守護者が家(リアル)にやってきた   作:へっぽこタン

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話の流れから次はたっち・みーだと思っただろ?残念だったな、武人建御雷だよ!

うん、途中まではたっち・みーさんだったんだよ?気が付いたらあら不思議、こうなってた


武人建御雷は運命に弄ばれていた


武人建御雷さん家の場合 いち

「ダーリンただいま~」

 

「ま~た君は… ここは君の家じゃないでしょうが」

 

「も~、ダーリンったら固いんだから!ここは将来、私の家にもなるんだし別にいいでしょ?」

 

どうしてこうなった…

 

 

 

 

 

俺の名は武人建御雷 ○歳。職業はパン屋だ。趣味は武道と料理を少々

何故パン屋をやっているかというと、俺をダーリンと呼ぶクインティアさん()のクレマンティーヌちゃん(5歳)のせいである

 

 

彼女との出会いとパン屋をやる羽目になった原因はこうだった

 

 

ある日、俺は一年に一回の自分へのご褒美に、素材がかなり高いので滅多に食べれないパンを作ったのはいいが、飲み物がなく飲み物を買いに行った帰りのことだった。

家の前まで辿り着くと、うちの玄関前に、綺麗なブロンド髪をボブカットにして高そうな服を着た、どう見ても金持ちの可愛らしい少女が足を抱えて座りこんでいたんだ

 

何で金持ちの子供がこんな所に?と心配になり

 

「お嬢ちゃん、こんなところでどうしたんだ?」

 

と声をかけたんだ

すると、先日の自分の誕生日に父親に急ぎの仕事が入り

誕生日をすっぽかしたことに対する抗議に家出をしたが、その途中でお腹が減って動けなくなったということらしい。なんてベタな

 

そういえば昔の漫画にこんなシチュエーションがあったような?

というか、このご時世に金持ちの女の子が家出とか誘拐されても文句言えんぞ

 

放って置くわけにもいかず、家に連れて帰り(お姫様抱っこを所望された)警察に迷子の連絡し終え、何か食べさせる物がないかと探した所、外出する前に作っておいたパンを、彼女がじっと見ていることに気が付いた

金持ちに変な物食べさせて、後で文句言われるのは嫌だし一応嗜好品であるパンなら大丈夫か?と思って温め直して与えると、これが大好評

そして少女が余った分を、迎えにきた両親に「これ美味しいから食べてみて!」と食べさせた結果、「こんな美味い物は食べたことがない!」と大絶賛だった。お前ら金持ちのくせに普段どんなもん食べてんだよ…

 

そしてそれ以来、彼女に懐かれ、彼女の兄と両親とも懇意になったのだが

これが最大の失敗だったと、後に思い知ることになった…

 

 

彼女の父親は金持ちの中でもかなり格が上の方だったらしく、そこから「あんな旨いパンは食べたことがない」と口コミで広がり、「自分も食べてみたい」と言う金持ちが家に詰めかけることになった。素材が高価すぎるのと仕事が忙しいのを理由に断っていたら、ついには材料費と俺らにとっては高額の謝礼金を持って来る者まで現れた

人間大金を持つと、行きつく先は美食と言うが金持ちの行動力は凄いものだ…

 

あまりの依頼の多さに、「もう、これは作り方覚えて貰って、各自で作ってもらえばよくね?」と

一度、金持ち達のお抱えシェフを集めて『俺流パンの作り方講習会』を開いたのだが、誰一人として俺と同じ味のパンを再現することが出来なかった。なんでやねん

そのせいで益々評価が上がり、このままではこちらの仕事と生活と、ご近所付き合いに影響が出るのを危惧した俺は、元凶であるクインティアさんに、どうにかしてくれと頼みに行った

 

ところがどっこい、運命の女神は俺をここでも弄ぶことに余念はなかった…

なんとクインティアさんは、俺が務めている会社の会長とかどんだけーな事実が発覚し、話は混迷を増すことになった

 

簡単にまとめると

 

俺「俺このままだと、休む暇もなくて死んじゃいそうなんですが…何とかしてくれYO」

 

会長「え~、そんなこと言わずにパン作ってよ~ 会長のお願い!」

 

みたいな流れが延々と続いていた

絶対あれは「作ってくれないとクビにしちゃうぞ☆」だったぞ… 目が笑ってなかったし

 

するとそのループを見かねたのか

少し離れたところにいた、あの時助けた少女ことクレマンティーヌちゃんが

私にいい考えがある!みたいなドヤ顔をしながら、俺らの側までやってきてこう言った

 

「それなら今の仕事を辞めて、うち専属のパン屋さんになればいいのよ!」

 

よりにもよって、何てことを言い出すんだよ幼女は!

 

「おお、それはいい考えだ!」

 

お前(父親)も、それはいい考えだ!じゃ、ねーよ!一家揃って勝手に人の人生を決めるなよ!

だが、悲しいかな。所詮一般人の俺は、最終的には権力に屈してしまった…

 

 

こうやって、俺のパン職人としての人生が始まったのだった

まあ、給料は以前よりグンと上がったんだけどさ…

 

ここまでは、よくないけど、まだよかったんだ

 

数日もしないうちに、どこから漏れたのか

俺がクインティア家のお抱えパン食人になったことが周囲にバレており

 

「おい、クインティア!武人建御雷君を独り占めするなんてずりーぞー!」

 

と、俺のパンを食べたことのある金持ち共が、クインティア家に押しかけてきたらしい

その場で緊急会議が開かれ、揉めに揉めた結果

 

「じゃあ、武人建御雷君には専用の施設を作り、そこで大量生産してもらうことにしよう」

 

なんてことに決まったらしい。本人無視して何でそこに行きついた…

 

そして金持ちが皆で出資して、この店こと『武人建御雷ベーカリー』が出来たという訳だ

 

事実は小説より奇なりという諺があるが、こんな話なんて誰も信じないだろう

実際に被害?にあった俺も、未だに信じられないのだから 

理不尽のジェットコースターみたいだよなぁ…

 

 

そして今に至るという訳だ

 

 

 

 

 

 

「そういえばダーリン」

 

「な、なんだいクレマンティーヌちゃん?」

 

「もう!私のことはハニーって呼んでっていつも言ってるでしょ!」

 

そんなことしたらクインティアさん(親バカ)に殺されるわ!と心でツッコミを入れつつ

 

「ホ、ホラ君の両親が何というか…」

 

ロリコンは嫌だと必死の抵抗を試みる俺

 

「あら、そんなこと?大丈夫よダーリン。お父様もお母さまも公認の仲だから。所謂婚約者ね~」

 

あえなく撃沈

いつの間にか外堀を1つ埋められていたらしい

 

道理でこの前クインティアさんに会った時、何か生暖かい視線で見られてる気がしたんだよ!

ペロロンチーノ(友人)辺りなら、「この贅沢者!」と言って血の涙を流して殴りかかってきそうな案件だが

俺はペロロンチーノ(ロリコン)じゃない。せめて彼女があと15歳は年を取ってればなぁ…

さらに言えば逆玉であるが、別にそんなのどうでもいい

だって、金持ち相手のパン屋で儲かってるしな!

 

え?金持ち相手だからって、ボッタくってるんじゃないのかって?

とんでもない!クインティアさんのお蔭で、材料が安く手に入ってるから多額の利益が出てるんですよ!

決してボッタくりしてるわけではない…はず?

相場を知らないから何とも言えないな… しかも、値段決めてるの俺じゃなくてクレマンティーヌだし…

 

そういえば以前に一度気になり

何で俺なのか?同年代の男の子じゃダメなのか?と尋ねてみたことがあるが

 

「同年代の男は全く駄目ね~。何というの?包容力が全く足りないの。その点ダーリンは包容力も溢れているし、大人の男性って感じなのよ。それに家事も上手だしね~。これかなりポイント高いのよ?それに知ってる?ダーリンって、私達女子の中ではかなり人気があるのよ?」

 

などという返答が返ってきた。何とませた子供達でしょう

それに幼女相手にモテてるとか、そんな事実知りたくなかったよ俺…

 

それにしても、まだ人生が片手で数えられる、遊びたい盛りの男の子に包容力を求めるとか

最近の幼女は進んでいるなぁ…

 

 

それはそうとして、既に俺には退路は無いらしい

まあ、成長すれば気が変って新しい思い人が出来るだろうし

下手に突っぱねて気分を害して拗ねられても困るので、それまでは彼女に合わせてやるしかないかと早々に諦めた

何か最近物分かりがよくなってきた気がする

 

 

しかしこの十数年後、俺は彼女を舐めていたことを思い知るのは、また別の話である

 

 

 

「それでどうしたんだい、ハ、ハニー…」

 

○歳にもなって5歳児にこの台詞は恥ずかしすぎるが

それを聞いたクレマンティーヌはご機嫌になったので良しとしよう

 

「えっとね?お父様からの伝言なんだけど、1週間後の夜にパーティーをやるからそこでパンを作ってほしいらしいの」

 

不味い、それはかなり不味い…

一週間後は、我らがギルマスことモモンガさんから「ユグドラシル最終日だから集まりませんか?」とのお誘いがあったのに、何とか回避せねば…

 

「用があるからって断ることは…」

 

「無理ね~。お父様、ダーリンのパンを使って今度こそ落としてやる!とか張り切ってたし」

 

すまないモモンガさん… 俺に選択権はないようだ

 

朝にパン作って、昼にパン作って、夜もパンを作るのか、ついに俺も種族がオーバー労働だな…

同族?になった俺をモモンガさんは歓迎してくれるだろうか…

何てバカなことを色々と考えながら現実逃避をしていたら、あっという間に一週間が経過しており

当日帰宅した頃には既に0時を回っており、俺は心の中でモモンガさんに謝罪しながら睡眠をとった

 

そしてその翌日のことだった

 

この悲しみを癒そうと今日は臨時休業にしてやろうと

臨時休業の張り紙を店の入り口に張りに行こうとすると、工房の方から何やら物音がした

何か落下でもしたか?と思い見に行くと、そこには俺の作ったNPC(コキュートス)がいた

 

「お、お前は…」

 

「武人建御雷様!オ久シブリデゴザイマス!」

 

本当ならここで、感動の再開だったのだが

「そこら辺は散々やったらから巻きで!」という天の声がしたので、割愛する

 

 

 

そんなことよりも今の問題は、コキュートスをご近所さんにどう説明しようかである

 

下手したら通報されて、保健所… ん、蟲人って保健所でいいのか?

もしくは金持ちが趣味で作って、捨てたか逃げ出したかした合成獣(キマイラ)を狩る猟友会か?

うん、コキュートスの身体能力と数々のマジックアイテムを考えると、どっちも余裕で返り討ちだな…

 

ならば警察か?銃とかも効きそうにないな…

じゃあ軍隊か?ロケランや戦車砲でも余裕で弾き返しそうだ

さすがにアーコロジー内で化学兵器とか使わないだろうし、なんだ無敵じゃん…

 

って、違うそうじゃない!と思考を元に戻そうとするが

そういう時に限って、余計に混乱する原因がどこからともなくやって来るものである

 

「ダ~リンおはよ~。遊びにきたよ~。何この大きな置物は?魔除けの置物?」

 

そう言いながら、ペタペタとコキュートスを触るクレマンティーヌ嬢

 

「や、やあ、ハニー今日はどうしたんだい?」

 

「ダーリン?ハニー?モシヤコノ方ハ、武人建御雷様ノ伴侶ナノデスカ!」

 

「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」

 

混乱はまだまだ続きそうだった




武人建御雷さんは、最初は花屋だったけど、次の話の関係上パン屋に
クレマンさんは、最初は花のJKだったけど、それだと普通なので園児に

武人建御雷さんは、体操のお兄さんみたいに爽やかな感じで、幼女にモテモテなイメージ
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