戦姫絶唱シンフォギア×仮面ライダーゴースト・歌姫を守る魂   作:にゃはっふー

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 ある日のことだった。大量のノイズ相手に、すぐ側に人身売買、つまるところ犯罪者の組織がいた。
 そいつらは炭化するのはどうでもいいとも思っていたが、無理矢理連れ込まれた、さらわれた人達は守りたいと思った。
 だから、ガングニール魂。未知の眼魂を使用した。

『これが君の身体に起きていることだよ』

 ニュートンを始め、心を繋ぎ、生き返りたいと言う身勝手な願いを聞いてくれた英雄達から告げられた、現実だった。
 始めは、目の前が真っ白に染まった。その場で崩れ去り、消えてしまうほどだ。
 思い出すのは、自分が死に、その原因が自分にあると嘆き、苦しむ幼なじみ。
 違うと伝えたいがために、生きろと伝えるために、今日まで探し続けた。
 町の中をさまよう、人に見られず、知られず過ごすのに、慣れていた自分がいる。
 そんな中、彼女見つけだした。

「おばさんくすぐったいです~」
「響ちゃんがかわいいからよ~」

 少しぎこちないが、実の母親と響が仲良く、家で暮らしていた。どうやら事件後、自分の家に厄介になっていたらしい。
 その様子を見て、ああと知った。
 自分はもう、いいんだと。

「・・・」
『何を考えている?』

 英雄達のパーカーが現れ、目の前の、可愛い服着てとお願いして、響の母親とおばさんを困らす、実の母親に苦笑しながら、

「俺の願いは、もう叶ってた」
『・・・』
「なら次の願いだ」

 そう言って、彼らはそれを受け入れたり、反対したり、道の一つと納得したり様々であるが、答えは変わらない。
 未来のために、ゴーストとして有る道を選んだ。
 後悔はない、するとすればただ一つ、

「ごめんな響、勝手に死んで、勝手に選んで・・・」

 そう呟きながら、彼は生き返るのをやめた。


第7話・月が欠ける日

 町を見下ろしながら、静かに過ごす日々は、今日に終わりを告げた。

 響の学園、リディアンに迫るノイズの大群。

 

「急いで逃げてくだ」

 

 軍関係者が生徒を逃がす中で、ノイズが迫る。

 だが、ハーツとなったゴーストが、それを切り伏せる。この場合、姿を見せた方がいいなと思い、姿は見せている。

 

「ケガはないか」

「!?」

「こちらに銃口向けてる暇があるのなら、彼女達を避難させろ」

 

 それを言われ、一瞬ためらうが、急いで生徒達を避難させている。

 ノイズを片っ端から破壊するハーツだが、数が多い。

 炎魂を使い、建物ごと破壊し出すが、それでも数が多い。

 

「くっそが・・・」

 

『雷魂』『イカズチ・神鳴り、鳴る神、神倒し!!』

 

 雷でいま連絡し合う通信機をジャック、全ての通信機による会話やノイズの行動パターンを確認している。

 それと共に敵を討つ中で、連絡網の中に、未来と言う言葉を聞く。

 

「!?」

 

 いま未来さんをどうとか、地下の方で聞こえた。だが途中で通信機、未来側のが破壊された。

 

「未来!?」

 

 一気に地下まで透過する。一気に、真っ直ぐに未来のもとへと出向く。

 そこで未来を掴み上げている、女性がいた。

 

「放せ!!」

 

 それにチョーガンガンセイバーを振り下ろし、それに気づき、鉄のムチのような鎖が放たれるが、その姿に覚えがある。

 

「ネフシュタンの鎧・・・あの時、クリスを用無しとか言った女か」

「ハヤト!?」

「神代ハヤト、貴様か」

 

 ネフシュタンの鎧を纏う女性、何者かは知らないが、僅かによぎる。

 

「お前さん、姿消して司令室で響を看た人じゃないのか?」

「ご名答、あの時、あの場にいたのか?」

「司令室で暇つぶしててね、確か了子さん、だったか?」

「それはこの身体の名前だ、私の名前はフィーネ、まあ、聖遺物と無関係のお前では、理解できないだろうな」

 

 そう言いながら構え合う二人、未来を背にし、その廊下に誰か倒れている。確か風鳴翼のマネージャーだろうか。

 そんな中、静かに自分の獲物を見て、内心舌打ちする。

 

(眼魂を換える隙があればいいが)

 

 雷魂では、未来達を巻き込む。チョーガンガンセイバーではでかすぎてこの狭い通路で振り回せない。

 水か風の方がいいと思いながら、構えている。

 

「貴様のおかげでだいぶ計画が崩れたが、問題ない。お前はいま、何がどうなっているかも分からないのだからな」

「・・・なに企んでる」

「お前の知る必要はない亡霊、お前はここで、二度目の死を迎える」

 

 鎖がムチのようにしなり、その動きに、避ければ未来に当たる軌跡と知る。

 ならば仕方ない、接近戦で最も強く、確実に終わらす。

 

『ガングニール魂!!』

 

 鎖を掴み、現れるそれに、フィーネは舌打ちして睨む。

 

「命削ると知りながらもう使うか!?」

 

『ガングニール・撃槍!! 裂槍!! 貫く決意!!』

 

「命爆ぜるぜ!!」

「ならばこの場で燃え尽きろ!!」

 

 

 

 狭い通路の中、獣のように動き、攻撃を仕掛けるゴーストハーツ。

 壁や床など透過する辺り、彼女は睨みながら四方を見る。

 

(完全聖遺物たるネフシュタンの鎧を凌駕する、おそらく絶唱時の力を引きずり出していると推定される。それが自在に飛び回るとは、不愉快極まりない!!)

 

 一瞬気絶する緒川に駆け寄る未来へと攻撃を仕掛けようとするが、やめておく。

 

(そんなこと向こうも百も承知、ならば、タイムオーバーを狙う!!)

 

 無数の鎖をどこからでも現れても凌ぐフィーネ。両腕を振るいながら、敵の予想を見て、焦るしかない。

 

(オメガドライブを使わなきゃ、すぐに限界は来ないが、いつまで保てる!?)

 

 ガングニール魂での戦闘経験は無いに等しい、これで制限時間がどれくらいなんてわからない。

 なにより、少しも気を抜けば、後ろの未来達に攻撃を放つだろう。

 緊迫した瞬間を、天井を壊して現れた者がいた。

 

「「なっ」」

「ふんっ」

 

 その男はただの拳で、ネフシュタンの鎧に亀裂を入れた。その瞬間を見逃さず、強化された蹴りを放ち、壁へとたたきつけた。

 

「なんた」

「いますぐガングニール魂を解除しろ、あとは俺がやる」

「お前」

 

 風鳴弦十郎、拳を構えながら、ネフシュタンの鎧と互角に戦う。

 それにガングニール魂でのハーツもいる。フィーネの顔が歪む。

 

「解けと言うのに、了子くんのあとは君の説教だ!!」

「ならおわすぞ」

 

 弦十郎は生身の人、ノイズを取り出すソロモンの杖を構えるが、振り上げられた爪がそれを天井に舞い上がらせ、弦十郎はその隙に、床を僅かに砕き、固まりを蹴り投げた。

 その一瞬、隙を見せたフィーネに、距離を縮めて拳をたたきつけようとする。

 内心これで終わればと思ったが、

 

「やめて弦十郎くんっ」

 

 突如人が変わったように叫んだ。

 それに動きが止まり、彼女の手には、真っ直ぐに伸びた鎖が、

 

「!!?」

 

 剣のようにそれは貫いた。

 弦十郎は目を見開き、フィーネは歪んだ笑みを見せる。

 

「愚かだな、亡霊」

「・・・」

 

 貫かれたハーツの剣を引き抜くと共に、無数の鎖が放たれる。

 弦十郎はハーツを掴み避ける際、何かを取りこぼし、それを手に入れる。カードキーか何かが、それを持って、取りこぼされたソロモンの杖を手に取る。

 無数のノイズを出し、道を牽制して見下ろす。

 

「バカなものだ、亡霊も、お前も・・・」

 

 そう言って奧へと進む。

 弦十郎は待てと叫びかけたが、ノイズが無数に向かってくるが、すぐにハーツ魂からパーカーが現れ、ノイズを払う。

 

「ハヤト!?」

「・・・早く下がれ」

 

 傷口から光があふれている。

 ハヤトはそう言いながら、前を見る。

 

「待て神代ハヤト!!」

「未来を、響を頼む!!」

 

 そう言って、ノイズの元へと走る。

 その瞬間、道は瓦礫に閉ざされる。その際、未来の叫びが聞こえた。

 

 

 

「その剣でなにする気だ」

「・・・まだ戦うか亡霊」

 

 いい加減に目障りという顔のフィーネに対して、ガングニール魂のハーツは、両腕を構える。

 だが、光の傷口は消えず、むしろ広がっている。

 

「その様子、限界のようだな」

「ならやりようがある」

「ほう、相打ちか? できるか?」

「・・・やるしかないのなら」

「ちっ!! 亡霊が、消えろ!!」

「命・・・燃え爆ぜろ!!」

 

『ダイカイガン・ガングニール・オメガドライブ!!』

 

 デュランダルがある部屋で、大爆発が起きた。

 

 

 

 戦いが始まった、月を壊そうとする砲台。それを止めるために、戦い合う装者三人とフィーネ。

 だが、それでも完全聖遺物の力である、砲身は止められない。

 それでもクリスは、あの歌を歌おうとした。

 放たれた銃撃を撃ち落とすために、歌う歌。

 

「絶唱か!?」

「クリスちゃん!?」

 

 響の叫び声の中、僅かに笑うクリスだが、

 

『炎魂』『ホノオ・炎で吹っ飛べ爆裂だ!!』

 

『雷魂』『イカズチ・神鳴り、鳴る神、神倒し!!』

 

 二つのパーカーが現れ、二つともガンモードのチョーガンガンセイバーを持っていた。

 

「なっ!?」

 

『ダイカイガン・ホノオ・オメガドライブ』『オメガバスター!!』

 

『ダイカイガン・イカヅチ・オメガドライブ』『オメガバスター!!』

 

 絶唱よりも早く、砲身を止めたそれを見て、すぐに攻撃に移ろうとしたフィーネだが、その前に動く影がある。

 

『水魂』『ミズ・見ずに活躍、披露だぜ!!』

 

『土魂』『ツチ・不動の大地!! 鉄壁巨人!!』

 

『風魂』『カゼ・疾風!!烈風!!シュシュッとな!!』

 

 風はナギナタを手裏剣のように投げ現れ、土は振り回しながら、巨大な瓦礫に引っかけて投げてくる。

 水は水をムチのように操り、それはウォーターカッターのように、切る。

 

「これって・・・仮面の戦士さんの」

 

 響の顔がほころぶ中だが、翼と、空から舞い戻ったクリスは辺りを見渡す。

 何も出てこない。本人が、彼が現れない。

 五つのパーカー達は、響達を守るように、武器を構えていた。

 

「くっ、亡霊風情が!! 完全消滅してもなお、立花響を守るか神代ハヤト!?」

「・・・・・・・・・えっ・・・・」

 

 それに響が固まり、ああと苦笑する。

 

「そう言えば貴様は知らなかったのだな、神代ハヤト、彼が半死半生の状態で、人々を守っていたことを」

「どういう・・・こと」

「おい待て!?」

「神代ハヤトが消滅したとは、いったい!?」

 

 そう言われ、うっすら笑いながら、何かを投げ渡す。

 粉々になった二つの何か、それを見て、翼とクリスは愕然なる。

 

「奴は最後の一撃を放つ瞬間、粉々に砕けた。命爆ぜる、奴の口癖か?」

「・・・・・・・仮面の戦士さんが、ハヤト?」

 

 響が揺れ、翼を見る。翼はなにも言わず、剣を構える。

 

「知ってたんですか・・・翼さ」

「お前以外知っていたぞ、奴の正体を」

「!?」

 

 その言葉に、翼は口を紡ぐ。

 響は驚きながら、粉々になった眼魂を見つめる。

 

「いい話をしてやろう、これはまた了子として弦十郎から聞いた話だ」

「!?」

 

 五つのパーカーが動き、それと共に翼もクリスも動く。

 聞かせちゃいけない。二人はそう思い、身体が動いた。

 だが無数のノイズが、ネフシュタンの鎧が、完全聖遺物が道を阻む。

 そして聞かされる、神代ハヤト、その死に様を。

 翼も聞いていない、奏が背負うはずの傷を、彼が背負っていることを。

 

「だからこそ、天羽奏は五体満足で延命できていた。あの薬は確実に寿命を縮めていたはずだが、奇跡の代価は、神代ハヤトが支払っていた」

 

 それを聞き、世界が歪んだ。

 響のガングニールが黒く染まりかけている。

 

「立花!?」

「あっはははは、適合したガングニールに意識を奪われるか」

 

 響の心が、壊れかけている。

 翼もクリスも叫ぼうとする中、二射目もまた、エネルギーが集まりだしていた。

 

「まずいぞ、また撃つ気か!?」

「立花!?」

 

 雄叫びのように吼える響、フィーネはただ待てばいい。

 もう誰も、止められない。

 

 

 

 はずだった。

 

 

 

「てい」

 

 チョーガンガンセイバー峰打ちで、暴走しかかる響を叩く。それはいた。

 

「なっ・・・」

 

 全員が驚愕するが、それは苦笑する。

 響は黒く覆われた顔で、彼を見た。

 

『・・・はやど・・・』

「ひっでぇ顔してるな・・・悪いな、響」

 

 フードを外して、苦笑しながら、静かに告げる。

 

「・・・俺は守りたい」

『・・・』

「全部守りたい、あの時、お前を守れなかった、あの時の、あの景色・・・俺はもう味わいたくない。だから」

 

 砕け散った眼魂が集まり、それを手に取る。

 最後の最後、最後だ。

 

「命、爆ぜろッ。全てを守る、その瞬間まで」

 

『ア~イ』『バッチリミールー!!』

 

「変身!!」

 

『開眼! ハーツ!!』『スタート覚悟!! ガンガンゴースト!!』

 

 一人のパーカー戦士、仮面ライダーハーツが現れ、チョーガンガンセイバーを構えると共に、五つのパーカー達も構える。

 その様子に我に返りなり、ムチのように鎖を振るうが、二人の装者が前に出る。

 

『ダイカイガン・ハーツ・オメガドライブ!!』

 

「爆ぜろッ!!」

 

『オメガエンド!!』

 

 六つの斬撃が、塔のような銃身を切り伏せ、破壊する。

 僅かに射撃が放たれていたが、それは逸れて、月は欠けるだけにとどまった。

 それと共にフィーネの悲鳴が響く中、それよりも、ハーツは静かに、響のもとへと歩き出す。

 

「・・・まだ終わらない、響」

『・・・はや、ど・・・』

 

 赤い眼光になっている響だが、その眼から涙が流れ、静かに戻っていく。

 その時、歌が聞こえ出す。未来を始めとした、多くの人達の歌。

 

「応援されているようだな」

「・・・うん」

「・・・話、いっぱいしなきゃな」

「うん・・・」

「・・・いくか」

「うん!!」

 

 

 

 シンフォギアの力を解放させた三人の装者、そしてハーツと言う異物に対して、フィーネはノイズを取り込むことで、力を増した。

 だが、いまの四人、響がデュランダルを振るうことにより、それは収まった。

 

「・・・」

 

 夕焼けの中、響はフィーネに話しかけている。

 その様子を二人と共に見ていたが、彼女の鎖が、欠けた月へと伸ばされた。

 欠けた月が落下する中、それでも響はフィーネと話し合いながら、その最後を見る。

 

「んじゃ、いくか」

 

 砕かれたガングニール魂を取り出し、その様子に三人も頷く。

 未来が心配しに出てきて、響と会話した後、こちらに来た。

 

「ハヤト、ゴーストでもなんでもいい!! 私だって、私だって貴方と話があるんだからね」

「・・・わかった」

「それなら私もだな、テメェには色々と話したいことがある」

「ああ、確かに」

 

 クリスと翼もそう言い、奏でも複雑そうに顔を出し、静かにこちらを見る。

 

「あんたには色々と言わなきゃいけないことがある、逃げんなよ」

「わかりました」

 

 そして三人の歌姫と共に空へと向かい、月の欠片へと迫る。

 歌う歌姫達を見ながら、ガングニール魂を使う。

 

「・・・」

 

 静かに、月の欠片を見ながら、全員が大技を構える。むろん、自分も、

 その時、ハーツ魂に亀裂が入る音を聞きながら、

 

『ダイカイガン・ガングニール・オメガドライブ!!』

 

 光が、月の欠片を包み込む。

 

 

 

 とある場所、歌姫達を草の上に寝かし、静かにその寝顔を見る。

 力を使い切り、眠ってはいるが、呼吸はしていた。

 

「お前さん・・・」

「仙人」

 

 フードを外しながら、町を見下ろす。壊れて、煙が立っている場所がある。それを悲しそうに見つめながら、彼は静かに、仙人を見る。

 

「ありがとう、少しの間、命をくれて」

「・・・ワシは、そんな言葉をもらうような男ではない・・・」

「・・・いいや、俺は感謝してるよ、響を、歌姫達を守れた」

 

 身体に亀裂が走る。そこから光があふれ出る。

 だけど、その顔は穏やかだった。

 

「ずるい・・・」

 

 そうつぶやき、手を伸ばして、手を掴む響。

 いまにも泣きそうな顔で、こちらを見ていた。

 

「話するって約束した・・・」

「・・・ごめん」

「謝らないで・・・」

「・・・」

「未来になんて言えばいいの・・・自分だけ助かって・・・またなの・・・」

「違う」

 

 翼もクリスも、気が付き、目の前の光景に目を疑う。

 響はその手を掴みながら、ハヤトは、やっと願いを叶えられる。

 

「あの時、死んでごめんな・・・お前を助けられなかった」

「どうしてそんなこと言うの・・・私は、私はハヤトのおかげで、生きてるんだよ・・・」

 

 泣きながら、顔を胸に埋める。少しずつ、感覚が無くなる。彼がいなくなる、それを感じながら、響に続けた。

 

「俺はずっと後悔してた、死んだことに。お前だけ残したことに・・・お前を傷付けた、たくさん傷付けた」

「そんなの気にしてないよ・・・だから、だから」

「・・・生きろ」

「ハヤト」

「生きてくれ、みんなと一緒に・・・俺は」

 

 少しだけ戸惑いながら、静かに、

 

「お前の笑顔が好きなんだ・・・だから泣かないで、笑顔で生きてくれ」

 

 その言葉を聞きながら、涙を流しながら、無理矢理、笑った。

 

「・・・ありがとう」

 

 その瞬間、砕け散る眼魂。

 その場に六つの眼魂が落ち、翼もクリスも、その光景に、響と共に涙を流す。

 三人の歌姫を発見した弦十郎だが、一人の少年の死を知り、静かに目を閉じた。




 時間が過ぎるのは早い、一時的に死んだことになっていた響達は、出られるようになった後、すぐに集まり、遊びまくった。
 奏や翼、クリスだけでなく、友達の三人と共に、カラオケや買い物、買い食いと、遊びに遊び回った。
 未来は響の顔を見た。少し無理しているが、笑顔で前を向いていた。

「・・・」

 仙人はその様子を少しだけ見て、心痛めていた。
 誤りに出るべきだろうが、それは自分が楽になりたいだけだと思い、静かに彼の関わった力である、五行眼魂とウルバイクなどを残しておこうと思った。

「天羽奏には使えるように力を渡したんじゃし・・・もうこの世界に、災いが無いことを祈るか・・・」

 一人の少年、神代ハヤトを思い出しながら、静かに、

「結局、お前さんは好きな女の子のために、戦ってたんじゃな」



 違う。



「!?」

 一瞬誰かの声が聞こえ、振り返ったが、そこには誰もいない。
 仙人も首を傾げながら、静かに去っていく。
 こうして、一つの事件が幕を下ろした。
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