守護者が家(リアル)にやってきた   作:へっぽこタン

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ペロロンチーノ○歳(童○)は焦っていた


ペロさんとぶくさん家の場合 いち

それはユグドラシル終了日の次の日のことだった

ぶくぶく茶釜(わたし)は、珍しく仕事も打ち合わせもなく完全フリーであった

 

「何で昨日じゃなくて、今日が休みなのかしら…」

 

先日はユグドラシルのサービス終了日であり、ギルドマスターのモモンガさんから最後だから集まりませんか?とのお誘いのメールもあった

しかし、声優の仕事が忙しく、帰宅したのも日が代わってからであり、とても行ける状況ではなかったのだ

 

「あんのエロプロデューサーが、下心満載で飲み会しましょうとか言わなければ…」

 

仮にもプロデューサーだし、誘いを断る訳にもいかなかったからなぁ… と愚痴りながら自室でコーヒーを飲んでいると、廊下から慌ただしい音をさせながら「大変だ姉ちゃ~ん」と私を呼ぶ声が聞こえた

 

(ああ、また愚弟(おとうと)が何かをやらかしたか… なんでほとんどない休みがあいつの休みと重なるんだろうなぁ…)

 

弟がこうやって来るときは大抵面倒ごとである。そう思いつつも、椅子から立ち上がりドアの前で、先日覚えたばかりのある構えを取る

その瞬間、ノックもせずにドアが急に開かれた

 

「たたた大変だ姉ちゃ…げふぅ!」

 

いつまでたってもノックするという事を覚えない弟の顎にクリーンヒット(会心の一撃)が綺麗に入ると、弟はそのまま後ろに倒れていき、動かなくなった(気絶した)。その数分後、復帰した弟曰く「三途の川の向こうで誰かが呼んでいた」らしい

 

「まったく… 何時になったらノックをするという単純な行為を覚えるのかしら… それに私の爽やかな朝を壊した罪は重い」

 

「そ、そんなことより姉ちゃん… どこでガ○ルパンチなんかを…」

 

「ああこれ?実は今度の新作ゲームの主人公がボクサーでさ?なんかその流れでスタッフさんに教えてもらって遊んでたら、偶然出来るようになった」

 

プロがいたら確実に嫉妬する、恐ろしいまでの天賦の才と身体能力であった

 

「ど、どんだけだよ姉ちゃん… え、今ボクサーが主人公の新作って言った?」

 

「言った」

 

「ま、まさか… 8月発売の…あの超大作のことだったりする?」

 

「うん、ヒロイン役」

 

「き、期待の新作だったのに…」

 

真っ白に燃え尽きる弟。期待の新作と言われる物が発売される度に、似たようなやり取りをしているのだから、いい加減学んでもよさそうなのだが…

 

「それで、何が大変なの?お金なら前の分を返してからにしてよね。そんなんだから、いつまでたっても彼女の一人も出来なくて、童○なのよ」

 

「どどどどどど童○ちゃうもん!それにそれを言うなら姉ちゃんだって」

 

「私?私はいいのよ。あなたと違って相手を選んでる側だし」

 

「くっそ、確かに姉ちゃんモテるもんなぁ…」

 

悔しいが自分(ペロロンチーノ)とは違い、確かに姉は(ぶくぶく茶釜)昔からモテモテであった。だが彼は気が付いていなかった。その性格さえ普通だったのなら、彼もかなりモテていたかもしれないということに

 

「う~ん、そういえば姉ちゃん…」

 

「何?」

 

「ずっと聞いてみたかったことなんだけど、姉ちゃんのタイプってどんなのよ?」

 

いずれピンと来る人がいれば…という感じだったから、そんなことは考えたこともなかった

 

「んーそうねぇ。あえて言うなら… そうね、モモンガさんみたいな人とかいいわよねぇ」

 

これは結構本心であった

 

「あーモモンガさんかー。確かにあの人なら俺も兄ちゃんって呼んでいいなぁ…」

 

「で?そんなことを聞きに来た訳じゃないんでしょ?何があったの?」

 

「そうだった!大変なんだよ姉ちゃん!」

 

「いいから落ち着いて話しなさい」

 

「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!俺は、自分のベッドで寝ていたと思ったら、いつのまにか隣にシャルティアが寝てたんだよ!」

 

『ドドドドドド』とかいう効果音が出ていそうな、不思議なポーズで語りだす弟

 

「は?」

 

「な… 何を言っているのかわからねーと思うが、俺もどうしてこうなったか分からなかった… 頭がどうにかなりそうだった… 催眠術だとか幻覚だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ!もっと不可解なものの片鱗を味わったぜ…」

 

「この愚弟(おとうと)は何を言ってるのかしら?エロゲのやりすぎで壊れた?」

 

「酷!って、そんなのはどうでもいいから、部屋に来てくれって!」

 

そう言うと腕を掴まれ弟の部屋まで連れていかれて…目を疑った

 

「え…?ペロロンチーノ様!ぶくぶく茶釜様!お会いしたかったでありんす!」

 

そこには本当に、再開の感動に目を潤ませる銀髪のロリBBA吸血鬼が目の前にいた

 

「え…これ幻覚じゃないの?」

 

確かに久しぶりだよな~と思いつつ、横にいた愚弟(おとうと)のほっぺたをつねる

 

「ちょ、痛いって姉ちゃん!夢じゃねーって!」

 

どうやら本当に夢ではないらしい

 

ねぇ、弟…

 

何だよ姉ちゃん

 

何でこの娘(このこ)、ゲーム内でもないのに私たちのことが分かるの?

 

そんなの知る訳ないじゃん

 

で、これ一体どうすればいいの?

 

俺に聞かれてもなぁ…

 

「お二人ともどうしたでありんすか?」

 

二人でボソボソと相談していると、シャルティアが何をしてるんだ?と不思議そうに尋ねてきた

 

「イ、イヤ、ナンデモナイヨ?え~っと、そうだシャルティア、どうしてここに?」

 

「それが… ナザリックの円形闘技場で行き遅れ(アルベド)モモンガ様の正妻争い(命の奪い合い)をしてたはずでありんすが、気が付いたらここに…」

 

((最後だからって、何やってたんだモモンガさん…))

 

完全に濡れ衣である

 

「そういえばここはどこでありんしょうか?」

 

「え?弟や、何も説明してないの?」

 

「だって、朝起きたらいきなり横に寝ているシャルティアがいて、驚いてすぐに姉ちゃんのとこに行ったし…」

 

「あ~確かに同じ目にあったら私でもそうなるかも…」

 

「ペロロンチーノ様?」

 

「おっとすまないシャルティア。ここは…」

 

シャルティアに説明をしようとした、その瞬間

 

お、お姉ちゃんここどこだろうね…

 

マーレ、あんたちょっと外に出て確かめてきなさい

 

聞き覚えのない声と聞いたことのある名前を呼ぶ聞こえたので、後ろを振り返ると

 

「「…は?」」

 

開け放たれたドアの向こうから、とても見覚えのある双子の姿が見えた

 




次回へ続く

ペロさん、実はがっかりイケメン説
姉ちゃんはしっかりしていそう
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