戦姫絶唱シンフォギア×仮面ライダーゴースト・歌姫を守る魂 作:にゃはっふー
ガングニール魂、金色の荒ぶる獣のようなパーカーで、腕を覆うほどの鋭い爪や刃があり、足にも刃がついていたり、触れただけで人を傷付ける矛そのもの。
仙人曰く、使ってはいけない眼魂。
使えばどうなるか、彼は知っている。
小さい頃だった。
ただ幼稚園から面倒を見る機会があり、たまたま会う機会が多かった。
家族ぐるみの機会もあり、三人は仲のいい幼なじみとして育っていた。
響、未来、大切な幼なじみ。
また会い、話すために生き返るはずだった。
だけど、俺は死んだ。
「ぐっ・・・ツッ」
体を起こすが、半身起こすだけで激痛が走る。いまの状態では誰かに見られる可能性があるため、人気のない場所で休んでいた。
正直、痛みで眠ることもできない。
「ガングニール魂・・・ここまで、か・・・」
そう言いながら、その眼魂を見る。
金色の、刃のような感覚を感じる眼魂。
初めて使ったときは気絶した記憶が思い返す。
「・・・」
そして知った。自分はもう、
「・・・俺の命は、もう・・・」
リディアン地下施設で、バイクをいじる翼。
その顔は優れず、黙々とバイクをいじる。
「翼」
その言葉に体を震わせ、振り返らず、返事をする。
「なにかようか奏」
「・・・彼奴は何者だ」
モニターで見た、翼は明らかに、顔を見た。
そして翼から想像できないほどの動揺も見た。その後、彼女はけして誰にも話さずにいまにいたる。
響も心配していたが、問題ないの一方通行。
だが、それでもわかったことがある。
「彼奴から生命反応が無かったことと、ゴーストとか言うこととか、色々関係あるのか?」
「・・・」
「・・・だーーーー翼!!」
生命反応が無く、未知のエネルギー生命体。ノイズにかわる謎の存在だが、彼は敵ではないと翼は言った。
そう、翼は知っている。聞き出さなければいけないのだが、
「・・・」
無理矢理振り向かせると、いまにも泣き出しそうな顔の翼がそこにいた。
それを見て、奏は黙り込む。
翼自身、何を見たか分からないが、彼女には受け入れがたいものだったのはわかるからだ。
「かなで・・・」
弱々しく呟き、だきついてくる翼。
それを撫でながら、静かに考える。
「・・・頼む、彼奴は何者か、教えてくれ。でないとなにも、できないんだよ」
「・・・」
そう言われ、体が震えている。
そして、
「彼は・・・」
その言葉に、奏も絶句した。
「何時間経ったか、わっかんねぇ・・・」
やっと自由に動けるようになり、身体が消えてるか確認するために、町に出てきたが、誰もいない。
往来のど真ん中、町から人という人がいない。
何がどうなってるんだろうと、ゴミ箱などで新聞見ると、
「・・・お偉いさんの事故死? まあ関係・・・ノイズか」
気配を感じて、ウルバイクを呼び出す。すぐに走り出して向かう。
その時、ふとっ考える。
またあの子達と、響と出会う可能性。
それでも、
「俺はハーツ、ゴーストだ・・・命、爆ぜるぜ!!」
バイクを走らせていると、海面を走ることになるが、ウルバイクにとってそこも道であり問題ない。
橋には車が何台か走っていて、そのすぐ側にノイズの反応がある。
「車を襲う? また意志持ったノイズ!?」
彼からすればどうなっているかわからないが、やることは一つ。
ノイズと戦う、それがゴーストになった理由だ。
「変身」
『水魂』『ミズ・見ずに活躍、披露だぜ!!』
突如現れ、すぐにベルトのハンドルを引く。
『ダイカイガン・ミズ・オオメダマ』
海面でバイクをスピンさせ、それが早まると共に、大波となり、橋を飲み込んだ。
それに全員驚き、車が止まるが、ノイズが海水の中で飲まれ、消える。
フードを外しながら、車を見ると、
「貴方は・・・」
風鳴翼がバイクに乗り、こちらを見ている。響も車の中に、了子?さんという方と共にいる。
響に聞こえないほどの声で、静かに、
「まだノイズは潜んでる、構えろ」
「!?」
ノイズがまだ出てくるが、その言葉にバイクを走らせ、側に来る。
「お願い、いま大事なものを私達の基地に輸送中なの。力を貸して」
「・・・わかった」
そう言って、いまは揃ってバイクを走らせることにする。色々思うことがあるが、基本彼女たちは日本政府の組織だ、信用できる。
インカムで話をしているが、その様子に、
「響には」
「・・・他の人には、伝えた・・・」
苦しげに言うが、それだけならいい。
「なら行くぞ、援護する。撃ちもらしを頼む」
「わかった」
ガンモードにしたチョーガンガンセイバーと共に走る。
ノイズが次々と出てくるが、それを粉砕している二人。
だが巨大なノイズも出てくる中で、車が別の移動した。
「これは」
「指示で移動先をかえた、大丈夫、彼女も戦えるし、我々も急ぐ」
「・・・響はもう、戦力の勘定に入ってるのか」
その言葉に肩が振るえた。
それを咎めることは出来ないだろう。ノイズは倒せる人物が限られている。
「すまない・・・」
「・・・」
悲しそうにこちらを見る風鳴。誤ったのは、彼女の立場を考えていなかった。
それでも、悲しそうに、こちらを見ている。
「とっとと終わらして、響のもととに俺は出向く」
「わかった、殿は任せろ」
「いや、俺から離れろ」
『炎魂』『ホノオ・炎で吹っ飛べ爆裂だ!!』
「命爆ぜるぜ!!」
爆炎が巻きあがり、ノイズを一掃する。
ノイズを倒しきり、急いでウルバイクに乗り、急ぐ二人。
戦いの中、翼のは大破してしまったからだが、
「「!?」」
突如光りが響達がいる場所から放たれる、なにか嫌な予感がするため、速く走らせた。
「響!?」
響は剣のようなものを持ち、黒い何かに覆われていた。
獣のような咆哮を放ちながら、剣を構えている。
「なんだあれは」
「完全聖遺物デュランダル!? なぜ立花が」
「このままじゃまずい!?」
明らかに正気じゃない響を見て、ある眼魂を取り出す。
それに翼ははっとなり叫ぶ。
「ダメ!?」
『ガングニール・撃槍!! 裂槍!! 貫く決意!!』
「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
二人の雄叫びが轟く中、光りと光りがぶつかり合う。
その余波だけで、翼は近づけず、静観するしかなかった。
「バカな、立花はともかく、彼のは聖遺物ではないのか!?」
ぶつかり合う刃の中、彼の身体に異変が起きる。
光りの閃光が走り、彼が苦しそうに歯を食いしばる。
「くっ、ひび、き・・・」
その剣を握りしめ、静かに、
「命、爆ぜろ!!」
『ダイカイガン・ガングニール・オメガドライブ!!』
その瞬間、光の閃光が放たれた。
その場に崩れる二人。その中心はクレーターができていて、フードが外れて素顔を逸らす。
それに弦十郎、彼と共にいた奏は驚愕し、息をのむ。
「神代・・・ハヤト・・・」
「なん、で・・・」
「響・・・」
彼は倒れている響の様子を見る。
気絶しているだけで、それにほっとするが、身体がふらつきながら、その身体が一瞬透けた。
「まだだ!! まだ消えるわけには」
「もうよせハヤト!!」
その瞬間、仙人もまた全員の前に姿を現せる。
全員が警戒する中でも無視して、仙人はハヤトに叫ぶ。
「その眼魂は本来の用途と違う!! たまたま眼魂の形になった異物そのものだ。お前の魂を入れた眼魂が壊れれば、お前は消滅するぞ」
「なっ・・・」
「このまま本当に死ぬつもりか!?」
それに全員が驚き、仙人を見るが、ハヤトは、
「俺はもう死んでるんだ!! もう期限もなにも過ぎてるんだっ、いい加減にしてくれ仙人」
「いい加減にするのはお前さんじゃ!! 本当は」
「俺の身体は傷さえ塞げば生きかえさせられたんだろ!?」
「!?」
仙人が驚き、驚愕する。
だがそれに静かに首を振る。
「だけど知っている、あんたが想定していない事態が起きて、それもできないこと、俺が生き返られない可能性がことを、知っている」
「なん、だと・・・お前さん、まさか知ってて諦めたのか!?」
その言葉に、静かに首を振る。
「諦めたんじゃない、決心したんだ・・・俺はゴースト、ノイズを倒す、亡霊として命を爆発させる・・・それが、俺が選んだ俺の命だ」
「・・・ハヤト・・・」
その瞬間、ウルバイクが動き、その場に乗り、去っていく。
止めようとしたが、翼はすぐに動けず、仙人はその様子を見る。
「馬鹿者が・・・」
「あんたは知っているのか」
弦十郎は睨みながら、仙人を見る。仙人は静かに考え込みながら、弦十郎達を見る。
「ワシは仙人、神代ハヤトをゴースト、仮面ライダーハーツにかえたもんだ」
「ゴースト? 彼はいま幽霊ということか」
「少し違うが、だいたいは・・・半死半生の状態だ」
その言葉に奏達は驚く。それは、
「それは半分生きてるのか!?」
「・・・ああ」
下を向きながらの答えに、全員が疑問に思う。
弦十郎だけが言葉の意味を知りながら、険しい顔で見ていた。
「・・・いま彼の状態はどうなってるんだ」
「・・・」
眼魂、魂を入れる器。そして身体を保存するカプセルがある。
異世界の人間である仙人は、ある計画の保険のため、英雄の魂が込められた眼魂。英雄眼魂が必要不可欠だった。
なるべく早く、手に入れなければいけなかった。そのために、数多くの次元に目を付けて動いた。
そして、ほぼ即死と言う状態でありながら、強い魂の輝きを持つ、神代ハヤトに白羽の矢を立てた。
「百日の間、15個の英雄眼魂を集めたとき、ワシはハヤトを生き返らせるという取引をした。そして奴は五つの英雄眼魂を手に入れた」
「百日って待てよ!? んなもんとっくにすぎてるじゃねぇか」
「・・・彼奴は」
「仙人、頼みがある」
「なんじゃ?」
ある日のことだった。
「俺が持つ英雄眼魂五つ、全部やる。だから俺をゴーストのままにしてくれ」
「なんじゃと!?」
百日過ぎれば消滅する身体より、ノイズと戦い続けられる身体が欲しい。そう願った。そのため、仙人の出した答えは、
「まさか」
「ワシは、ワシの世界のために、五つの英雄眼魂と、世界の五行を司る、五行眼魂と交換したあと、奴の身体を永続できるようにした」
「ふざけんな!!」
奏は吼え、使いかかろうとするが、そこから姿を消し、別の場所に現れる仙人。
だが奏は叫ぶ。
「なんで彼奴がそんなことしてるんだよ!? せっかく生き返ることができるのに」
「・・・」
その話を聞きながら、弦十郎はある疑問を考えていた。
「本当に生き返るのか?」
「・・・勘がいいな」
仙人はその言葉に頷き、静かに語る。
「お前さんの言う通り、普通に死人が生き返るんじゃなく、一時的に死んでいる肉体と魂、ワシはそれを一時的に分けただけだ」
「それじゃ」
「ああ、奴の肉体は別の場所、安全な場所で保管されている」
「それならば神代は」
「・・・本来なら生き返られるはずだ」
「本来なら?」
その言葉に疑問に思いながら、響からううっと意識が戻りかけていた。
「悪いが、もうこれ以上意味がない話だ。奴はもう生きることをやめている。ゴーストとして、ノイズを、その娘を守ると言う決意をしている。少なくとも、始めたワシに、止める資格はない」
「おい待て!!」
奏の叫びよりも早く、姿を消す仙人。
翼も奏も、それだけでは納得できず、周りを睨む。
弦十郎も静かに憤りながら、これだけはわかった。
(神代ハヤトは生きている・・・だが、半ば死んでいるに近い状態。あるいは生き返られない状態であるということか・・・)
響は起きても、誰もこのことを教えられない。
弦十郎が後でそう通達した。
こうしてデュランダルは、基地に移送されたのであった。
「・・・まだ、消え、な・・・い・・・」
そう呟きながら、消えかける身体のまま、前を歩く。
ただ一つ、決めたことのために。
「響・・・」
守る。そのためにこの命はある・・・
ちなみに、感想で書きましたが、作者が考えているハヤトが集めた英雄眼魂は、ニュートン、ツタンカーメン、フーディーニ、グリム、サンゾウの五つ。ニュートンは仙人が元の世界に持ち込む際、何かしらあり、落としてしまった。
残りの四つは、マコトの手に渡り、うち二つは眼魔側に交渉材料として渡していたなど、裏取引に使われた設定です。
それではお読みいただきありがとうございます。