩し、墜落する。

剣を投げたのは、純子のビギニングJDだった。

「みんな!おったせー!」

純子が元気よく声をかける。

「遅いわよ!あたし達大ピンチだったんだから!」

瑠花は口ではそう言うが、純子が助けを出してくれた事に感謝していた。

瑠花は意識を集中し、LOダガーはソードライフルを自由ガンダムに向かって撃つ。

「いけっ!」

威力は普通だが、そのビームの狙いは正確だった。

自由ガンダムの脚部にダメージが走る。

「優ちゃん!いっけー!」

ビギニングJDのピコハンの上部にAGE2が乗り、ハンマーでAGE2を物理的に打ち上げる!

AGE2は高くジャンプして、一本のサーベルを両手で構えて全力で自由ガンダムに切りかかる!

「今度こそ!トドメー!2度目の正直!」

光と共に、自由ガンダムは散る。

「こりゃ、ボクの負けだね」

一香のつぶやきと共に、爆発は広がる。

 

「ふう、みんな強かったよ、次は負けないよ!楽しいバトルをありがとう!」

一香は無垢な笑みを向けて言う。

「た、たまには息抜きも良いと思います」

千乃は恥ずかしいのか、眼鏡を上げて顔を赤くしていた。

「ちーちゃん照れちゃって、かーわいいの!」

純子がからかうように言う。

「な!?別にそのようなことは!」

瑠花の方に目を向けると、瑠花は疲れた様子で、水を飲んでいた。

「自由ガンダムと正当派のジャスティス、面白い組み合わせだったわ

真由さんとも戦いたいわ」

真由は瑠花の体力が少ない事に気づいたが、あえて言及しなかった。

瑠花にとって気にしている事かもしれないから。

「うん!いつでもOKだよ」

優は真由の言葉を訊いて、何かを閃いたようだ。

「それなら!今度の休みの日時間あったら遊ぼうよ!」

 

後日、バトルマシンの市内フィールドにて…

AGE2とLOダガーとジャスティスガンダムが肩を並べて戦っていた。

チーム分けは先日とは変わっていて。

優、瑠花、千乃のチーム。

純子、一香、真由のチームに分けられていた。

「手加減しないよ!純ちゃん!」

ビギニングJDはAGE2のドッズライフルを回避し、Jソードを構えて反撃に乗り出す。

「純子の本気!見せてあげる!」

優と純子が交戦している中、一香と千乃も戦っていた。

リフターに乗りながらビームを回避するジャスティスに。

圧倒的な火力で敵を寄せ付けない自由ガンダム。

「やるね!ボクの攻撃をかわすなんて!」

一香が笑うと、千乃もそれに答える。

「派手な攻撃ですけど!堅実さも大切ですよ」

更に、もう一組交戦しているMSがあった。

LOダガーと、ガイアガンダムだ。

ガイアガンダムはビルの壁を突っ走ると言う無茶な移動をしていたが、LOダガーもそれに追い付く。

ガイアガンダムが変形しながらビームを放つが、LOダガーはそれを回避する。

LOダガーもビームを放つが、それも回避されてしまう。

「流石おもちゃ屋さん!変形を上手く使ってるわ!」

「瑠花ちゃんこそ!中学生でその完成度は素晴らしいわ!」

変わった趣味ではあるが、少女たちはガンプラバトルの楽しさを感じていた。

自分のテクニックや閃きを見せるバトル、それが楽しい事だ。

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