ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション   作:橆諳髃

28 / 71
さて、今回はタイトル通り……です。

それではどうぞ。


25話 〜罪の王の世界〜 別れ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亞里沙さんと初めてキスして数日が経った。そして、この地区が茎道に封鎖されて1ヶ月が過ぎた。最初の方は、皆何をして良いかなんて分からずに不安ではあった。しかし、それでも何とかこの場を乗り切ろうと協力して頑張ってきた。

 

しかしそれも……もう限界に近づいていた。

 

減っていく物資、帰ってこない先生方(これは俺のせいだが……)、外からの支援は無し、この状況が改善するどころか、逆に地区が狭まってくる始末。そして、今の体制に文句を言いだす生徒もで始めた。

 

今日は、週に1回ある集会の日だが、その日にも野次が飛び交う。そして今話されていることは、今この日本を牛耳っているダアトに葬儀社のメンバー全員を引き渡す事。そして……。

 

(神の使者をこちらに引き渡せ……か)

 

なんと俺まで引き渡せと言う。別に俺は良いが……(と言うより1人でダアトの組織を殲滅できるし、やろうと思えば周囲の壁も壊せるが)これを決めるのは、桜満くんだ。俺が決めてしまえば、最悪物語が違う展開になりかねない。そうしたら、俺は太刀打ちできないかもしれない。それに……。

 

(最近は頭痛が頻繁どころか長く続くようになる始末……どうかこの物語が終わるまで待って欲しい……)

 

だが、颯也のその希望は叶わないという事を……颯也自身知る由もなかった。

 

そして後日、また集会が執り行われた。その内容は、供奉院亞里沙生徒会長を会長の任から降りさせるというもの。内閣不信任決議と同じ様な事だ。

 

それにしてもそれを煽っている生徒が、眼鏡をかけたやつと、何ともまぁおちゃらけた奴が主犯格だ。はてさて誰に煽られたのやら……それとも自分たちの意思か……。

 

(というかあの生徒たちのヴォイド……俺からしても何に使うのか全く分からんのだが……)

 

特におちゃらけた奴の方……クラッカーヴォレイの様な形してたが……いや本当に何に使う?

 

クラッカーヴォレイを使うのなら……某アニメと漫画に登場するジョ◯フの方がカッコ良く使えると思うが? それにあの声好きだし……。

 

まぁそれはともかくとして、今はこの中に葬儀社がいると煽っている最中だったか。そして運悪く綾瀬とツグミの事を見たことある奴がいるかと問いただしている最中だ。

 

そこからはまぁ……原作の通り桜満くんが行動を起こし、ダアトが本当に生徒達を解放するのかどうかを確かめに行く所だ。

 

だが、生徒だけ行かせるのは……今の俺には心許ない。というか先生という職業上それは主義に反する。という事で俺も同行するのだが……。

 

「颯也さん……」

 

俺は亞里沙さんに呼び止められる。

 

「ん? どうしたんですか? 亞里沙さん」

 

「その……根拠はないんですの。ただ……嫌な予感がして……。ですから……キス、してくれませんか? この不安を、取り払って下さいませんか?」

 

そう要求される。というより……そんな事をされなくても俺はキスはするが? というより、拒否をする理由など俺には無いし持ち合わせてもいない。だから俺は、答えを言う前に亞里沙さんを抱き寄せてキスをした。その事に本人は驚く。

 

そして1回唇を離す。

 

「これが答えで良いかな?」

 

そう言うと、亞里沙さんは少し拗ねた様な表情でこう言ってきた。

 

「もぅ……そんなのズルいですわ……。不意打ちだなんて……だから、もう1回です」

 

そして今度は亞里沙さんの方からキスをしてきた。俺の頬を両手で包み、先程よりも長くキスをした。

 

そして数分後に離れる。どうやら満足はしたらしいが……。

 

「颯也さん……必ず帰ってきて下さりますわよね?」

 

「……あぁ。俺は帰ってくる。だから待っていてくれ」

 

その言葉を持って、颯也と亞里沙は離れた。その颯也が去って行く後ろ姿を、亞里沙は不安げに見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一気に場は変わる。颯也達が桜満達とおちゃらけ(この呼び名で固定)をバギーに乗せダアトの元に行く。

 

壁から400mほど離れた所に止まれと言われ、ダアトの指示で桜満達はバギーを降りて行く。

 

これで解放されるだろうとおちゃらけは言うが……現実は違った。ダアトはその約束を、守る気は無かったのだ。

 

颯也達に数多の銃弾が飛び交う。だがそれは桜満達の目論見通りの行動で、実際はツグミのヴォイドによって生成されたダミーだった。それを体育館のモニターで見ている生徒達は、ダアトを信用しない方向で行くとその場で決まった。

 

しかし、それだけでは終わらなかった。

 

「貴様ら……よくも私の生徒に向かってそんな物を向けるなぁ?」

 

変わって桜満達がいた現場では、撃たれたはずのダミーが傷1つ付いてなかった。一応おちゃらけにも……。

 

何故傷1つ付かなかったのか……それは、颯也が当たる銃弾を全て素手で掴んでいたからである。その証拠に、颯也の掌から弾が次々と落ちる。

 

「先生っ⁉︎」

 

「さぁ、ここは私が受け持ちますから。早く逃げなさい。桜満くん、運転は任せます」

 

「は、はい!」

 

そして颯也を除いて桜満達はバギーに乗り込み、その場から離れようとする。勿論ダミーだが……。

 

『に、逃がすな! この場から1人も逃がすでない‼︎』

 

そして壁の上に配置されているエンドレイヴ達は、再び銃口を颯也達に向ける……が。

 

「そうか……それが貴様らの答えだな。ならば……俺も覚悟を決めるとしよう」

 

ダアトのその行動は、ある意味では正しい。組織的行動としては……の意味だが。そしてその行動は軽率とも取れた。何故なら……目の前の人物を怒らせたからだ。

 

それにより、ダアトはその人物に目を向けるしか無かった。何故ならその人物は、ダアトにだけ途轍もないほどの殺気を放っていたのだから。

 

その人物とは勿論颯也の事だ。颯也の殺気は、ダアトにだけ向けられている。そのため、後ろにいる桜満達のダミーは颯也の指示に従ってバギーでその場を後にする。

 

それを少し振り返り、桜満ダミー達が去るのを見守る。

 

「……さて、これでお前達にとってもやりやすくなったなぁ? それで? 俺と戦うと言うのなら、その命をかけると捉えても……良いんだよな?」

 

『ひっ⁉︎ う、ウテェッ!』

 

ダアトの指揮官によって、颯也に恐怖を抱きつつも目標に向かって引き金を引く。それに対して颯也は何かをするそぶりはない。銃弾は、そのまま地面などに当たって砂埃を立てる。

 

ダアト側は、目標が沈黙したと勘違いした。これにより颯也による恐怖……即ち、まだ誰も知らないが、神の使者を討ち取った……と思ったのも束の間だった。

 

兵の1人が最初に異変に気付く。その異変は、砂埃が立つ中心で青い何かが光っていた。その事に、他の兵も気付き始める。そして砂埃が徐々に晴れると、そこには無傷の颯也がいた。しかも、颯也の体が少し青く光っていたのだ。

 

「やれやれ……やはりこの程度か……。次は……俺の番だ」

 

すると、颯也の頭上から青く光るカードがゆっくりと降りてきた。そしてそれは、颯也が自分の顔の位置まで挙げていた掌の上にとどまる。そして颯也は、左手で懐から眼鏡を取り出し、それをかける。一見変哲も無い眼鏡だ。

 

しかし、眼鏡をかけ終えた瞬間、颯也の目がカッ‼︎ と開いた。そしてある言葉を口にする。

 

「ペルソナ!」

 

右手の掌にあるカードを握りつぶした。それは鏡が割れるような音をして砕けた。その代わりに、颯也の前にあるものが顕現した。

 

それは、青い光を纏いながら形を形成して行く。形成し終わると、青い光は無くなり、それ本来の色を表した。形は人の形をしていた。大きさは一般平均の身長を優に超えている。色は、一言で言うなら黒一色……しかし全てが黒いわけではない。顔は白い画面のようなもので覆われ、その覗き口からは黄色い眼光が見えていた。

 

そして、そのものからは稲妻が発生し、空も曇り始め地面に雷を落とす。さらにそのものの目の前には一振りの剣が地面に突き刺さっていた。その剣は、大きさからして確かにそのものが扱う物ではあるが、そのものは今は真っ直ぐ前を見据え、腕を組み静かに何かを待っていた。

 

『ばっ、化け物めぇー‼︎』

 

ある兵が目の前の減少を驚愕し、恐怖しながらも銃を放つ。それが引き金となり、他の者も銃弾を浴びせる。

 

それを浴びせられる形となった颯也は……。

 

「……全て薙ぎ払え」

 

たったのその一言だった。そしてその言葉の直後に変化が起きた。それは、無数の雷が地に降り注いだ事だ。それは地を揺らすほどのものだった。

 

だがそれもたったの1回だけだった。だが、颯也からすればそれで十分だった。何故なら……雷によって銃弾が跡形もなく消失していたのだから。

 

それからは、颯也の独壇場だった。雷で先程と同じように銃弾を消失させ、それと同時に敵の方に少しずつ近づく。そのものの手には、先程地面に突き刺さっていた剣が握られていた。そして颯也の手にも、大きさは違えど同じものが握られていた。

 

それが徐々に近づく様はまさに恐怖としか言えなかった。そしてある地点で颯也は止まる。そして剣を頭上高くに掲げた。同じくそのものも高く掲げた。

 

すると、雲から特大の稲妻がその剣に降り注いだ。その衝撃は……先程と同じく地を揺らすほどのものだった。そして、なんと言っても光量が凄まじく、普通だと目を開けてはいられないレベルだった。

 

やがて雲から降り注ぐ稲妻は止まった。その代わりとしては、その真下にいた颯也とそのものの剣には、眩いばかりの光が灯った剣が握られていた。

 

「死にたくなければ、その壁から降りろ。と、一応忠告はした。力の差も示したが、貴様らは頭が悪いらしい。だから……これで死んだとしても文句は言うなよ?」

 

颯也は剣を構える。そのものも、颯也と同じように構える。そして……。

 

「雷光一閃!」

 

颯也とそのものは横薙ぎに剣を振るった。そこからは、先程得た稲妻の力を帯びた一閃が放たれ、この地区を囲う壁に目にも留まらぬ速さで突き進む。そして、颯也とそのものの一振りは、目の前の壁を壊した。

 

それと同時に、颯也を今までにない頭痛が襲う。颯也の体も、頭痛が始まった時から青く光り始め、そのものも青い光となってその場から姿を消した。

 

(くっ……意識が……)

 

颯也の視界は段々と狭まり、思考も停止していく。

 

(……亞里沙さんとの約束……果たせそうにない……か。ごめん……亞里沙さん)

 

そして颯也の意識はそこで途絶えた。

 

 




解説




イザナギ

ペルソナ4という作品に出てくるペルソナ。その主人公である鳴上悠のペルソナである。特徴はこの物語に書いてある通りだが、分かりにくければ画像検索を進める。

主に雷と光、そして剣による攻撃を得意とする。(アニメだけの知識のため、他の攻撃方法は調べてもらえるとありがたいです……)

雷光一閃

颯也が編み出したオリジナルの技です。剣に稲妻を纏わりつかせ、それを振るうことで一気に力を振るった方向へ放出し、目標を破壊する斬撃を生み出します。

とまぁ、いきなり解説に入りました。さて、それはそれとして……主人公は果たしてどうなるのか?

そして、なんか今回の作品が中途半端な形になって申し訳なく思います。なんかあの調子で書くと、自分の予定していたよりも長く物語を書いてしまいそうだったので……あんな中途半端な形になったんだと思います。

それはそれとして、次回の話は近日中に更新します!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。