本来はいない少女達   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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手加減してこれかい

(私のドラが・・・。)

阿知賀のドラゴンロードこと玄は手配を見て涙目になっていた。

ドラが1つもなく、全て清水に持ってかれた。

 

(おねーちゃん、どーしよう。)

たった1局終っただけで精神が不安定になる玄を見て新道寺の煌は不安定になった。

 

(不味いですね・・・ここで阿知賀が飛ぶと副将と大将がデータ不足できついんです。・・・なんとかして立て直させないと。)

しかし一番動揺していたのは千里山の怜だった。

 

(あかん・・・あかんで・・・フナQから試合のデータもろうたけど能力を使用している痕跡がのーと言われてしもうた。・・・うちの能力無しで麻雀したら千里山の3軍レベル・・・とても全国では通用せん。どないしよう。)

その後の試合展開はゆっくりと・・・摩訶不思議なものになっていく。

 

私こと小春は出来た役を崩して1000点等の安いので上がろうとしたり、新道寺の花田は阿知賀の捨て牌で上がろうとせずにツモる。

阿知賀はドラが来はじめたのか、ドラが来る度に笑顔になり、千里山の園城寺に振り込む・・・それを私が鳴いてとばす・・・これがプロでやったら八百長を疑われるレベルだった。

 

 

 

 

本当に何も起こらなかった。

なにげに新道寺がトップ、2位は僅差で清水、3位が千里山、4位が阿知賀となっていた。

しかし上下1万点の差なので役満1発でひっくり返る・・・そんな感じだった。

 

 

 

「おかしいです。」

 

「どないした?フナQ?」

 

「でた、ひらめき浩子。」

 

「2回戦の血管ちぎれるーぐらいの浮き出てた試合見てどない思いました?」

 

「そりゃ、ゴツかったな。白糸台の連続和了をさせない感じだったしな。」

 

「あれがギアかもしれません。」

 

「能力のか?」

 

「はい、おば・・・監督。直接対峙しないとわかりませんが・・・。」

 

「となると今日の試合は手を抜いてたってことになるな。」

 

「インターハイで手を抜いてあの結果ですか!?」

 

「泉落ち着き、怜に聞けばわかる。・・・お帰りー怜。」

 

怜は清水谷竜華に寄りかかりながら帰ってきた。

 

「あかんかった。手を抜かれてもうた。」

 

「やっぱりですか。」

 

「なぜ手を抜いたのか・・・わかりませんね。」

 

「ほんまにや。」

千里山は情報収集能力はずば抜けていたが、今回は小春が能力を使っているのではないか、特徴、欠点・・・それらを見つけることが出来ずに深読み地獄となる。

 

 

 

 

「ドラが何で来なかったんだろう?」

玄は廊下を歩いているときに呟いた。

 

ガチャン

「んー。」

 

パシュ ゴクッゴクッ

「んー。」

 

「あ、あの・・・少し避けてくれませんか?」

自分が自販機の前で飲んでいたことに気がついた玄はすぐに後ろを振り向いた。

すると先ほど対戦した小春が立っていた。

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