本来はいない少女達   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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姫子編 第四話 長谷川の話

地下から出るための方法として50万ペリカを給料から支払うことで外に出ることができるらしい。

ただ、それだけでは一時的である。

地下もしくはなにかしらで上層部に訴えかけることをしなければ継続的にシャバの空気は吸えない。

 

「色々な方法が有るが・・・それは人それぞれだ。」

 

「なるほど・・・。」

まず情報を得ること、地下での地位向上を目指せとも言われた。

 

「どげんしてこんなに優しくするかよ?」

 

「・・・娘よりも若い娘がこんな地下の牢獄にいるのは・・・な。」

長谷川の娘さんはどこにいるかわからない。

長谷川も知らない。

人にも色々と思うところがあるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼食を食べ終えると夕食の準備として厨房に食材を運び込み、皿洗いをする。

数百枚の食器を1枚1枚洗うため、時間がかかる。

・・・が、長谷川の話を聞いたばかりであり、不当な地下行き(会長の怒りの意味を姫子は知らないため)の八つ当たりとして仕事をした。

ちなみに真田と一緒である。

終わる頃にはシャワー室でシャワーを浴びる。(男女別のシャワー室がないため一番で使わせてもらう)

 

「1人につき石鹸液1回しか使えないなんて・・・。」

 

苦痛・・・女性には耐え難い苦痛である。

 

夕食になる。

他の班員(社員以外)は待ちに待った夕食。

1日2食の大切な1食である。

姫子達3食食べている者達にとっても夕食はありがたかった。

 

 

 

 

 

ただ・・・

 

「やっぱり・・・。」

食事は貧しい。

焼きししゃも5匹、ご飯、具の少ない味噌汁、申し訳程度の漬物・・・これに梅干しがついているか、ついていないかが社員か他の班員(以後債務者)の違い・・・。

ただし例外もいる。

 

「な!?」

 

食事をしていると1班が入ってくる。

その班長と取り巻き達の食事はステーキ、ビール、サラダ、スープ・・・山盛りの米。

 

ガタ

驚いた。

債務者と呼ばれる彼らの方が食事が良いことに・・・。

 

「座れ、鶴田。」

長谷川が声をかけてくる。

 

「地下でも勝ち組の奴なんだよアイツは。」

 

「どういうことか?」

 

「まず社員がいる班が15班、20班、25班。25班は新しく作られた班なんだよ。で、1班の班長・・・いや、大半の班長はこの2つの班と癒着している。25班は先輩である2つの班の下位・・・つまり社員の中では一番下。ドン底だ。そんなところと癒着しても利益はない。だからこの食事なのだ。」

 

「・・・改善しとうには立場を逆転させるしかなかとね。」

 

「物分かりが良くて結構。・・・俺達も考えているが、リーダーがいなかった。協力を頼むぞ。」

 

「逆転させるか。」

姫子の才能が花開く。

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