東方能開録(完結) 作:T-ruth
恵「どうしました?」
T「いや、そろそろ古代編を終わらすか続けるか迷ってんの」
恵「続いた場合私の出番は」
T「ほぼ無い」
恵「じゃ、じゃあ終わった場合は」
T「皆無」
恵「(╥﹏╥)」
すみません遅くなりました
「あーやっと終わった」
八意永琳は、拓也たち7班のカルテを書き終わりベッドに倒れ込む
二日前、妖怪討伐任務に行った第7班は、第5班に運ばれて永琳の所まで来たのだ
「それにしてもこれは何故かしら........」
さっき書き上げたカルテに目を通す
剛力 要:重症
右手複雑骨折 肋骨5本骨折 意識不明
音無 鈴:死亡
薬師 恵:重症
肋骨2本骨折 意識不明
そして
天童 拓也:外傷、内傷なし
他がこれだけ傷ついてるのに拓也だけ怪我がないなんてどういう事なの?
アイツがみんな置いて逃げるわけないし.....
一番返り血がついていたのも拓也だったし..........
うーん わからないわ
「八意先生!!患者が目を覚ましました」
「今行くわ」
さーてこれから忙しくなるわね
第7班が運び込まれてから10日後
傷は、永琳の技術により完治した
が、拓也は部屋に閉じこもって出てこなくなった
「拓也?拓也?」
「.......」
永琳が呼び掛けても反応をしない
「....入るわよ?」
ドアを開け部屋に入り部屋を見る
部屋は、グチャクヂャに散らかっており端のほうに毛布にくるまっている拓也がいた
「.......拓也」
永琳が手を伸ばすがその手をなぎ払う
「.......」
拓也の目には光がなく、ただただ悲しみと絶望にくれていた
そんな拓也を見て永琳は、部屋を出た
部屋を出るとちょうど要がいた
「要君」
「八意先生.....拓也の様子は?」
ただ首を横に振る
「そうですか.....」
拓也が閉じこもって5日後
永琳と要、恵は、拓也の部屋に来ていた
「拓也.....知っていると思うが鈴が死んだ」
少しピクリと反応する
「それで鈴の遺品なんだけど.....親族がそんな奴の物なんていらんて、こっちに送って来たんだ、それで俺ら7班でわけようって話に 」
ガタと拓也が立ち上がり出て行こうとする
「おい、拓也どこ行くつもりだ!!」
「その親族とやらをぶち殺しに行く」
拳を握り締め憎悪と怒りの目をしていた
「バカッ やめろ」
「離せ要!!」
「離さない!!」
「離せ!!」
「いい加減にしろよテメェ」
「いい加減にするのは、お前だ拓也」
「二人ともやめてください」
恵が制止に入るが止まりそうにない
「そこをどけ!!」
拓也が拳を振り上げる
その時
プシューっと永琳が拓也にスプレーをかけた
「永琳、な.にしあ.が.る..........」
拓也は倒れた
「永琳先生、それは?」
「ただの睡眠スプレーよ」
永琳が拓也を部屋に返し要と恵は、寮に帰った
拓也が閉じこもって20日
「拓也はまだ出てこないんですか?」
「ええ」
肩を落としながら要と永琳は話す
「俺がもう一回説得してみます」
「おい拓也!!いい加減に出てこいって!!何時までクヨクヨしてんだよ!!」
「......」
「反応なしかよ..........」
どんなけ呼んでも拓也は、反応をしない
反応しようとしなかった
「......やっぱり鈴か」
ピック
"鈴"と言う言葉に少しだけ拓也が反応した
「鈴のことでだろ」
「.....そうだよ」
拓也が要の問いかけに反応を示した
「鈴が死んだのは、俺のせいだ 俺がもっと強ければ鈴は死なずに済んだんだ
何が一位だ、何が最強だ、仲間一人守れないで何がみんなを守るだ..........くっそぉ..........」
「そんなんでクヨクヨしてたのか..........」
ガタッ拓也は要の胸ぐらをつかみ叫ぶ
「テメェに何がわかる!! 俺は目の前で鈴を殺されたんだ!! 何も、何もできなかったんだよ.....」
荒々しく言っていた声がどんどん弱々しくなっていった
「それに、お前は悔しくねぇのか!? 要よぉ!?」
「悔しいに決まってんじゃねぇか!!」
「!!」
静かだった要が急に声を荒げる
「悔しいに決まってんじゃねぇか でも、いつまでもここで足踏みしていくわけにはいかねぇだろが!!」
「なっ」
「あと全部、お前のせいみたいな言い方してるけどなお前だけのせいじゃねぇ、しっかり撤退を命令しなかったリーダーである俺のせいだ、もっと言ったらあんな任務を任せたツクヨミ様の判断ミスのせいだ!!」
「なっなな」
拓也は要の言葉に声を詰まらす
「それに、鈴はお前をかばって死んだんだろ?そのお前がこんな状態でどうする!? いい加減にしろ!! 鈴が見初めていた天童拓也にとっとと戻りやがれ!!」
「俺は、ただ......」
「鈴の分もお前が頑張らなきゃどうするだよ!! 鈴の為にもお前自身の為にもさっさと立ち直りやがれ!!」
「クッ..........」
「俺が言いたいのはそれだけだ、後はお前が決めろ、ただ............鈴の想いを無駄にするようなら俺はお前を許さない」
要は、荒々しくドアをあけ部屋を出た
部屋の外には永琳がいた
「要君....」
「俺に言えるのはここまでです後は拓也次第です」
「そう」
「永琳先生....拓也のそばにいてやって下さい」
「ええ」
要はぺこりと頭を下げると出ていった
永琳は、拓也の部屋に入って行き拓也と背中合わせになるように座った
「なぁ、永琳」
拓也がつぶやく
「俺、どうすればいいのかな?
友達を失って、自信を失って、信頼も失った」
ただただポツポツと喋り出す
「俺、どうすればいいのかな?」
「それは、拓也次第よ」
「俺次第?」
「ええ、アナタがしたいようにしなさい
もう一度武器を取るもよし、戦場から降りるのもよし、このまま引きこもっているのもよし、ただ」
「ただ?」
「自分の心に正直に後悔だけは絶対しないようにする事」
「.........わかった」
「なぁ、永琳 俺もう一度やれるかな?」
「えぇ、あなたなら何度でも立ち上がっていけるわ」
「.....そうだな」
拓也は立ち上がり
そして
新たなスタートを歩み出した