東方能開録(完結)   作:T-ruth

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第九十話 助けを求める・・・

「はぁはぁ。やっと撒けた。これで安心──」

 

「動かないで」

 

「──じゃなかった」

 

 

メイドさん。名前はえっと・・・咲夜さんだったっけ?

そのメイドさんに刃物を突きつけられています。

 

 

「貴方は何でここにいるの?」

 

「妹に異変解決に行けと言われ嫌々来ました。拒否権はありませんでした」

 

「兄としてのプライドはないの?」

 

「そんな物、命に比べれは捨てるのは容易だ。とりあえず今は協力しましょ」

 

 

咲夜さんはナイフを溜息をつきながら話してくれた。

溜息をつかれるような事なんか言ったけ?

 

 

「まずは、あの女の子について教えてくれる?」

 

「あの方はフランドール・スカーレット様。この館の主であるレミリア・スカーレット様の妹よ」

 

「へぇ〜。そのレミリアって若いのか?」

 

「いいえ。吸血鬼ですもの、もう500歳はこえているわ」

 

「なんだ、(俺に比べれば)全然若いじゃん」

 

「へ?」

 

「へ?」

 

 

あれ?何か変な事言った?

 

 

「まぁいいわ。他には?」

 

「フランドール・・・長いな。フランは、何であんなふうになっているんだ?」

 

「妹様はお嬢様に長年あの地下室に閉じ込められていました」

 

「何それ?嫌がらせ?二人は仲が悪かったの?」

 

「いいえ。お二人共とても仲が良かったと聞いています」

 

「じゃあ、何?放置プレイ?」

 

「真面目に聞きなさい」

 

 

ものすごい目付きで睨まれナイフも飛んできた。すみません。

 

 

「妹様の能力が危険だったからよ。[ありとあらゆる物を破壊する程度の能力]。妹様はまだ制御が出来ずとても危険だったの。だからお嬢様は大切なものを壊してしまう前に妹様を軟禁したの──」

 

 

そこまで話したところで隣の壁が爆散した。

そこにはフランドール・スカーレットが笑顔でたっていた。

 

 

「みぃ〜つけた♪」

 

「ありゃ、隠れんぼはもう終わりか」

 

「呑気な事言ってないで!」

 

 

いや、呑気な事言ってないとこのプレッシャーに耐えれないのよ。

 

 

「アハハハ♪お姉様、大嫌いなお姉様♪壊してあげる♪何度も何度も壊してあげる♪」

 

「おい、メイド。本当に仲良かったのか?なんか凄く恨んでいる感じするんだけども・・・・・・」

 

「そのはずよ!パチュリー様もそうおっしゃっていたし」

 

「アハハハ、お姉様壊れちゃえ♪」

 

 

フランはまるで俺を姉と見立てて攻撃をしてくる。

 

にしても、この恨み方は半端じゃ無い。俺も陽菜とはケンカぐらいするがここまで恨んだことは無い。

フランはレミリアって言う姉が大好きだった筈だ。大好きだけど恨んでいる。何とも矛盾した思いだ。

 

「咲夜は逃げて誰でも良いから止められる奴を連れてこい!!その間俺が何とかする」

 

「わかったわ。死んだら骨は拾ってあげる」

 

「死なないように頑張るよ。鈴符[降り注ぐ刃(レイン・ナイフ)(銀バージョン)]」

 

 

吸血鬼に有効と言われる銀でナイフを作り攻撃する。

 

 

「アハハハハハ♪」

 

 

が、全て破壊される。

 

 

「嘘だろ・・・・・」

 

「いい加減壊れてよ。禁忌[フォーオブアカインド]」

 

 

フランがスペルを発動すると、フランドールが4人になった。

 

 

「ちょ!!4人って無理ゲーだろ」

 

「「「「アハハハハハ♪」」」」

 

 

4人ってのフランが次々と襲いかかってくる。一撃一撃が強力で、遂には吹き飛ばされ壁に叩きつけられ床に倒れる。

 

 

「リ、回復能力(リカバリィ)アップ」

 

 

回復を試みるが体力はほぼ限界。焼け石にだった。4人のフランが一つにまとまり俺の上に降りた。

 

 

「じゃあね、お姉様♪」

 

 

そう言って、俺の胸を貫いた。

 

あぁ、死ぬのか俺はそんな事を朦朧と考えていた。

 

その時だった、顔に水が落ちた。

 

涙だった。フランドールが涙を流していたのだ。

 

 

「あぁ・・いやぁ・・・」

 

 

消えそうな声で呟いていた。この時、俺は確信したフランドールはレミリアを好いていた。大好きだった。大好きだが恨んでいた。

だから、恨みなどのマイナスの感情を晴らす為に物を壊していた。レミリアに見立てて。

それが、またストレスになりフランドールを追い込んでいたのだと。

 

 

おい、天童拓也。目の前で女の子が泣いてるぞ。救ってやるのがお前の役目だろ。

 

 

そう、自分に言い聞かせるが俺の意識は闇に飲まれた。

 

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