学園アイドル   作:茜寧々

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第二話 アイドルの道は果てなく遠い

「ふああ・・・」

教室の中、私はついぼんやりとしてしまった。

最近、宝条プロに所属したてで慣れない事があって大変だからなあ・・・。

「ヤッホー、星奈!」

後ろの席にいる真純が、元気に話しかけてきた。

「星奈、日本史のテスト何点だった?」

「え? 六十二点だったけど・・・」

「私は九十点。アイドルになったのだから、更に勉強しないと成績キープは出来ないわよ!」

「う・・・、伊織と詩織は何点だったの?」

「二人とも四十五点だって」

下には下がいたか・・・。でも、真純の言うとおりかも。まだレッスンしかしてないけど。

 

 

○数日後○

 

 

私達神風エンジェルガールズメンバーは、宝条プロに集合している。

「はい、皆さん、今日から一か月、メンバー一同でアイドル育成合宿をしてもらいます」

静かながらも力の入った声でプロデューサーが言った。

「えええ!?」

皆驚いた声だ。

「あたし、こんな子達と一緒にいるのは嫌だから」

戸塚さんが不満そうに言った。

「結束を固めるために、共同生活をしてもらいます。泊まる所は、事務所の裏にある宿舎です。あそこで衣食住の面倒は見ます。まず今日は、スケジュール表にもある通りボーカルレッスンと撮影を行います。早く着替えて集合して下さい」

そう言うと、宝条プロデューサーはドアから出て行った。

 

 

○レッスン室○

 

 

レッスン室には、神風エンジェルガールズの楽曲『大志と希望』が流れている。

「皆、この曲でお客さんを楽しませるのよ。そのためにも、発声練習、頑張って!」

講師の大きな声が響いてくる。

朝早く起きて事務所に来ているからか、正直言ってまだ眠い。他の人達も、皆がそうみたいだ。

「はいっ!」

アイドルなのだからこれしき、と自分に言い聞かせる。

「あ~♪ あ~♪ あ~♪」

「もうちょっと力強く!」

「あ~♪ あ~♪ あ~♪」

「もう少しお願い!」

休憩も入れて、数時間程ボーカルレッスンを行った。

「まだまだって所ね。でも、時間はあるから、こつこつ努力して成長していって!」

講師が、物足りなさそうに言った。

 

 

○撮影スタジオ○

 

 

今から、神風エンジェルガールズをPRする為の資料写真を撮影するのだ。

「カメラマンの倉持です! よろしく!」

快活というか暑苦しそうな感じの若い男性のカメラマンだ。

「じゃ、倉持さん、よろしくね」

「はい。まずは姫子ちゃん、お願いします」

カメラの前に立った戸塚さんは、むすっとした、機嫌の悪そうな顔だ。

「・・・・もうちょっとカメラの方向いて、笑顔笑顔」

カメラ目線になったのはいいが、笑顔とは言い難い作り笑いだった。

「倉持さん、すみません。笑った顔は、凄く可愛いのですが・・・」

「い、いえ、気を落とさないで下さい。次、詩織ちゃん」

詩織は、私が不安になるくらい可愛い笑顔を振りまいていた。

「はい、いいよ、うん、すごく素敵!」

カメラマンは、嬉しそうな声を出した。しかし。

「うーん、とてもいいんだけど、アイドルなんだから、もう少し色気とかそういうのも減らして欲しいなー」

詩織は、少し調子に乗りすぎていたみたいだ。

「あっ、はい」

伊織と真純と私は、緊張が表れていて笑顔があまり出来ていなかった。

そして、最後のメンバー集合写真。自慢じゃないが、私、真純、詩織、伊織四人はプライベートでも仲が良い為、まあ連帯感があった。しかし、戸塚さんはまだ知り合ったばかりで、仲良くなってないから、一人浮いた感じだと、カメラマンや宝条プロデューサーに言われた。

慣れない事も多いし、何かますます不安になってきた。

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