(当たりだ。)
私は確信した。
卓に着いた瞬間に常人なら倒れるほどの威圧感を3人は発していた。
「名前を教えてくれる?」
「こ、小春です。」
「小夏ー。」
「小秋っす。」
「改めて小鍛治です。よろしくお願いします。」
持ち点30000
東1局
親小夏
小秋の捨て牌で
「チー!!」
小夏いきなりの鳴き、イーピン、リャンピン、サンピンである。
(おそらく・・・降りた方が良いかな?)
小春手牌のバラけ具合から降りを選択。
(・・・山にはまだ60近くあるけど・・・。)
小秋様子見。
「ポン!!」
小夏スーピンでポン。
(降りだね。)
小秋も降りる。
この時小夏東3牌、白1牌、中1牌、ローピン、チーピン、パイピンでできていた。
小夏その時悪寒が走る。
対極にいる小鍛治からだ。
「リーチ。」
リーチ棒からおぞましい何かを感じる。
小夏、小秋、小春3人は思った。
(((本気で殺らなければ抜かれて死ぬ。)))
一瞬鈴木がそこにいるかのような錯覚を覚える。
しかしそれは幻影に過ぎない。
命を賭けた麻雀を小鍛治は知らない。
それを続けてきた狂人は小鍛治の威圧感をはね除ける。
「ツモ4000オール!!」
白2牌がそこに並んだ。
(・・・プロ雀士以上・・・おそらく私と同じところにこの年でいる。・・・異能を使っているわけでもない。純粋な実力。・・・デジタルとも違う。)
小鍛治は感じた。
3人はアナログ式・・・つまり勝つためだけの麻雀をしていることに。
この世界のプロ雀士はデジタルを好む・・・年間平均250回近くを打つプロ雀士では確率が先にいってしまい、手牌が上手く揃わないとすぐに降りてしまう人もいる。
さらに異能が加わるので一般人には勝てない。
小鍛治はその上をいく。
小鍛治は異能を察知することはできるが、異能はない。
7:3と言われる運と技術の割合だが小鍛治を研究してきたアメリカの代表はこう言った。
「小鍛治プロの麻雀は逆である。」
3:7で小鍛治は打っている。
しかし小鍛治は1:2:7と思っていた。
この2は精神状態を示し、技術で精神状態を壊滅させることで9を叩き出していた。
1が運であり、小鍛治が鷲巣並みの運があればノーテンなんて起こらないが、小鍛治の麻雀もノーテンが多数出てしまう。
それを突かれた銀メダルだが、今は自分が他に3人いるように感じた。
すでにオーラス・・・点は
小春29600
小夏37400
小秋33100
小鍛治19900
「ノーテン。」
「ノーテン。」
「ノーテン。」
「ノーテン。」
小鍛治・・・国内では高校時代から無敗だったが非公式とはいえ、敗北した。