アート○イチャー新潟市店に私達はいた。
「よ、よろしくお願いします。」
「こちらにどうぞ。」
完全に事務的に対応する店員だったが、私達にはありがたかった。
約1時間で1万2000本増毛してもらう頃には薄かった髪の毛(白髪だが)は頭皮が目立たないくらいにはもとに戻った。
「いやー、やっぱ髪があるといいねー。」
「全国で薄いのさらしたくないからね。」
「いつまでもニット帽被ってる訳にもいかないからな。」
3人は笑顔で帰っていった。
「やっとついたか・・・。」
大沼こと岡本到着。
一応実況の予備ということになっている。(結構無理した)
「・・・昭和の怪物・・・私は待っているのか、それとも恐れているのか・・・小鍜治健夜は良い目をしておったな。しかし奴には勝てん。勝てんのだ。・・・産まれるのか・・・。」
今年のインターハイは高校生にしては良いのが揃っていた。
10年前の小鍜治世代と呼ばれる現在28、27、26歳のプロ集団の再来とも言われていた。
「10年前に初めて牌を握ったらしいが・・・才能は天才だったが鷲巣様、赤木しげるには勝てん・・・。」
老いぼれは考える・・・様々な記憶を・・・。
「大沼プロではありませんか?」
考え事を中断し、声がする方を見ると小鍜治健夜プロと福与恒子アナがいた。
「こんにちはー。お爺さんどうしました?」
「こーこちゃん失礼だよ。」
「いやはや・・・ボケないように色々と考えてましてね。予備とはいえどんな選手がいるか考えなければなりませんし。」
「あれ?でも今日でしたよね?全国の出場校が全てでそろったのって。」
「あ、私選手名簿持ってるので見ますか?」
「さっすがすこやんアラフォーだと次の動きを読んでくるね。」
「アラサーだよ!!・・・何言わせるの!!」
「おぉ、こりゃ失礼して・・・新潟は和田じゃないのか。」
「えぇ、清水という初出場校です。」
「・・・!?鷲巣・・・。」
「あ、私も知ってる。小秋選手は団体戦で宮永照選手を連想させられる活躍をしたことで有名ですよね。」
「こーこちゃんも気になるんだ。」
「すこやん宮永照級だよ。1年でそれならすこやんも危ないんじゃない?」
「そうだねー。」
「あれ?反論しないの?」
「実際危ないと思ってるから。」
「またまた・・・。」
「鷲巣・・・鷲巣・・・。」
「大沼プロ?」
「すまん、ありがとう。調べたいことが出てきた。これにて。」
「・・・あれ?大沼プロって寡黙で有名ですだよね?すこやん。」
「そうだよねこーこちゃん。」