本来はいない少女達   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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南場の悪夢

東場の収支は阿知賀、清澄、清水、臨海という順だった。

 

 

 

 

徹底した降り、何かを見つめるその瞳に小春以外の3人は次第に怖くなってきていた。

 

((気を抜いたら殺られる・・・!!))

 

(あ、タコスが切れたじぇ。)

 

気が緩んだ優希に悪魔からの一閃・・・。

 

 

 

 

「ロン・・・3200。」

 

「あ・・・はい。」

ロンと聞いた瞬間に満貫を覚悟した優希には安く思えた。

3200の放出とはいえ1回上がりをすればすぐに取り返すことができる。

思ってしまった・・・気がつかない。

自分が罠にハマったことに・・・気がつかない。

 

ボソ

「悪魔が誘う。」

 

 

 

 

 

次局・・・

 

 

ざわ・・・

ざわ・・・

流れが一気に小春のもとに流れ込む。

 

(なんだこれ・・・手配が・・・。)

 

(ドラが全くないよー。)

 

(力が・・・タコス力が・・・。)

消滅・・・あらゆる運が・・・消滅。

3人同時に小春を見る・・・が、先程と何も変わらない。

流れだけ。

たったそれだけ・・・いや、致命的な物の消滅。

3人は風景が変わる・・・足にはコンクリートが・・・前にはロードローラーがゆっくりと迫る。

 

逃げられない。

 

自身の体がメシメシと鈍い音を響かせながら潰れていく、擦りきれていく、最後には無くなっていく・・・精神の崩壊が始まる。

 

 

 

 

「リーチ。」

 

 

 

 

 

玄は最初に立ち直ると崩れかけたガラス製の精神を手を血だらけにしながら拾い集め、なんとか戦える状態までに直した。

玄第二の覚醒である。

周りに散らばる情報、牌の情報を眺める。

 

(近づいたら爆破して死ぬ。・・・なら。)

 

赤い・・・真っ赤に燃えている導火線・・・赤ドラを引き・・・そして手放す。

 

一瞬小春のこめかみが動いた気がした。

 

次に白を手放す。

 

今度は確実にこめかみが動く。

 

(何かの・・・何かのサイン?)

 

赤土の言葉を完全に忘れてしまっていた。

小春のブラフが・・・勝負の熱により希望の・・・勝利という蜘蛛の糸となっていた。

 

自身の点数もわからない・・・平衡感覚を完全に失う。

 

 

 

 

ニタァ

 

ゾクゾクゾク

圧倒的な悪感が玄を包み込む。

・・・いや、正確には3人を包む。

 

 

 

「ツモ・・・3000、6000。」

 

その声は機械から出る音の様でありながら、最も人間らしい、生のこもった声だった。

 

 

 

 

南場が終わると阿知賀がかろうじてプラスでおさめたが、臨海は7000近くを失い、清澄は大炎上の25000を失う。

 

 

 

 

「楽しいか?麻雀は?この麻雀は楽しいか?」

当て付け・・・玄に対しての当て付け・・・。

その姿はまさに悪魔・・・小心者と狂人の2面性の悪魔であった。

 

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