「えっと・・・清水の小春選手だよね?」
「あ、はい。先程は試合ありがとうございました。」
「あ、いや、こちらこそ・・・小春さんってなんか能力?ってあるの?」
「いやないです。」
「そうなんだ・・・。」
「す、座りませんか?ベンチもありますし。」
「そうだね。」
近くのベンチに腰掛け、2人の少女は語り合う。
「い、異能力・・・私嫌いなんだよね。」
「え?」
嫌いと言う言葉に玄は驚いているようだ。
「麻雀にならないからね。・・・あくまで私達は麻雀をするから・・・技術で勝負したいの。ただ私達はデジタルも否定だし・・・。」
「え?デジタルも否定なの?」
「不思議ですか?」
「不思議もなにも・・・異能力の麻雀かデジタルの確率のどちらでもないって・・・。」
「圧倒的なアナログ打ち・・・それが私達の正体。」
「アナログ?」
「そう。・・・パターンを手動で変えるの。だから私達を研究しても逆にわからなくなる。答えなんてないんだから。」
「小鍛治プロから教えてもらったの?」
「まさか・・・小学生の頃から私達が磨きあげてきた物だよ。健夜さんもアナログだけどまだデジタルと異能力に頼っている部分があるの。・・・はっきり言うと格下・・・。自分ならの麻雀を極めれば強くなると思いますよ。決勝では死ぬ気でいきますから飛ばないでくださいね。」
私はペットボトルを5本持つと控え室に戻っていった。
阿知賀の控え室に戻った玄は先程の話をチームのみんなに教えた。
「・・・だからかな。」
「監督?」
「ちょっと気になったから調べてたんだけど、癖みたいなものが色々動くんだよね。」
「どういうことですか?」
「例えばリーチをかけるときにツモ狙いだと左側を、ロン狙いだと右側の牌を見たりしてたら、今度は牌を指でなぞる動きをしたり・・・結構色々あるんだよね。だけど必ずその癖の意味合いが変わってたり、癖が無くなったり・・・故意にやってたんだ。」
「それを踏まえての・・・。」
「技術・・・。」
「くぅぅ・・・やっぱ全国は凄いや!!」
「しずのは相変わらず・・・ちょっと不安になってきた。」
「大丈夫だよ憧・・・私が言うのも何だけど相手も同じ人間・・・あなたのやり方を貫けば勝てるよ。」
(・・・鷲巣?鷲巣巌?)
牌のお姉さんことはやりは自身の情報網を使うことで鷲巣巌という昭和の怪物を特定した。
破天荒な人物でありながらも真面目な面が目立つ人物とネットでは書かれていたが、大沼プロの件もありさらに奥を調べようとする。
ただし、この事実を突き止めていたのはプロだけではなかった。
「この娘はなんだ?」
「は、鷲巣小春、鷲巣小夏、鷲巣小秋でございます。鷲巣巌の血の繋がってない孫のようです。」
「ようです?」
バン
「ひい。」
「こやつを地下につれて行け。」
「「「は!!」」」
「・・・鷲巣巌・・・死してなおも我を邪魔するか。」
兵藤和尊に目をつけられる。