戦姫絶唱シンフォギア×仮面ライダーゴースト・歌姫を守る魂   作:にゃはっふー

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月光魂 響が持つガングニールの欠片、未来が纏う神獣鏡、ハヤトの持つ孤独の中でも彷徨い続けた魂が、光り輝き、姿を変え、融合した真の眼魂。
日だまりの反対のように、月明かりのような光を纏い、だが夜を朝日に変えるほどの輝きを秘めた力を持つ。


第12話・蘇り、結ぶ魂

 海から浮上する島を見ながら 彼はいまノイズの群れを倒していた。

 ノイズの群れを片づける中で、静かに気配を探る。

 

「やっぱりこの島、五行眼魂使って浮いてるな・・・ってか、ホント、なにがどうなってるんだ?」

 

 よく分からずに飛び出したため、正直何も分からない。

 しばらくしたら島も浮上すると言う、正直よく分からない中で、

 

「デス!!」

「っと、なんだ」

 

 爪のようなガントレットで受け止める鎌、緑の鎌を持つ金髪の装者を見ながら、ん?と首を傾げる。

 

「誰だ君」

「お前、喋られるデス!?」

「まあいい、とりあえずこの状況はまずいんだが、とりあえずこの施設破壊するか」

「そんなこと、させないデス」

「そうかい」

 

『シッカリミテロ!! シッカリミテロ!! デッドブレイク! 覚悟!! メ・チャ・ク・チャゴースト!! 死線、激戦、爆進ソォル!!』

 

 その瞬間、銀色の光が翼のように広がり、両腕に金色の光の爪が備わる。

 その威圧に、険しい顔で鎌を構えるが、

 

「おせぇ!!」

 

 紫の閃光が緑の装者を斬り、倒すのは一瞬だった。

 

 

 

「でどうすんのこの子」

 

 とりあえず、気絶しているだけのその子、おーいと話しかけたりと、状況がいまいち分からない。

 とりあえず変身を解き、その子を抱える。

 すると、

 

「ハヤト!!」

「切ちゃん!!」

「響と、その子はだれ?」

 

 

 

 やっと彼、神代ハヤトは状況を理解する。

 いま切歌と言う少女も目を覚ますが、まだ戦うかのように睨んでくるが、イガリマは取り上げている。

 

「それでフロンティアか? 本当に月の落下が止まるのか? 俺には迫ってるとしか見えないぞ」

「どういうことデスか・・・」

「ほら」

 

 よく見ろと言わんばかりに、様子がおかしい。月が妙に近く感じる。

 それはいまいるフロンティアと言う施設が浮上しているとの同じように、接近しているかのように見えている。

 

「ま、まさかドクター・・・そんな」

「やっぱり、ドクターのやり方じゃ、世界を救うことはできないんだよ切ちゃん」

「デスけど、このままじゃ」

「・・・ところで君、魂二つある?」

「デス?」

 

 ハヤトがそんなことを言い、調を見る。言われた本人はえっと言う顔でハヤトを見る。

 

「俺はゴーストだ、聞こえてるだろ、いまの状況はあんたの方がわかりやすい、少し表に出てくれないか? 了子さん」

「えっ!?」

 

 そう言われた瞬間、調ががくんと少し体制を崩すが、すぐに身体を支えて、ため息をつく。

 

「さすが亡霊ね、魂の存在と言うより、記憶の上書きがフィーネの正体なのに」

「デス・・・」

 

 息をのむ切歌だが、フィーネはああ気にするなと言う。

 

「一応身体を借りてるだけよ、すぐに返すと、いまの会話も聞こえてるわ」

「えっ、し、調がフィーネ!? 私じゃなくって」

「ああ、そうね。あの時、力使ったわね。その時で勘違いしてるのね貴方」

「デ、デスぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」

 

 驚く切歌だが、響が嬉しそうに調を見る。

 

「了子さん!?」

「貴方も変わらないわね・・・はあ、それと、このままだと色々危険よ」

「マジか」

「せっかく出てきたから、用件だけ言うわ。私はもう表に出る気はないわ、後は貴方達ががんばりなさい。亡霊も、生き返るか死ぬかはっきりするのね」

「ハヤトはずっといますよ、それよりいまどうなってるんですか!?」

 

 どうもフロンティアがネフィリムの操作でいま月の落下か速まり、いまも尚危険な状況下らしい。

 そしてそれを止めたいのなら、

 

「立花響、急いで中枢部へ急ぎなさい。五行眼魂って言う力が使われているのなら、彼なら分かるはずよ」

「はい、わかりました」

「っていうか、響はいま」

「バカね、そのマリアって女性がガングニールを持っているのなら、それを使いなさい、必ず使えるから」

「それでいいのか」

「それじゃ、急いでいきましょう!!」

「まっ、待ってください!! 私も止めに行きますデス」

「そうね、この子もそう言うでしょう。それじゃ、神代ハヤト、急ぎなさい」

「ああ」

 

 そして前に出て、先を歩く際、響達に、

 

「立花響」

「はい?」

「気を付けなさい、ああいうタイプは、色々な子に好かれるから、手を出すなら早めにしないと、奪われるわよ」

「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!?」

「じゃ、急ぎなさい、恋する乙女達。貴方達もあれはおすすめだから、奪うならいまのうちよ」

 

 そう言って意識を返して、装者二人と、響はハヤトのあとを追う。

 

 

 

 全てがいま明かされる、人類の救済はウェル博士により歪められ、いま彼の暴走が世界を危機に追いつめる。

 そしてそれをナスターシャ教授が止めようとするが、それを止めるために、彼女の居る施設を切り離そうとする。

 マリア達では力が足りず、ウェル博士の暴走を止めるため、ウェル博士に槍を向けるが、

 

「相変わらずだな」

 

 目の前でそれを止め、撃槍ガングニールへと纏う響に呆れる。

 それに二人の装者も驚いているが、

 

「誰も死なせないさ、俺も響も」

「そんなきれい事・・・」

「やり遂げてやるぜ、ハーツ魂!!」

 

『開眼! ハーツ!!』『スタート覚悟!! ガンガンゴースト!!』

 

「命・・・駆けるぜ!!」

 

 ノイズが迫る響達をかばうハーツ、ひっと怯えるウェル博士。

 

「ま、まだだ、まだ僕には五行眼魂が、この力が」

「悪いが、それは俺の魂だ!!」

 

 その力へと、フロンティアへと向ける。その時、五つのパーカーが現れる。

 

「!? バカな、それは僕の、僕が英雄になるための力だ!!」

「俺が求めたのは英雄になる力じゃない、英雄と、共に戦う力だ!!」

『よく言った!!』

「!?」

 

 その時、外から何人か、パーカーが入り込み、エネルギーの周り、五行眼魂の周りへと集まる。

 そのパーカーの五つに、覚えがある。

 

「なんで」

『話は後だ、いまは』

『ここの施設と同調した五行眼魂を取り出すのが、先決です』

『それと、切り取られた施設の人は、我らと心結びし者達が側にいる』

 

 それを聞いて、マリア、切歌、調が顔を上げた。

 それに15人、彼らに静かに叫ぶ。

 

「なら力を貸してくれ、英雄眼魂」

『応ッ』

 

 フロンティアの中、組み込まれた五行眼魂が現れ、彼の手元に現れる。

 それにウェル博士は信じられない顔をするが、全員が睨むと、すぐにその場から逃げ出す。

 それと共に、司令や緒川さんも来てくれたが、通信が響く。

 

『みなさん』

「マム!?」

「マム無事デスか!?」

『ええ、彼らのおかげで・・・』

『それはいい、早くこの事態の止めなければ』

 

 知らない男性の声が響き、三人は驚くが、15人の英雄達を見ながら、静かに、

 

「俺達戦えるのは外のノイズを倒す、そっちは任せていいですか」

『問題ないよ、ハーツ。外で会おう』

『いま施設を元の位置に戻す、すぐに終わらせる』

 

 そしていまフロンティアの機能を使い、自分達を排除しようとするウェル博士。それを止めるために、外に出てネフィリムの心臓を破壊しなきゃいけないらしい。

 それを聞き、装者達は急いで外に出る。

 

 

 

「クリス、翼さん、奏さん」

「神代・・・ハヤト!?」

「お前、やっぱりまだ生きてたのか」

「ハヤト!!」

 

 ソロモンの杖を取り戻したクリスを見ながら、15人の眼魂と五行眼魂を持ついま、彼らの前に、ネフィリムが現れる。

 

「向こうさんが来てくれたと言うことか?」

「そう言うことらしいな」

「みんな、準備はいい!?」

「それはこっちのセリフデス」

「こっちは万端」

「・・・俺は無論」

『行くぞ、異世界の友よ』

「応、力借りるぜ」

「え!?」

 

 一人、地面から突如現れるネフィリムに飛び込む戦士、その手には、

 

『ムサシ・決闘! ズバッと!超剣豪!!』

 

「行きますムサシさん!!」

「武蔵!? 宮本武蔵か!?」

『貴殿も使えますよ、使いますか?』

「本当か!? 頼む力貸してくれ」

『ええ』

「って、奏さん!?」

 

『運命! 曲名! ジャジャジャジャーン!!』

 

「おお、これってベートーベンか!? 槍もあるし、助かるぜっ。行くぜウルバイク」

「ちょっ、奏達!?」

「私達も行くぞ!!」

 

 周りのノイズを討ち、接近するハーツ。ウルバイクに乗り、駆け抜け、音の衝撃波を槍に纏い、放つ奏。

 それに弾丸や、各々の技を放つ中、奏とハヤトはお互いを見る。

 

「ハヤト、ここは」

「俺らの番」

 

『百発!百中!ズキューン!バキューン!』

 

『ピラミットは三角!王家の資格!』

 

「ビリーザキットとツタンカーメン!?」

 

 槍を振るうとピラミットを作りだし、ネフィリムを閉じこめ、そこにチョーガンガンセイバーと例の斧銃を取り出し乱射する。

 

「これで」

「まだよ!!」

 

 その言葉に、煙の中からの攻撃を避ける。

 声がした場所を見て、全員が集まる。

 そこには、

 

「「マリア」」

「貴方達は・・・」

 

 その時、15人の英雄眼魂が現れ、それに微笑む一人の男性。

 

「俺の名前は天空寺タケル、仮面ライダーゴースト」

「仮面ライダーゴースト!? それじゃ」

「ああ、俺は深海マコト、仮面ライダースペクターだ。この世界には借りがあると言われて、急いで駆けつけた」

「私はアラン、仮面ライダーネクロム。君達に力を貸させて欲しい」

 

 それを言われ黙り込む。彼らの世界を救うため、ハヤトはゴーストになり、現在に至る。

 だが、

 

「いいんですか!? ありがとうございます」

「それじゃ、力貸してくれ、タケルさん」

 

 当本人らは気にせずそう言い、翼、奏、クリスは苦笑する。

 そして、

 

『立花響、君の繋げる力を使い、君達の力をつなぎ合わせるんだ』

「ムサシ」

「ムサシさんですね、分かりました!! シンフォギアの方は任せてください!!」

「なら、眼魂組は」

「その時間稼ぎだ」

 

 三人は眼魂を取り出し、スイッチを押す。

 

『ムゲン進化!』『ダイブ・トゥ・ディープ』『イエッサー』『カモン・アイ!!』

 

「「「「変身!!」」」」

 

 その時、火球が迫るが、無数のパーカーがはじき、そして15の英雄と、四人の戦士と装者が現れ、各々の武器を構える。

 

「命、燃やすぜ!!」

「俺の生き様、見せてやる!!」

「心の叫びを聞け!!」

「魂借りるぜ!!」

「命駆ける!!」

 

 そして飛び出す彼らに、ネフィリムは切り刻まれる。

 装者達もまた、その聖遺物の力を解放して、その一撃が放たれていく。マリアもまた、聖遺物を纏っていた。

 チョーガンガンセイバーを振り回し、斧と一つにする時、先ほど切歌を一撃で仕留めた状態へと代わり、剣が鳴り響く。

 

大大剣星刃(ダイタイケンセイバー)

 

『イノチダイカイガン・シンネンインパクト』

 

 斬撃を飛ばし、強力な弾丸が撃ち込まれる中、様子がおかしい。

 熱エネルギーが強まり、それを見て、

 

「どうやら自爆する気らしいぞ!?」

「野郎、面倒な」

「任せろ」

 

 クリスの考えで、ソロモンの杖を使い、ノイズが保管されている、宝物庫へとネフィリムを押し込み、爆発させることにする。

 それにネフィリムは入れ込むことが出来たが、その時、鞭のようなものがマリアへとからみつく。

 

「ちっ、行くぞ」

「待ってハヤト!!」

 

 それを見た瞬間、彼ら、仮面ライダー達は躊躇無く、先に宝物庫に入り込み、周りのノイズをなぎ払いながら、ネフィリムの根本を切り落とそうとする。

 装者達はマリアの側に近づき、マリアは何か言う前に起きたことに驚いていた。

 

「彼らは・・・」

「ハヤトらしいや、考える前に、マリアさん助けようとして・・・」

 

 響はそれに微笑む。

 だが、それに続くのは、仮面ライダーと言う戦士達。

 

「まだまだ行くぜみなさん!!」

『次はワッシゼヨ』

 

 リョウマを始めとした15人の英雄の力を振るい出す、その様子に負けずと、装者達も飛ばす。

 だがネフィリムは辺りのノイズを飲み込み始める。

 そしてなにより、もう一つの出口の側に、それは立つ。

 

「最後まで邪魔する気か!?」

「まだだ、まだ終わってたまるかよ!!」

 

 ハヤトは叫び、拳を握りしめて、それを見る。

 その時、ゴーストは光を見た。輝く、無限の可能性を、

 

「それは、少し待って」

「えっ」

「はっ」

 

 眼の紋章を描く瞬間、ハヤトの手に、一つの眼魂が握られている。そこから、

 

「すげぇ力を感じる、これは」

『強く、優しい魂を感じる。彼女と共に、我らも力を貸そう、五行眼魂よ、お前達も力を貸せ!!』

 

 ムサシの一声に、五行もパーカー姿で現れる。

 マリアはその言葉に、一瞬、ある少女がよぎる。

 

「まさか」

 

『歌姫魂・歌姫、綺羅姫、奇跡の担い手セレナーデ』

 

 白銀の優しい光を纏うと共に、全てのパーカー達に姿形が与えられている。

 その奇跡を見ながら、その光に覚えがあるマリアが呟く。

 

「セレナ・・・」

「行くぜ、全員合わせろ」

 

 その言葉に、マリア達は全員意識を集中して、飛び立つ。

 

「貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

『チョームゲンダイカイガン!! 全員大々集合!!、オメガフュージョン!!』

 

 光の一閃がネフィリムを貫き、地上へと降り立つ。

 

 全員がその瞬間、変身などが解けてしまうが、まだ入り口が閉じていない。

 

「まずいぞ」

 

 誰かがそう言うが、響とハヤトは、

 

「「大丈夫」」

 

 そう言った瞬間、潜水艦が現れ、未来が駆けつけてソロモンの杖を握りしめ、空へと投げる。

 

 それが全てを終わらせる。きっかけだった。

 

 

 

 爆発が異次元空間で起きるのを確認してから、はあとため息を吐く。

 

「全員無事か」

「まったくお前さんは」

 

 そう言って現れたのは、

 

「オッチャン」

「仙人」

「やっぱりなんなの扱いの違い!?」

 

 そう言う中で、潜水艦からナスターシャ教授を背負った、お坊さんが現れる。

 

「タケル殿~異世界の方々~ご無事ですか~」

「マム!?」

「車椅子が壊れてから、この人に背負ってもらってます」

 

 他にも何人かタケルに近づく者達、装者達もナスターシャ教授に集まり、司令も集まり出す。

 仙人はマジマジとハヤトを見る。

 

「やはりおぬし、タケルと同じ奇跡の奇跡、大逆転を起こしたようじゃな」

「タケルさんと?」

「俺と?」

「そうじゃ、タケルは一度、眼魂が砕け、消滅するはずが、ムゲンゴースト眼魂という奇跡で蘇った。そしてお前さんも」

「月光眼魂か」

 

 それを取り出す瞬間、それが震え出す。

 突如英雄、五行眼魂が空へと飛び上がり、何かが起きる。

 

「なんだ!!?」

「こ、これはまさか!!? いや、まさかまさかの、超超超超超、奇跡だと言うのか!?」

 

 仙人が驚きながら空を見る。そこに浮かび上がるのは大きな眼だった。

 それを見て弦十郎も叫ぶ。

 

「これはいったい!?」

「いま神代ハヤトの肉体は、完全に鉱石、聖遺物と化して、人体へと変化するエネルギーの固まりに成り果てている!! だが、逆に言えば、それは肉体が無い魂の器にもなると言うことでもある」

「!? それはつまり」

「ハヤトが生き返る・・・」

 

 響がそう呟くと、全員がハヤトを見る。

 だが暴風のように、エネルギーがまき散らし、荒れに荒れている。

 

「こ、これは!?」

「オッチャン殿!? 前の時とは、いささか違いますぞ!!」

「あの時はまだグレートアイへと接触は妨害も何もなかった、だがいまは偶然だ!! 偶然、異世界、異次元空間の超爆発、15の英雄眼魂、そして世界の理、五行眼魂。それらの偶然が噛み合わさり、まさに偶然にも、グレートアイへの入り口が開かれ要している!!」

「それって、タケルが生き返る!?」

 

 タケルさんの知り合いがタケルを見る。だが、

 

「待って!! この世界なら、彼が、神代くんが生き返るべきだ」

「何を言っているんだタケル!! お前はもう期限が無いんだぞ!!」

「それに彼の場合」

「いや、神代ハヤトの肉体は、いまは人体創造のエネルギーへと変わっている。魂だけでもあれば、グレートアイが魂だけでも、そのエネルギーを使えば生き返らせることは可能だ!!」

 

 仙人がキリッと言う擬音が付くぐらいに宣言する。

 それに装者達はハヤトを見る。タケルもまた、

 

「なら君が願いを叶えるべきだ、神代くん」

 

 そう言って、彼の肩に触れた。

 その時、タケルは目を見開いた。

 

「・・・君は」

「・・・俺は」

「ハヤト!!」

 

 風の所為でその場に座り込む一同、だが響は嬉しそうな顔でハヤトを見る。

 だけど、その顔が優れないハヤト。

 

「ハヤト・・・」

「神代・・・ううん、ハヤトくん」

 

 タケルが静かに、

 

「君は、君が決めるんだ」

「タケルさん」

「俺はなにも言わない、ただし、逃げちゃダメだよ」

「・・・」

 

 そしてしばらくして、彼は飛ぶ。

 その様子に全員が疑問に思うが、マコトが気づく。

 

「待て、魂があれば生き返る!? ということですか」

「あっ、ああ、魂が眼魂にあれば」

「まさか!? タケル!!」

「彼がそれでいいのなら、俺は構わない」

 

 眼の中に入っていくハヤト、それに全員が困惑する。

 

「た、タケルさん? いったいどういう」

 

 眼鏡をかけた人と、もう一人同じ服装の人がナスターシャ教授を支えながら、坊主の方がまさかと叫ぶ。

 

「まさか、この異世界の方に、眼魂の中に、魂が込められた方がおられると言うことですか!?」

「まさかタケルさん!? あの人は私のように」

「カノンのように、自分ではなく、その子を」

「・・・えっ」

 

 

 

 真っ白な空間の中、一人の少女とハヤトは言い争っていた。

 

「いいから、君が願うんだ」

「ダメです!! それは貴方が完全に生き返ることができなくなるってことじゃないですか!!」

「それでも、俺は・・・グレートアイ!! 俺の願いはただ一つ」

「ハヤトさん・・・」

「この子を、セレナ・カデンツァヴァナ・イブを、俺の肉体、ガングニールの力で、普通の女の子として、生き返らせてくれ!!」

 

 そして世界は光に包まれる・・・

 

 

 

 全てが終わり、セレナが医務室へと運ばれる中、彼は夕焼けを眺めていた。

 姿を消したままだが、

 

「タケルさん」

 

 同じ存在同士、同じように夕焼けを見る。

 

「俺もそうだった、自分が生き返るよりも先に、カノンちゃんをって思ったよ」

「後悔しましたか?」

「ううん、だけど、御成達を悲しませたことは反省してるよ」

 

 そう言い合う中、ハヤトは少しして立ち上がる。

 

「俺は、元は男の身体だから、嫌じゃないかなって思って落ち込んでますよ」

「あっははは・・・それもそうだね」

「だけど、やっぱ、俺は眼魂の中にいる、あの子の存在を知った時から、考えてましたから・・・後悔してません」

 

 そう言った後、彼は前を向いて、そしてタケルを見る。

 

「君は諦めちゃダメだよ、君を思う人達のために、まだ君の魂がある。魂には無限の可能性がある、だから信じるんだ、この世界に、まだ生き返る手段があるって」

「・・・響達は許してくれるだろうか」

「許してくれるよ、きっと」

「・・・なら、あんたも生き返れよ、タケルさん」

「ああ、今度はお互い、生き返って会おう!!」

 

 そして全てが本当に終わりを告げた。




 全てが終わり、響に誤りに行く。だが響は、

「じゃ、代わりに」

 そっと静かに抱きついてきて、

「もう離れないでね、ハヤト・・・」
「・・・響・・・」

 静かに抱きしめ合う中、それでも彼はまだ生き返っていない。

「しっかしまあ」

 その様子をモニター越しで見る一同は、静かに、

「家でやって欲しいな、若人達は・・・はあ」

 そう言って、苦笑する。
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